Eighter -Noble Gathering-
10ther 〜闘王少女は狂乱す A〜



#0
闘王……『闘』はバトル『王』はロワイヤル……すなわち某プログラムのことを指す……これは……
そんな闘王に魅入られた少女の物語

#1
東京都、天満てんま第六小学校
*「ひぎっ!?」
ザシャッ
*「ぎゃひっ!?」
バシュウウッ
……いつもと同じような風景といつもと同じような顔ぶれ……でも、違う点があった……教室中に飛び
散った鮮血……そして無数の屍……その中にたたずむ立つ少女……彼女の名前は『桐馬和子』……
先生「……ひ……ひぃい……いいい……かかかか……和子さん……こここ……れは!?」
ガタガタ……と教卓の中に隠れる先生……
桐馬和子「……逃がさないよん♪」
ヒュンッ
ザシャアアアッ
先生「ぐああああ!?」
……だが、教卓など、和子の前には紙切れに等しく、教師は断末魔を残し、盛大に散った……
・
・・
・・・
10分後、警察が到着する
東京都、天満てんま第六小学校・事件教室前
警官「……殺し合いがあった……いや殺戮があったというのは……この教室か……」
ガラガラッ
扉を開けると……そこには……
和子「おはよう、警官さん……」
おびただしい血と屍……そして……その中で凛と立つ少女……
警官「君は……!?」
突然の出来事に、警官一行は呆然と立ち尽くす……
和子「そしてさようなら……」
バッ
ズシャアアアッ
一足飛びに掛かった和子はそのまま勢いを利用して次々に警官を殺して……去っていった。
和子「闘王……闘王……私が世界でただ1人の優勝者♪……」
そのまま彼女は学校を後にする……世間に血と屍を生み出すために……
・
・・
・・・
その後、当然学校では現場検証が行われることに……
警官「中川警部……一体……どうやって刀なんかを持ち込んだんでしょうねぇ……」
中川邦武ほうむ「知るかよ……そんなこと……」
かみ総介「……フン……切り裂かれた30cmものさし入れと、油の着いている折り畳み傘ケースか……」
山咲やまざき桜「警部……これは……」
総介「……刀身はものさし入れに、鍔と柄は折り畳み傘入れケースに入れて持ち込んだんだろうなぁ……」
※カムフラージュする必要性はあったのか!?
一同「かっかかかか……かみ警部ぅう!!?」
突然、総介が出張ってきて、一同はびっくり仰天……
総介「……桐馬……和子だったか?」
警官「……へ!?……あ、ああ・・確か……そんな名前だったと思いますが……」
総介「……大至急調べろ……」
一同「はっ……」
かくて、桐馬和子について調べ上げることになった警官一行……

#2
東京都、警視庁
警官「かみ警部……桐馬氏の家にまで尋ねてみたんですが……どうも、和子は桐馬夫妻の実の娘ではないよう
 です……」
総介「フン……そんなことはとっくに分かっている……」
警官「……えっと……2年前に養子としてもらった子供だそうで……」
総介「……で、どこの誰からだ!?」
警官「……それが……分からないんです……」
総介「何ぃ!?」
一同「ヒッ……ひぃい……ですが、これは本当なんです……本当に……」
分からないんだから、仕方ないじゃないですか……と一行……
総介「黙秘か!?……あるいはそういう条件か……なるほどな……ならばもういい、ここからは俺の仕事
 だ……」
警官「え?……かみ警部!?……」
総介「お前らは桐馬和子の行方を追え!いいな!」
一同「はっ……」
総介「だが、捕まえようとするな……おそらく殺されるぞ!」
一同「イ、イエッサ!!!」
かくて、警官一行は和子の捜索に再び繰り出すのであった……
・
・・
・・・
一方……警視庁を後にした総介は桜とともにEighter本部へ向かう
天四斗あまよと、Eighter本部
梓與鷹よたか「……天満てんま第六小学校での殺戮ねぇ……」
総介「……犯人の桐馬和子は……普通の人間ではない……」
そう断言する総介に対して、與鷹よたかは……
與鷹よたか「……真理の断片の情報か!?」
総介「……そうだ……」
短く答える総介……
與鷹よたか「ふうむ……ならば……」
白拍子かんな「はいはい、今検索している最中です」
と、言われるまでもなく、アトランティスで検索を行うかんな……流石、運の女神ではある。
※かんなの超強運で分からないの?とか突っ込んではいけません。
……そして、暫くして、検索結果をみなに開示するかんな
かんな「……出ました……桐馬和子……新ロアノーク製薬にて作られたクローンサンプル……開発者は
 死天使牟留太むるた……」
※死天使とはアズラエール……つまり……この人はムルタ・アズラエ……いや、なんでもございません。
総介「クローンサンプル……か!?」
かんな「……さらに……そのクローンとして使われた人なんですが……」
そして、次の情報をみなに開示するかんな
一同「なっ……こ……これは……!!?」
……そこには……一体、誰の名前が表示されていたのだろうか……


続

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