Eighter -Midnight Howling-
28ther 〜闇影ニ堕ツル混沌( D〜
#7
オルタナチス、それは対戦の頃から秘密裏にオーパーツを軍事利用するべく暗躍していた組織……
そして、そんなオーパーツに対抗するのは現代科学の寵児、黒兎部隊……?
ティーガー「来い!貴様にシュヴェールトの力を見せてやる!」
ずおおおっ
全身を覆う緑のオーラ、中でも両手は特に燃える炎のように激しく光り輝く
ラウ・ラ・ボディーヒ「ならば、お前もドイツ陸軍の科学力を知るんだな!」
そう言い放ち、ラウは眼帯を外す。するとそこには金色に輝く眼があった
梓與鷹((ってか、大丈夫なのか?彼女に任せて?)
白拍子かなり(オ〜〜ッホッホッホッホ!ヤりたいって言ってるんだからヤらせてあげるのが女の情けよ)
與鷹((……)
かなりに聞いたのが間違いだった。
ティーガー「リーフブレードッ!」
ティーガーが右手をぐっと握りしめると緑色のパーティクルが集い、刃となる。
そして、そのままラウに襲い掛かる
ラウ「ふん」
ギンッ
が、しかし、ラウもサーベルを抜き放ち、緑の刃を受け止める。
與鷹((と、言うか、自然界の……草のマナの力を操ってるんじゃなかったのかよ……)
どう考えても草ではない……ティーガーの使用する技を見て思わず心の中で突っ込む與鷹(であった。
まぁ……しいて言うならば、ポケ〇ンの草属性の技の一つにたしかに『リーフブレード』ってものがあるのであ
る意味自然界のマナの力を操っている……と言えなくもないのか……
ティーガー「なるほど……少しはできるか……ならば!」
バっと左手を天に翳(すティーガー。そして叫ぶ
ティーガー「花びらの舞い」
ズガガガガガガガガッ
突如として降り注ぐは巨大な薊(の花。ここにイタリアのシェフがいたならば、この花を見てこういったであろう
……アーティーチョークだと
ってか食べ物を粗末にすんなや!
ラウ「そんなもので私を討ち取ろうなどと笑止ッ!百華繚乱剣(!」
襲い来るアーティーチョークを綺麗に両断し、地面に盛り付けるラウ。
ティーガー「くっ、やりおる……」
與鷹((流石は軍人というだけの強さはある……が……)
王位なる吊り劔章(の力はこんなものなのか……
白拍子かれん(え〜、まだ実験段階で使いこなせてないだけなんじゃ?)
白拍子かなり(これだから素人は困るわね)
いや、アンタも(オーパーツに関しては)素人でしょ……って心の中でかれんが毒づくと、あぁ?今、何か思っ
た?とかなりが睨み付けてくる。
#8
ティーガー「だが、シュヴェールトの力はまだこんなものではないわ!」
叫ぶと同時に全身を覆っていた緑色のオーラに黒いオーラが広がっていく
ラウ「む?」
ティーガー「喰らえ!リーフストリーム」
しゅしゅんっ
どこからともなく、蜜柑の葉っぱが八枚飛んでくる。
……葉っぱはラウを取り囲むように宙を舞うとそのまま、ちゅいんちゅいんとビームを放ってくる。
ファンネルかよ!って思いたくなる攻撃方法だった
※これが本当のファンネル オールオレンジアタックって奴だ(違います!ってか苦しすぎる……)
ラウ「おおおっ!」
迫るビームを回避しつつサーベルを縦横無尽に振るい葉っぱを両断していくラウ。
その反射神経や剣捌きはこれが強化人間かと言わしめるほどのものだった。
與鷹((しかし、ヤツから感じるこの嫌な気配は……なんだ?)
ティーガーを覆う緑色のオーラ……その中に混じる黒を見て與鷹(は焦燥感を覚える。
それは例えるならば、銀鯱四天王と相対したときに感じたような、滲み出る狂気の片鱗……
與鷹(「はっ、まさか……」
そのままかんなを見るとコクリと頷くかんな。
白拍子かんな「大戦のころからずっと研究を続けて、延々成果が出ていなかったのに、ここに来て急に成果が出た
……それは地道な努力の結果……ではなく」
與鷹(「場違いな黒き遺物(の暗躍……と、言うわけか……」
ならば、この野望、早く打ち砕かねば……
ティーガー「おのれ……ならばッ!」
更にティーガーを覆う緑色のオーラに黒が交じる
與鷹(「ヤバイ、これ以上長引く前に決着をつけないと」
ラウ「分かった、次で決着をつけてやる!」
ティーガー「ハァッ!トロピカルキック!」
右脚に緑色のオーラを纏って繰り出す跳び蹴り
ラウ「千光進果斬(!」
右脚を一歩前に力強く踏み込むと同時に横薙ぎをぶちかます。
ズドンッ
ティーガー「げはあっ!?」
飛び込んできたティーガーをカウンター気味に薙ぎ払う。結果、ティーガーはクリティカルな一撃を受けてハデ
に吹っ飛び壁に激突。そのまま沈黙することとなった。
ラウ「くっ……」
そして、ラウもまたガクリとその場に片膝をつく
與鷹(「お、おい、大丈夫か?」
ラウ「うむ、ちょっと頑張りすぎただけだ……」
少し休めば大丈夫だから、私を置いて先に進むんだ!とラウ
かなり「まぁ、彼女もそういっていることだし、先に進みましょう」
#9
與鷹(「先に行って待っているぞ」
ラウ「うむ、直に追いつく」
一行はラウを置いといて、オルタナチスのアジトの中を急ぐ。
*「ほう、緑光のティーガーを倒すとは……」
しばらく進むと、突如天井に設置してあったスピーカーから声が響く
與鷹(「お前ら、今すぐ王位なる吊り劔章(の使用をやめるんだ!」
*「フッ、それは出来ん相談だな……我々はこの力を使って第四帝国の版図を広げるという使命がある!」
今は亡きヒトラーの遺言、それをかなえる義務がある!と叫ぶ声
*「それに、緑光のティーガーを斃した程度でいい気になるなよ?」
かなり「オ〜〜〜ッホッホッホッホッホ!どうせあいつは我々の中でも一番の小物とか言うんでしょ?」
ありきたりすぎてつまらないわね!とかなり
*「フッ、違うな……あいつは我々の中で一番の大物っ!」
一同「じゃ、もうこの組織お終いじゃねぇか……」
*「……」
そんなしょ〜もないウソをつくからこんな空気になるんですよ。
まぁ、ともかく、オルタナチスを倒して、場違いな黒き遺物(から目覚めさせてあげないと……
それが今回の任務だ。
END
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