Eighter -Midnight Howling-
52nder 〜淵に佇む百合剣者(セイバーリリィ) C〜



#5
 吉田淳也は(少なくとも現段階では)20人いた!
※何!?その後から実はまだいましたってやりだしそうな一言
吉田淳也「今生の別れ話は終わったか?」
淳也達「ならば、死ねぇ!」
 まずは10人が一斉に襲い掛かる
淳也達「振動爆砕桃掌(しんどうばくさいとうしょう)!」
淳也達「振動爆砕真珠脚(しんどうばくさいしんじゅきゃく)!」
 5人が二本拳、5人が脚で超振動拳を繰り出してくる!
 対してこちらは……
元人交喙(いすか)「おらぁ!」
(かみ)総介「ハッ!」
 交喙(いすか)金匙玉楊(きんしぎょくよう)で、総介は左右の蒼王の刃(ブルーロード)藍后の刄(ブルーエンプレス)でこれを受ける。
天然蛍(あましか・けい)「其の右に纏いしは紅き炎爪……燃ゆる紅蓮の(かいな)……夢炎の刃、真・炎双刃」
淳也「ハッ!」
 バキャアッ
 (けい)は炎を集めて作り上げた双身刀、真・炎双刃で迫る二本拳を受け止めるが直後砕かれる
梓與鷹(よたか)「なっ、砕かれた!?」
(けい)「あれぇ!?」
 怪訝(おか)しいなとまるでびっくりしてないけれど、首をかくんと傾ける(けい)
淳也「まずは一人、砕け散れぇ!」
 更に背後から迫る脚
(けい)「あっ」
 ズバキャンッ
 一脚両断!(けい)、砕け散る……(けい)はそのまま崩れ落ち、炎に包まれて消ゆ
淳也達「見たかぁ!」
 (けい)の死を見届けてから、声高々に宣言する淳也
淳也「俺の拳にぃ!」
淳也「俺の脚にぃ!」
淳也達「砕けぬものはねぇんだ!」
(けい)「あ〜、びっくりした」
淳也達「ぬぁ〜〜にぃ!?」
 しかし、直後、淳也らの背後より何事もなかったかの如く、無傷の(けい)が出現、度肝を抜かれる淳也
淳也「貴様、一体何をした?」
(けい)「さぁ?夢でも見たんじゃないの?」
 コキ〜ンとまるで首が90°折れ曲がったかのように傾げつつそんなことをのたまう(けい)
淳也「ほざけぇ!」
淳也「ならば、今一度死ねぇ!」
 ウィィ〜〜ンと嫌な音を立てて二本拳と脚が再び(けい)に迫る
 ガキィインッ
淳也達「なっ、何ぃ!?」
(けい)「あ、これくらいなら大丈夫なんだ。よかった」
 先ほどは難なく破壊できたはずの(けい)の真・炎双刃が今度は砕け散らない。
淳也達「チッ」
 危機を察知してすぐさま後退る淳也達
淳也達(何だコイツ、得体が知れなさすぎる!)
 迂闊に攻め入るのは愚策……(けい)を抹殺するのは後回しにしようと決意
(けい)「あれ?来ないの?じゃ、こっちから行くよ〜」
 しかし、そこを待ってくれるような(けい)ではなかった。
※空気が読めないなんて言わないでね。マイペースな気分屋なんですよ

#6
 それはさておき、かんな、かれんにも淳也は迫る
淳也「うおらぁ!」
 迫る二本拳を予兆共鳴者(オーメンレゾナンス)で受け止める。
 バキャアッ
 だが、次の瞬間、予兆共鳴者(オーメンレゾナンス)の刃が砕け散る
白拍子かれん「ちょ、ちょっとぉ、神器は破壊できないんじゃなかったの!?」
淳也「しゃあ!」
 更に脚が迫るもどうにかこうにか回避するかれん
白拍子かなり「無様ねぇ、かれん」
かれん「いや、あのね……」
かなり「オ〜〜〜ッホッホッホッホ!よく聞きなさい、かれん、アンタが使っている予兆共鳴者(オーメンレゾナンス)は確かに神器よ…
…でもね、神器……つまり、神の手によってつくられた部分は柄と鍔のみなのよ!」
 刃の部分は気力なのか、精神エネルギーなのか不明だが、とにかく、人の手で作られた部分だ。
 だから、人の作った部分に対して固有振動を突いて破壊はできてしまうのだ。
かれん「うそ〜〜ん!」
 がび〜んってな表情のかれんだった。
 なお、先ほど(けい)の真・炎双刃が砕かれたのも同じ理由である。
淳也「クソがッ!」
淳也「どうなってやがんだ!」
 ガキンッ
 一方、かんなの方に向かった淳也らはかんなが繰り出した神滅超越者(ラグナロクエクセル)の刃を破壊することが出来ず困惑していた。
かれん「ちょ、ちょっとちょっと!かんなの方は砕けてないんですけど!」
 それを見て思わずかれんは突っ込みを入れる。
かなり「不思議なこともあるものねぇ」
かれん「いや、あのねぇ……」
 そんな無茶苦茶な!
※なお、かなりは遊んでいます……と、いうかかれんを弄んでいるというのが正しい。
淳也「くそがぁ!」
 悪態をつきながらも、超振動拳を叩き込む淳也。
 ガガキンッ
 ギギンッ
 ……しかし、その全てはかんなに阻まれる。
白拍子かんな「何度やっても無駄ですよ」
淳也「貴様ぁ、一体何をしやがった!」
 かんなとかれん、その最大の違い……それは茜瑙哭(セドナ)(かれんの場合は奠夷瑪(ディーヴァ)だが)覚醒しているか否か。
 例え人が生み出したモノでもそこに神氣を纏っていれば、人の破壊の極致たる固有振動を突いてもでも砕けない
のだ(なお、効果には個人差はあります。多分……)(けい)の真・炎双刃が二回目の際には砕けなかったのもこういう
カラクリがあったためだ。
かれん(ってよく見たらかんな、茜瑙哭(セドナ)覚醒してるし……)
 こりゃあ私の方も力を温存している場合じゃないわね……とかれんもここで奠夷瑪(ディーヴァ)覚醒を果たす。
淳也「今更本気を出したつもりか!?」
淳也「だが、無駄な足掻きよ!」
 ガキィインッ
淳也達「何ぃ!?」
 超振動拳……二本拳と脚で挟み込まれても、今度は予兆共鳴者(オーメンレゾナンス)が砕けることはなかった
かれん「あ、そういうことね……」
 さぁ、ここからが死合本番だ!


続

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