Eighter -Midnight Howling-
41ster 〜燭台切は伊達違う D〜
#7
伊達宗家から燭台切光忠を奪ったのは宗美(の同門の伊達成実(!?一体彼女は何故スウィートプラントに協力して
いるのか?……あるいは操られているのか?
成実(と死合っていた宗美(は甘い考えのままでは勝てないと悟り、成実(を殺す覚悟を決める。
伊達宗美(「成実(、恨むなよ!」
だが、次の瞬間、とんでもないことが起こる。
天然蛍(「そのアイマスク、いいね、貸して〜」
突込魁(「あんのまぬ蛍(ぃいい!」
突如成実(の背後に立ち、彼女からアイマスクを奪い去る蛍(
伊達成実(「……はっ!?こ、ここは!?」
宗美(「え!?」
……そう、突如正気に戻る成実(……やはり、操られていただけというだけか……
宗美(「な、なんだよ、これからってなときに……」
眼帯を外してやる気十分だった宗美(だったが、唐突に試合が終わってしまい、肩透かしを食らってしまう。
梓與鷹(「やはり、アレはオーパーツか!?」
上(総介「あぁ……」
白拍子かんな「夢呪羅の仮面(……自我を封じ修羅と化す仮面です」
山咲桜「自我を封じて修羅と化す……自我が封じられている故に他人の命令に盲目的に従う……」
総介「まぁ、そんなところだろうな……」
宗美(「おいおい、どういうことだよ?」
成実(「え?……ええと……」
と、言うわけで成実(、回想に入る。
そう、それは、数日前の出来事……成実(の前にフードを目深に被った謎の人物が登場したことから始まる。
成実(「何だい?アンタは?」
このフードの人物は後に伊達本家から燭台切光忠を奪うのだが、今はおいておこう。
*「伊達成実(とお見受けいたすが……」
成実(「ええ、そうよ、私が伊達成実(……で、アンタは?」
宇佐美長光を後ろ手に構え、成実(が問う。
*「名乗るほどのものでは……ない……」
そう告げるとともに、続々とフードを目深に被った謎の集団が現れる。
*「ただ、あなたの力を見せてほしい」
成実(「いいけど、後悔すんなよ?」
*「いけ!」
号令と共に集団が一斉に襲い掛かる。
成実(「……」
だが、何を思ったか、成実(は目を瞑る。
*「血迷ったか?」
成実(「鴪重剣(」
ドドドドドッ
兇刃が成実(を捉えたかに思えた次の瞬間、眼にも留まらぬ速さでの連続斬撃で襲撃者は全員返り討ちにあう。
成実(「なんだ、この程度か……」
成実(が目を瞑ったのには理由(がある。
彼女の先祖、伊達成実(も戦場で目を瞑って戦場に突撃する癖があったという。眼が見えると直に大将首を刎
ねてしまい戦が終わってしまい、あまりにつまらないからである。
成実(は成実(の子孫だけあってそこを受け継いでいるということだ。
#8
*「やはり、数打ちでは相手にならんか……」
成実(「もっと骨のあるヤツはいないのか?」
だが、次の瞬間、彼女に悲劇が襲う。
バリバリバリッ
成実(「あばばばばばっ!?」
成実(の背後に忍び寄ったフードの人物はそのままスタンガンを成実(の首に押し付ける。
そして、彼女は謎のフードの人物に連れ去られるのであった。回想終わり。
成実(「……う〜〜ん、そこまでしか覚えてないなぁ……」
一同「あのな……」
呆れて物も言えない……
徳川りりか「で、そのままスウィートプラントに操られていたと……」
成実(「うん、どうやらそうみたいだね」
一同「いやいや、そんな他人事みたいに……」
適当だなぁ……
與鷹(「まぁ、それはおいといて、なんでスウィートプラントの連中は成実(に接触したんだ?」
*「フッ、それはそいつから情報を仕入れるためである」
一同「なっ!?」
突如フードを目深に被った謎の人物が腕組みして壁にもたれかかっていた。
與鷹((こいつ、いつの間に……)
なんの気配も出さずに出現した謎の人物に驚きを禁じ得ない。
実は成実(が何の抵抗もせずに電撃を浴びせられたのはこの通り謎の人物の気配を察知できなかったためである。
りりか「情報?」
宗美(「あ〜〜〜」
片倉十夜「宗美(様ぁ!」
いきなり大声を出す宗美(。
成実(から何の情報を手に入れたかったのか……それは言わずともわかるであろう。燭台切光忠の情報である。
そして徳川宗家の新当主、りりかの前で燭台切光忠が盗まれたなんて知られたくはない宗美(であった。
*「ようこそ、スウィートプラントへ……歓迎しますよ?」
更にどこからともなく謎の声が響く。見れば近くの天井にスピーカーが設置してあり、声はそこから聞こえてく
るようだ。
宗美(「なっ、誰だ?」
*「私はユピテガデム・安室・ビオブレン……スウィートプラントの盟主だ!」
※まぁ、ここでスウィートプラントのトップ以外だったら一体何なんだってなるしね。
りりか「隠れてないで姿を現しなさいよ!」
ユピテガデム・安室・ビオブレン「そいつはできない相談だ!」
りりか「なんですってぇ!?」
ユピテガデム「だが、そこにいる二振りの刀を打ち砕いたならば、我が元へ来る権利を与えよう」
宗美(「ハッ、これまた随分と上から目線じゃあないか!」
気に入らないねぇ……と宗美(。
與鷹((二振りの刀ぁ?)
一方、與鷹(は、奴は何故そんな言い回しをしたのかと訝しむ。
……それらは近くの柱にもたれかかるフードの漢のことを指しているのだとは思うが、二振りと言うことはもう
一人いるはずだ……
そいつは一体、どこに?と與鷹(が思った次の瞬間、かんなが口を開く。
白拍子かんな「既にもう一人はいます」
一同「何ぃ?!」
かんなの発言。先ほど何の気配も立てずに謎のフードの漢が出現したときと同じように、彼の反対側の壁にもた
れかかるようにもう一人、これまたフードを目深に被った謎の人物が出現していた。
一同「うおお!?」
#9
與鷹((こいつら、一体何者なんだ?)
気配が全く察知できないなどと、その力、未知数にもほどがある……
宗美(「先に進むにはどうあってもこいつらを斃さないといけない……ってわけか」
成実(「いいわよ、私を利用したその借りはここで返させてもらうわ!」
*、*「……」
宗美(、成実(はやる気満々だ!
対する謎の人物二人も無言で腰に差していた刀に手をかける。
かくして伊達家の二人と謎の刺客との死合は始まった。
果たして、勝つのはどちらか!?
END
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