Eighter -Noble Gathering-
3rder 〜消せない過去のくびき A〜



#0
戻れない過去……消せない記憶……拭う事のできない『業』……それでも3人(4人)は今を生きる……
かくて、過去に決別をつけるべく、総介と交喙いすかは死合う……
……棒を構える交喙いすか蒼王の刃ブルーロードを構える総介……相対したまま時間だけが過ぎていく……

#1
天四斗あまよと、某所
かみ総介「……どうした?……かかってこんのか?」
元人交喙いすか「……お前の方こそだ……」
ヒュンッ
ガギイッ
と、言い終えるなり、飛び掛かる両雄
総介、交喙いすか「う……うおおおおお!!!!」
ドガガガガガガガガガガガガッ
飛び散る火花……激しい鍔迫り合いが繰り広げられる
総介「ハッ!」
交喙いすか「ぬん!」
ザザザザザッ
そして……暫く打ち合った後に、互いは距離を取る
総介「フッ……蒼王の刃ブルーロードの斬撃を前にキズ1つなしか……さすがだな……お前の神器……黎t劫棍れいきょうごうこん
 は……」
紅い布のなびく黒い棍というか、棒を見ながら総介が叫ぶ
交喙いすか「ハッ……テメェの方こそ刃こぼれ1つなしじゃねぇか……ええ?神器、蒼王の刃ブルーロードはよぉ……」
交喙いすか交喙いすか蒼王の刃ブルーロードを睨む
山咲やまざき桜「……警部……」
梓與鷹よたか「……いや、こうなったら、止められない……事の成り行きを見守るしかない……」
止めに入ろうとする桜を與鷹よたかは宥める……
桜「……そうですか……そうですよね……」
何も殺し合いを行っているわけではない……互いの過去に清算をつけようとしているのだ……
交喙いすか「はああ!!」
総介「うおおおお!!」
ガガガガッ
ドガオオンッ
交喙いすか「余裕こいてんじゃねぇ!」
総介「ぬううっ!」
ガギンッ
交喙いすかの猛攻に、総介は咄嗟に藍后の刄ブルーエンプレスを出す
交喙いすか「そうだ!それでいい!!全力でかかってこいや!!」
総介「言われなくともッ!!」
ズガガガガッ
ガギギンッ
桜「……」
2人の死合を見ていると……2人のありしころの姿が見えるようである……
與鷹よたか「……」
2人は確かめ合っているのだ……言葉ではなく……拳を……信念を持ってして……
総介、交喙いすか「おおおっ!」
ザダダダダッ
暫く打ち合い、そして、また距離を置く両雄……
総介「……ご自慢の絳征棒術こうせいぼうじゅつは出してこないのか!?」
蒼王の刃ブルーロード藍后の刄ブルーエンプレスを構えて総介が叫ぶ
交喙いすか「そっちこそ……蒼天流はどうした!?」
黎t劫棍れいきょうごうこんを構え、交喙いすかも咆える……
・
・・
・・・
そのまま両者は無言で、睨みあう……

#2
交喙いすか、総介「ハッそんなに見たけりゃ見せてやるよ……」
ゴアッ
暫くして、両者は一気に飛び掛かる
交喙いすか「うおおお!!紅岐断こうきだん!」
ドギャアアアアッ
紅いオーラと共に棍を打ち下ろし、大地を引き裂く交喙いすか
総介「ハッ!蒼貫屠そうかんと!」
ドッ
蒼いオーラを纏って貫きにかかる総介
ズギョガアアッ
紅と蒼の光がぶつかり……なんとも眼に優しくない光景が繰り広げられる
與鷹よたか(くっ……)
もし、映像化とかされたら、ここの描写は間違いなくカットだな……などとどうでもいいことを考える與鷹よたか※あるいは……最初から紅と蒼が融合して紫色の光で埋め尽くされるとか……
大地に走る亀裂と亀裂……総介と交喙いすか……互いの技は互いに躱され……そして、両者はすれ違う
ザザザザザザッ
交喙いすか「やるじゃねぇか……総介ぇ!!」
総介「そういうてめぇこそだ!!」
すれ違い、距離を置いた瞬間反転し、すぐさま対峙する両者。
※ちなみに、総介は真理の断片による未来予測は行ってません。一種のチート行為ですからね……
 それに、これは相手を殺すことが目的ではないのです。
交喙いすか「だがッ次で終わりだ!!」
総介「それはこっちの台詞だッ!」
ダッ
一足飛びにかかる両雄
交喙いすか「うおおお!!紅気剪躯こうきせんく!」
総介「はあああ!!蒼人薙旋そうじんていせん!」
ゴギャアアアッ
紅と蒼のオーラを纏った横薙ぎ同士が激突する……
ドンッ
桜「警部!!?」
與鷹よたか「……」
交喙いすかにつきつけられる蒼王の刃ブルーロード藍后の刄ブルーエンプレス……そして、同じく総介につきつけられる黎t劫棍れいきょうごうこん……勝負は
互いに詰んだ形で落ちついた……
※刃物と棍棒とでは、寸止めであれば刃物の方に分があるような気がしますが、突っ込んではいけません。
総介「フッ……」
交喙いすか「ハッ……」
そのまま武器を納める双方……ここに……この死合は幕を閉じたのだった……
與鷹よたか「……ふぅ……どうやら……ケリはついたようだな……」
與鷹よたかも、総介、交喙いすかのもとに駆けつける
與鷹よたか「……」
これで、お前らの蟠りも解けた……のか!?と與鷹よたかが言おうとした矢先……
総介「……やれやれ……厄介なことになった……」
與鷹よたか「総……」
その時、與鷹よたかも悟った……何者かが……近くに潜んでいる……と
交喙いすか「出て来いよ……そこにいるのは分かっているんだぜ!?」
*「……フン……」
ザッ
総介「貴様は……」
果たして、一行の眼の前に現れたのは誰なのか……?
※大体予想はつくかと思います。

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