Eighter -Noble Gathering-
10ther 〜闘王少女は狂乱す B〜



#3
闘王に魅入られた少女……桐馬和子……天満てんま第六小学校を後にした彼女の行方は!?……そして、彼女
に使われた遺伝子サンプルは……一体!?
東京都、某所
……と、ここで、そんな彼女の現在をお伝えします。
柳生兵子ひょうこ「……大いなる災いが……来ます」
一同「は!?」
それは、赫眼かくがん同盟がちょっとした依頼で東京都を訪れていた時の出来事……突如天を見上げながら兵子ひょうこが言う
伊達宗美むねみ「おいおい、また天のお告げってヤツかい!?」
兵子ひょうこ「……」
沈黙は肯定
島友近ゆこん「大いなる災いって何ですの?」
とか、問いかける友近ゆこんだが……
前田松子しょうこ「……もう来ているみたいですよ……」
一同「え!?」
その前に松子しょうこが語る
ジャリッ
桐馬和子「殺し甲斐のありそうなお姉さん達見っけ」
血にまみれた小太刀を携える……少女……
直江万夏まなつ「なっ……あの娘が!?」
まだ子供じゃないの……と万夏まなつ……
松子しょうこ(……この感覚……どこかで死合った覚えが……)
そして松子しょうこ松子しょうこでどこかで死合った記憶が……と初めて相対する相手のはずなのに妙な既視感に疑問を抱く
万夏まなつ「さぁて……愛染流の腕の見せ所かしら?」
友近ゆこん「いいえ、ここは私の舞雅むげ流でエレガントに決めますわよ」
宗美むねみ「おいおい、独眼流でズドンだろう!!」
とそんな中、誰があいつと死合うかでひと悶着発生……お互いに主張し合い、譲り合わないのでちょっとした
騒動である……
松子しょうこ「……仲違いしている場合じゃないですよ……」
ヒュオアッ
そんな中、一足飛びに掛かる和子
一同(速っ……)
ギンッ
そして、刀を受けたのは松子しょうこ……
松子しょうこ「……あなたの剣……以前どこかで死合ったような覚えがあるのですが……どうも思い出せません」
宗美むねみ「何だって!?松子しょうこぉ、お前そんな楽しそうなのと死合ってたのかよ!」
私も混ぜてくれよぉ……と宗美むねみ……
友近ゆこん「いやいや、あなたと出あう前の出来事でしょうに……」
何、無理な注文を行っているんですの!?と友近ゆこんは呆れつつ突っ込みを入れる

#4
松子しょうこ「ハッ!」
ギンッ
ガギンッ
ビュオアッ
和子「ふふ〜〜ん……やるねぇ……」
松子しょうこの剣に呼応するように和子も剣を振るう……
松子しょうこ(……やはり……この太刀筋……しかし……何故!?)
そして、幾度かの打ち合いを経て……松子しょうこは相手の太刀筋に確信を持って誰のものかを悟る……
宗美むねみ松子しょうこ、アンタは読まれている……アンタじゃあ死合に勝てないぜ……ここは私に任せな!」
ギギンギンギン……
だが、しかし、なおも鍔迫り合いは続く……
ザッ
バババッ
そして、暫くの攻防の後、距離を取る松子しょうこと和子……
和子「んじゃ行っくよ〜〜」
ゴガガガガガッ
小太刀に邪気が集まる
宗美むねみ「……なっ!?にぃ!?」
松子しょうこ「くっ……逃げてッ!」
和子「覇鬼襲刃はきしゅうじん!」
ドンッ
邪悪な剣閃が松子しょうこらの眼前をくぼませる
万夏まなつ「うそぉ……」
宗美むねみ「こいつぁヘビーな展開だぜ……」
目の前の出来事に……若干眼を疑う一行……しかし、哀しいことにこれは現実である……
友近ゆこん「……逃げることが出来ましたら簡単なのですがねぇ……」
兵子ひょうこ「……逃がしてくれる気配がありません」
和子「おおっ……避けた!?避けた!?……やるじゃん……やるじゃんアンタたち……じゃぁ、次
 行くよ〜〜〜行っちゃうよ〜〜〜」
ゴゴゴゴゴゴゴッ
またしても邪気が集う
宗美むねみ(ちぃ……仕方ないねぇ……)
宗美むねみ「下がってな……みんな……アイツは私がたおす!」
すっ
一歩前に出た宗美むねみはそのまま眼帯に手をかける
万夏まなつ「おっ……久しぶりに見られるんですねぇ……それ……」
友近ゆこん「……エレガントではございませんが、まぁ、いたし方ありませんわね。今はなりふり構ってはられ
 ませんもの……」
和子「ふぅん?アンタが相手なの!?……いいよ……来な、来な……かかって来ぉい!」
松子しょうこ「!!!」
だが、宗美むねみが眼帯を外すよりも先に、松子しょうこが何かに気が付く……
松子しょうこ「下がって!宗美むねみさん!!」
宗美むねみ「は……いっ!!?」
ゴゴゴゴアッ
松子しょうこの咄嗟の叫び……そして、直後の殺気……宗美むねみが後退すると同時に光の剣閃が4つ飛んでくる
和子「くっ……何っ!?」
ザザザザザッ
突如飛んできた剣閃に戸惑いつつもそれを回避する和子
*「……避けたか……」
宗美むねみ「何だい?何だい?折角の見せ場を……」
兵子ひょうこ「……孤高の剣鬼の登場です」
サラっと語る兵子ひょうこ
友近ゆこん「孤高の……剣鬼!?」
ジャリッ
冥時みょうじ萌「……気に入らないガキだ……」
そこに現れたるは……ご存じ、孤高の剣鬼・冥時みょうじ萌……
和子「何よ!こいつ!!」
対峙する2人
松子しょうこ「やはり……でも……そんな……」
そして、松子しょうこは呟く……
万夏まなつ「え?どうしたの松子しょうこ?」
松子しょうこ「……気配が……似ている……」
一同「何だって!?」
萌に気配が似ている和子……さてさて……この2人の関係は一体……
※間違っても娘ってことはありません。萌は一応まだギリギリ10代(という設定)ですからね……

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