Eighter -Noble Gathering-
2nder 〜消せない過去の楔 D〜
#7
総介の壮絶な過去……犯罪組織を壊滅する手柄を立てるも……殉職した婦警が1人……そして、彼女の死
こそ3人の仲に決定的な亀裂を創った原因……
※ここで、話は再び、現在へと戻ります
天四斗、某所
元人交喙(「キサマ……キサマが……キサマが昨羅(を守るべきだったんだ……」
総介に詰め寄り、襟もとを掴んで叫ぶ交喙(
上(総介「……」
総介は何も言わない……が、目は逸らさない……
梓與鷹(「……し……しかしよぉ、交喙(……自分を犠牲に総に逮捕を命じたのは昨羅(の方じゃないか……
それだったら……」
交喙(「それでもだ!!!」
與鷹(「……むぅ……」
交喙(もなかなか頑固だからなぁ……と思う與鷹(……
交喙(「それになぁ!何で……何でお前はまだ警部なんかやってやがるんだ!!!」
総介「……アイツの遺言だ……それがなければ俺はとっくに警部なんぞやめていた……」
交喙(「何だと!?」
※しかし、いつの間に遺言なんて書いていたのでしょうか……それもちょっと気になりますが、そんなことを
考えると話が進まないので割愛させていただきます。
総介「……王は死んではならない……それを教えてくれたのはあいつだ……」
天を仰ぎ、総介が呟く
交喙(「なめやがって……じゃ、テメェは自分が王だとでも言うのかよ!!」
総介「……ああ、そうだ……」
さも当然のように呟く総介……
交喙(「ぐうううう……」
しかし、そんなことで納得する交喙(ではない……
総介「……そして、俺は情を捨て、SRAPになった……」
例の大作戦の後、多大なる評価を得た総介は……しかし、その一切を受け付けず……自分がSRAPとして特別
な存在になることを主張した……前代未聞の要求にして報酬だったが……しかし、警察側も総介の様な人材
を失いたくはなく、結局、総介の願いは受理された……
……そう、その時が、総介がSRAPとして生まれた瞬間だったのだ……
#8
コツッ
山咲(桜「警部……ここに居たんですか……」
と、そんな折、桜、颯爽と参上
交喙(「なっ……」
ぱっ
ドサッ
それまで怒り狂っていた交喙(も思わず総介の襟もとから手を離す……それもそうである……そもそも、與鷹(も
初めて見たころから思っていたことだが……桜は……昨羅(の生き写しなのだ……まるで、双子とでも
言わんばかりの……
交喙(「総介!!その女は何だ!?」
與鷹(も、すかさず、俺も前前から気にはなっていたんだが……と便乗すると……
総介「……昨羅(の代わり……だと言ったら……どうする?」
交喙(「キサマぁ!!!」
その容赦ない言葉に、交喙(は再び総介に襲いかかる
與鷹(「総……やっぱり……彼女は……昨羅(の生まれ変わりなのか!?」
交喙(「何だと!?」
與鷹(「……彼女の名前も……山咲(桜って言うんだが……」
交喙(「何ぃ!?」
まぁ、同姓同名ではなく……さながら同読違漢だな……と與鷹(
與鷹((……昔、殉職したのも山嵜昨羅(……そして、今、総介のそばにいるのも山咲(桜……数奇なめぐり
合わせだな……)
総介「……」
総介は何も答えない……しかし、世の中には沈黙はエンペラー……もとい、沈黙は肯定という言葉もあるのだ
交喙(「仮に転生だとしよう……だが、だとしたら、年齢が合わない!」
総介「……フン……死後の世界に……時空間など意味がない……故に……明日死んだ人間が昨日転生
することだってある……」
無論、これも……真理の断片から得た情報だがな……と総介……
與鷹(「……死後の世界には……時間軸の概念が無い……と!?」
そういえば、以前行った彼岸……そのひとつイン・ヤンはn日がn!日のスピードで進む世界だったな……と
與鷹(は思い出す
交喙(「……」
桜を見つめる交喙(
桜「……交喙(さん……」
バッ
そして再び総介を見る
交喙(「……仮に桜が昨羅(の生まれ変わりだとしよう……だとしてもだ……お前はまた彼女を同じ立場に
しているってのか!!」
與鷹(「……いや……桜は警察の人間じゃない……総介の秘書だ……」
総介「……ああ」
交喙(「はぁ?!警官に……秘書だぁ!?」
最もな突っ込みだった……
総介「……2度と……山嵜を殺さないと決めた……だから、婦警ではなく、秘書として傍に置くことに
した……」
しかし、秘書であろうと、総介の周りにいれば危険な目に逢うのは明白なのでは……などと思うのは邪推である
(と、いうか、そういうことにして下さい)
交喙(「……分かった……」
と、言いつつ背中に背負いし棒に手をかける
総介「フ……分かったと言いつつなぜ武器(を取る?」
と、言いつつ、総介も蒼王の刃(を構える
交喙(「……決まってるだろ……全てのケリをつけるんだよ!!」
ゴゴゴゴゴゴゴッ
両者の殺気が膨れ上がる
桜「警部……?」
與鷹(「おいおい、総に交喙(……ダメだな……こりゃ……一戦交えないと収まりそうにないな……」
やれやれといった表情の與鷹(……
桜「……警部……」
過去との決別の為……今、総介と交喙(は死合う!
END
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