Eighter -Midnight Howling-
24ther 〜とある封廟の禁深ディープフォビドゥン A〜



#0
 龍脈エネルギーを無制限に取り出すシステム、ドラゴンクロニクルを悪用して軍事目的に使うことを阻止する依
頼を受け、Eighterは海軍戦略研究所へ急ぐ。
 そして、海軍戦略研究所で始まった銀鯱(ぎんしゃち)四天王との死合。
 更に今回の騒動の裏には場違いな黒き遺物(ネガティヴ・オーパーツ)が蠢いていたのだが……一行がそれを知るのはまだ先の話かもしれな
い。
※かんなは既に気づいているかもですが……

#1
 あろえ、與鷹(よたか)交喙(いすか)がそれぞれ四天王と闘っている間、総介もまた、四天王の一人と闘っていた。
白銀の黒鮫「(かみ)総介……要注意人物」
山咲(やまざき)桜「一体誰からの情報なんですかね……」
白銀の黒鮫「貴様が知る必要はない……なぜなら貴様はここで死ぬからだ!」
(かみ)総介「フン、それはどうかな?」
白銀の黒鮫「ハッ、すぐに思い知ることになるわ!」
桜「速い!」
 叫ぶと同時に一気に間合いを詰める白銀の黒鮫
白銀の黒鮫「龍脈トマホーク」
総介「フン」
 ガインッ
 迫る斧を蒼王の刃(ブルーロード)(しのぎ)で受け止める総介。
 通常、刀は側面からの攻撃には弱いもの。斧の一撃を(しのぎ)で受けるなどと自殺行為に等しいが、そこは(ひとえ)に武器の
性能差により問題はない。
 通常の刀ならば圧し折れていただろうが、蒼王の刃(ブルーロード)だからこそ受け止められたのだ。
白銀の黒鮫「龍脈トマホーク!」
 更にもう一方の斧で挟み込むように斬撃を繰り出す白銀の黒鮫。だが、それでも蒼王の刃(ブルーロード)は砕けなかった。
白銀の黒鮫「やはり、その刀、ぶっ壊すのは無理か……」
総介「もとより壊せるとは思っていなかったように見えるが?」
白銀の黒鮫「情報通りか確かめたかっただけのことよ」
桜「だから、その情報はどこから?」
白銀の黒鮫「何度も言わせるな、貴様に知る必要はない!」
 叫ぶと同時に跳び退き距離を置く白銀の黒鮫。
白銀の黒鮫「龍脈トマホォオオ〜〜クッブゥ〜〜メランッ」
 叫ぶとともに斧をぶん投げる白銀の黒鮫。叫び方が完全にゲッター□ボのトマホークブーメランのそれだ。
総介「無駄なことを……」
 しかし、総介は涼しい顔で迫る斧を回避し、距離を詰める
白銀の黒鮫「馬鹿め!ブーメランとは戻ってくるからブーメランなのだ」
総介「蒼星刃(そうせいじん)」
 ザザンッ
白銀の黒鮫「何?」
 しかし、帰ってきた斧に対して剣閃を放ちぶった切る総介。白銀の黒鮫のやることなど既に見切っていた。
※ってか、技名からわかりますよね……
総介「無駄なことを……と言ったはずだ!蒼天討突(そうてんとうとつ)!」
 突撃と同時に白銀の黒鮫の心臓めがけて刺突を繰り出す総介

#2
白銀の黒鮫「チッ」
 白銀の黒鮫は近くの壁にあるボタンを押す。スライドした壁の中には大量の斧が格納されていた。白銀の黒鮫は
その中から二本を取り出し盾の代わりに総介の刺突をガードする。
 斧二本を消費して総介の刺突を防いだ白銀の黒鮫は、そのまま力任せに総介を弾き飛ばすと新たな斧に手を伸ば
そうとするが……
総介「させるか!」
 そんな機会を与える総介ではない。
総介「蒼地烈葬(そうちれっそう)!」
 間髪入れずに追撃、分身による一斉斬撃を浴びせる総介
白銀の黒鮫「ぐおおおおっ……」
 何とか斧でガードするも、四方八方からの斬撃を全て防ぐことは出来なかった。全身に切り傷を負う白銀の黒鮫
 同時に白銀の黒鮫から距離を置く総介
桜「警部」
総介「いや、まだだ、山咲(やまざき)!」
 これしきで勝負がつくとは思えない。事実白銀の黒鮫は傷だらけになりながらも不敵に笑みを浮かべていた。
白銀の黒鮫「龍脈エネルギーがなければ死んでいた……」
 今も十分ダメージを負っているように見えるんですが……
白銀の黒鮫「龍脈トマホークランサー」
 ドドドドドッ
 壁一面に格納していたトマホークを掴んでは投げる。掴んでは投げる。手あたり次第に投げる。とにかくぶん投
げる。
総介「チッ、蒼地烈葬(そうちれっそう)」
 ガガガガガガガガガッ
 迫る斧の群れに対して、総介は分身による斬撃にて応戦。
 物量VS分身の激しい激突……そして、先に限界が来たのは物量の方だった。
総介「お終いか?」
白銀の黒鮫「ハッ、そんなわけないだろッ」
 先ほどとは逆の壁のボタンを押す白銀の黒鮫。再び壁がスライドし、またもや大量の斧が姿を現す。
桜「ですが、何度やっても同じことです」
 いくら物量で押しても総介には届かない。
 いや、総介も無限に戦えるわけではないので、今度は総介が先に限界を迎える可能性もあるわけだが……
白銀の黒鮫「フン」
 しかし、桜の言葉を無視し、白銀の黒鮫は斧を二本手に取り、背中同士をくっつけ、一本のダブルトマホークを
作る。
 すると摩訶不思議、背中合わせだった斧の刃の真ん中の部分がにょきにょきと伸びサ〇ビーのビームトマホーク
ソードを彷彿させる形状へと変化する。
 更にもう二本。今度は柄尻部分をくっつけて一本の双身斧を作る。
 なんと!こちらも不思議なことに片方の刃だけがにょきにょきと伸びてシナ〇ジュのビームアックスソードを彷
彿させる形状へ変化する。
白銀の黒鮫「これが龍脈エネルギーの真骨頂よ!」
 いや、それ絶対龍脈関係ないし……


続

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