Eighter -Noble Gathering-
10ther 〜闘王少女は狂乱す C〜



#5
赫眼かくがん同盟の前に現れた闘王少女、桐馬和子……彼女の邪悪なる気配は萌のそれと似ているという……
さてさて……両者の関連性は!?
……ここで……話は一旦Eighter本部に移ります
天四斗あまよと、Eighter本部
梓與鷹よたか冥時みょうじ姉妹のDNA情報をもとに作り上げた……クローンサンプル……それが桐馬和子だと!?」
かんながみなに開示した情報を與鷹よたかが驚きの表情で読み上げる
山咲やまざき桜「……しかし、萌もなえも手練れです……どこでそんなDNA情報を採取されたのでしょうか?」
かみ総介「さぁな……DNAサンプルだけでいいのならば髪の毛でも事足りる……」
白拍子かんな「……ですが、普通のクローンですと姿かたちは似せられても中身までは似せられませんよ」
與鷹よたか「……まぁ、確かにな……」
……というか、和子の写真は……萌、なえとは若干違うような……と、いうか、面影などないように
思えた……
総介「第一、その桐馬和子は小太刀使い……しかも1刀流だ……そんな死合い方を萌もなえもせん……」
欲しかったのは萌となえの戦闘能力だけだったのだろう……と総介
※ちなみに、元屠歳殺げんとさいさつ流には一刀で死合う型もありますが……ほぼ使いません。と、言いますかそれは
 初心者用の型であり、元屠歳殺げんとさいさつ流を極める過程で使わなくなるのです。
バムッ
警官「かみ警部!こんな場所に居たのですか!?」
と、そこへ、勢いよく入ってくる警官
総介「……何だ?何か変わったことでも?」
警官「……それが……和子が冥時みょうじ萌と接触しました」
桜「和子が萌を呼び寄せたのか……あるいは……萌が和子の気配を察知したのか……」
総介「フム……ならば、そろそろ行くか……」
警官「へ!?」
総介「何を呆けている……貴様もとっとと自分の持ち場へ戻れ!」
警官「はは……ハイッ!!」
かくて、総介は天四斗あまよとを後にし、東京都へと戻るのであった……
・
・・
・・・
そして、話は東京都、赫眼かくがん同盟のいる場所に戻ります
東京都、某所
桐馬和子「何なの!?アンタ……」
萌「それはこっちのセリフだ……つくづく気に入らないガキだな……」
第一に貴様のその気配が気に入らない……と萌はいらつきながら呟く
和子「……いいよ……てっとり早く、死んじゃえ!覇鬼襲刃はきしゅうじん!」
ドドンッ
邪悪な剣閃が萌に襲い掛かる
萌「ハッそんな幼稚な剣で俺に渡り合えると思うな!斬空破ざんくうは」
ゴバアアアッ
たった1つの剣閃が邪悪なる剣閃をかき消す
和子「なっ!!?」
一同「うそっ!?」
和子はおろか、赫眼かくがん同盟の一行も驚嘆の声を上げる

#6
萌「……下らん……キサマ如きに全力を出したら俺の名が廃るわ……」
首を左右に振りながら萌は呟く
一同(やっぱ……この人……間違いなく強い……)
和子「ふ……ふざけないでよね!!このっ……牛チチオバサンがぁッ!」
ぶんぶんと小太刀を振り回しながらまるで子供のように(実際、子供ですが)叫ぶ和子
直江万夏まなつ(うわぁ……力で敵わないからって暴言で勝負!?)
しかし、暴言を吐かれても微動だにしない、萌……それはそれである意味凄いわね……と感心する一行
和子「ええい……だったら……これでもそう言えるのっ……覇鬼猛揮はきもうき」
ドンドンドンドンッ
四方八方に邪悪な剣閃が走る
萌「……無意味な攻撃だ……」
微動だにせず回避する萌いや、微動だにしないと言うか……そもそも、攻撃が萌に定まっていないため、回避
する必要が無い……
萌「……そろそろ消えろ……」
ヒュンッ
一気に間合いを侵食する萌
和子「ひっ!?」
ドゴギャアアアアッ
そのまま峰の一閃……和子を弾き飛ばす
和子「く……はあ!!!?」
ドザザザザザザザザッ
伊達宗美むねみ「え!?殺さない!!?」
萌ならば殺す……そう信じていたのに殺さなかったのでびっくりする宗美むねみ……
柳生兵子ひょうこ(それは彼女の心が変わったから……)
前田松子しょうこ(……確かに……邪悪な気ではないですね……)
ガバッ
和子「何よ!何よ!!この牛チチオバサンっ!!」
そして、この期に及んで更に暴言を吐く和子
萌「……1つ言っておくが……俺は別に6つも胸を持ってないぞ……」
一同(違うよ……そこ、何か違うよ……決定的に何かが違うよ!!)
※意味が分かっていない暴言は何の役に立たないのと同じである……って『オバサン』はスルー!?……
 萌……結構寛大なんだね……
萌「時間の無駄だな……」
グオオオオオオッ
萌の剣に巨大な気が集まる
和子(や……やばいよ……やばいよ……)
和子「……あ、そぉだ、お姉さん?……私と一緒に闘王やりません?もちろん世界を巻き込むの」
島友近ゆこん「なっ……いきなり呼称が豹変しましたわよ!」
宗美むねみ「オイオイ、突っ込むべきはそこじゃないだろ……」
和子「好きな場所で好きなだけ人を殺すんだよ……そして……私達が優勝者になるの……どぉ?」
和子(ふふん……まぁ、仲間になったとたんに殺すんだけどね……)
※え!?利用はしないのかよ!?……という突っ込みはさておいて……萌の返答はいかに!?

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