Eighter -Midnight Howling-
56ther 〜色欲が堕つるとき D〜
#7
アスモデウス VS かんな
今、神滅超越者(がアスモデウスを捉える!?
白拍子かんな「てぇえい!」
アスモデウス「くっ、シェオルフィールドッ!」
ズドオンンッ
砕かれた後背よりの白炎(……アスモデウスはすぐさまそれを捨てると防御結界を展開、防御に徹する。
アスモデウス「ぐっ……ぐぅうう……」
だが、しかし、かんなの一刀のもとに激しく吹き飛ばされるアスモデウス。
梓與鷹(「や、やったか!?」
白拍子かなり「いいえ、まだよ」
アスモデウス「やってくれたな……《キツネザルの使徒》!」
アスモデウス、未だ健在。
與鷹(「なっ!?」
茜瑙哭(の神氣のこもった一撃を耐えた!?と與鷹(は驚きを隠せない。
アスモデウス「どうやら、それがお前の最大の一撃みたいだね……」
與鷹(「だが、そっちも、得物を左右とも失っている……」
アスモデウス「ふふん……」
そんな與鷹(の言葉に不敵に笑みを浮かべるアスモデウス
與鷹((な、なんだよ、このすさまじく嫌な予感は……)
かなり「どうやら、勝敗はついたようね」
アスモデウス「いや、まだだッ!」
アスモデウスはあきらめない
※をい!
かなり「オ〜〜〜ッホッホッホッホ、何を勘違いしているのかしら」
アスモデウス「何?」
かなり「貴方たちの配下はもうみんな砕け散ったって言っているのよ」
アスモデウス「……はっ!?」
かなりにそう宣言され、改めて探知してみるも、確かに、場違いな黒き遺物(の中位存在、その4人の信号が全て
途絶していることに気が付く。
アスモデウス「だが、覚えておくがいい。奴らが砕け散っても、私を斃せなければ意味がないということを!」
かんな「斃しますよ?」
そのために私はここにいます。と静かにかんなは告げる
アスモデウス「それはできないよ、人間(……ゲヘナテリトリーをバースト!」
ドンッ
與鷹(「な、何ぃ!?」
ここでアスモデウスは冥王の心臓で更にパワーアップを図る。
アスモデウス「はあああっ!」
バキバキバキッ
バッと両手を広げて気合を入れると、両掌から結晶が生え、刃と化す。
アスモデウス「狩血憎麟(!」
かんな「龍鳳麟龜(!」
ズドオンンッ
原点に立ち戻り、赤い剣閃と白い衝撃波を一つずつ解き放つアスモデウス
対してかんなは一瞬四斬。剣気で四霊を具現化させて解き放つ。
#8
アスモデウス「おおおおお!」
かんな「はあああ!」
応龍(に変幻する光の龍、平安を齎(す鳳凰、信義を貫く麒麟、吉兆を左右する霊龜が、赤と白のコンビネーション
と激突。そのまま大爆発が巻き起こる
與鷹(「うぐお!?」
思わず爆発から身を守る與鷹(。
※なお、かなりはシレっと與鷹(を盾にして身を守ってます。
アスモデウス「終わりだ!人間(!」
ボッ
先ほどはかんなが奥義を二つオトリにして一気にアスモデウスに躍り出たが、今度は逆。アスモデウスが自らの
固有技をオトリにかんなに迫る。
キラッ
アスモデウス「何!?」
ガキイィンッ
左右の兇刃がかんなを捉えたかと思えた次の瞬間、横薙ぎ一閃。刀身が五尺となりし神滅超越者(が走る。
かんな「終わりにしましょう!」
ビキビキッ
バァ〜〜ンッ
アスモデウス「馬鹿なッ!」
両手の結晶の刃に罅(が入り、砕け散る。
アスモデウス「《キツネザルの使徒》ぉ!」
神滅超越者(を横に振りぬいたかんな。その隙をついて一気に懐に飛び込もうとするアスモデウスだが、かんなは
流れるような動作で神滅超越者(を最上段にもっていくとそのまま一気に打ち下ろす。
かんな「てぇええいっ!」
ズダアンッ
アスモデウス「あ、あがぁあッ!?」
かんなは切り札!
正しくそれは今体現された!
かんなが、刀身を五尺の長さに伸ばした神滅超越者(を振るうとき、それは茜瑙哭(の力を最大限に引き出したとき
だ。
ガードを崩し、アスモデウスの肩に食い込む神滅超越者(。
アスモデウス「う、うごごごご!?」
両手で神滅超越者(の刃を掴み、押し戻そうとするアスモデウス……それでも、かんなの一撃は止まらない。
アスモデウス「馬鹿……なッ」
そして、勝負は決した!
神滅超越者(によってアスモデウスは袈裟斬りにされる。
斜めに真っ二つに両断され、その場に頽(れるアスモデウス
アスモデウス「この私がAッ!……しっ、七罪塔(NOぉ一人TAる、アスモ……GA、アアァAAAア?!」
その言葉を最後に、アスモデウスは砕け散った……
與鷹(「お、終わった……のか!?」
かんな「えぇ、これで……終わりました……」
茜瑙哭(覚醒を解除したかんなもふらりとその場に倒れこむ。
與鷹(「か、かんな!」
しかし、そこは與鷹(。すかさず駆け出しかんなを支えこむのであった。
う〜〜ん、これぞ愛のなせる技。
※いや、愛がなくてもなせる技な気がしますけど……
#9
與鷹(「それにしても、シチザイトウ……ってのは?」
かんな「それは、場違いな黒き遺物(の、上位存在のことですね……」
與鷹(「え!?」
ソロモン72柱じゃなかったんかい!ってなことを思う與鷹(。同時にこんなのがまだ70近くもいるんじゃなくて良
かったとも安堵する。
白拍子かれん「あ、いたいた」
その時、かれんら別の場所で死合っていた面々もこの場に集う。
上(総介「フッ、どうやら勝てたようだな」
與鷹(「うおお!?総、それに交喙(!?」
総介らも満身創痍ながら参上、與鷹(に思いっきり驚かれる。
元人交喙(「まぁ、かんなが勝つのは当然のことだろうがな」
山咲(桜「……」
なぜあなたが得意げに?という顔をする桜。
天然蛍(「や〜、探した探した。ここ迷子放送とかないから困ったよ」
一同(いや、そんなものがあるかよ!)
思わず突っ込みを入れる一行。
かんな「リーダー、帰りましょうか……」
全員が揃ったことを確認して、かんなは呟く。
與鷹(「あ、あぁ……そうだな……」
かれん「ってか、どうやって帰るの?!」
かなり「オ〜〜〜ッホッホッホッホ、そんなこともわからないなんてかれん、あんたは本当にダメダメねぇ」
かれん「いや、あのね……」
こうして、場違いな黒き遺物(との決戦は終わった……
いや、終わりではなく、一段落ついたと言った方が正しい。なぜなら、七罪塔(というからには、上位存在はあと
6人いるからだ……
だが、残りの七罪塔(とコトを構えるのは、今ではない!
第四部・FIN
前の話へ 戻る 次の話へ