Eighter -Midnight Howling-
21ster 〜剥がれしはメッキ野郎 A〜



#0
 御世事(およこと)のアンティークショップから盗まれたゲキ・ガンガー人形……そこには驚くべく秘密が隠されていた
 いや、別に人形事態に何か秘密が隠されていたってことではなくて、そこに隠されていた代物が問題だったのだ
……そう、古今東西あらゆるドラゴンにまつわることが記されたデータベース、ドラゴンクロニクル
※いや、それは確かにドラゴンクロニクルって名前の代物だけど、違うから!
 ……話を戻そう。龍脈からエネルギーを取り出すシステム。それがドラゴンクロニクルである。
 しかし、このシステムは奪われてしまった。そして、奪われたシステム奪還のためにEighterは怖亥課(おじいか)島にある
海軍戦略研究所までやってきたのであった。

#1
 怖亥課(おじいか)島、海軍戦略研究所、地下1F
梓與鷹(よたか)「ってか小一時間位は起き上がれない程度にぶん殴ったはずなんだが……なんであいつらはピンピンしてこ
こにやってこられたんだ?」
 復活してもザコはザコ、與鷹(よたか)らの相手になるはずもなく、またもや、やられる瞬間も省略される銀鯱(ぎんしゃち)のメンバー
であった。
 ここまでくるともはや哀れとしか言いようがない。
 で、地下1Fでの戦いも終わり、先に進んだ一行。そんな中でぽつりと與鷹(よたか)が疑問を漏らすのだった。
白拍子かんな「はい、ドラゴンクロニクルです」
百鬼あろえ「どういうこと?」
山咲(やまざき)桜「龍脈から取り出したエネルギーで疲労回復ってことですね」
あろえ「あ〜〜」
 ってことは、それはつまり、斃しても斃しても、無限に起き上がってくる軍勢を相手にしないといけないってこ
とじゃないのよ!と、驚愕の事実に開いた口がふさがらないあろえ
(かみ)総介「フッ、そうではないぞ……無限ではない」
 この土地の龍脈のエネルギーが枯渇すれば奴らは立ち上がってこれないと総介
與鷹(よたか)「いや、それは俺達の敗北を意味するから……」
 それでは意味がない。なぜなら俺達はこの土地の龍脈エネルギーの枯渇を阻止するためにも戦っているからだ。
 そして、龍脈エネルギーが枯渇したこの大地には災厄がやってくる。それが今回の戦いにおける俺達の敗北を意
味するのだ
*「うおおっ」
 とかなんとか言っている間にも次なる魔手が迫りくる
あろえ「ま、またぁ」
 ばしこ〜んっ
*「げはあっ?」
 が、しかしやってきた銀鯱(ぎんしゃち)のメンバーは背後から迫る漢に櫂のようなものでぶん殴られ意識を失うのだった。
與鷹(よたか)「なっ、どうして、お前がここに……」
 見覚えのある櫂のようなモノに與鷹(よたか)は驚きを隠せない。

#2
元人交喙(いすか)「面白そうなことやってんじゃねぇか、俺も混ぜろよ」
 やってきたのは交喙(いすか)であった。
與鷹(よたか)「いや、そんなことよりも、どうしてお前がここにいるのか聞いているんだが」
交喙(いすか)「ああ、俺はここに観光に来たんだよ……」
 そしたら與鷹(よたか)がこの研究所に入っていくのを見かけてこれは面白そうなことが起きているに違いないとはせ参じ
たわけだと得意げに話す交喙(いすか)。
総介「ほぉう、トレジャーハンターなる職業は随分と儲かるもんなんだなぁ……」
交喙(いすか)「ああ?なんだと貴様!」
與鷹(よたか)「ちょ、お前らなぁ……」
 そして、もはや言うまでもないが、交喙(いすか)と総介の仲は最悪だ。
 きっとここに来る際も與鷹(よたか)は目に入っても総介は目に入らなかったのだろう。
 交喙(いすか)はそういうヤツだ。
交喙(いすか)「いいだろう、ここで勝負をつけてやろうじゃねぇか!」
 ドカッ
*「んげはぁっ」
 いきり立つ交喙(いすか)が持っていた櫂のようなもの……金匙玉楊(きんしぎょくよう)を振りかざすと背後から迫ってきた銀鯱(ぎんしゃち)のメンバーに
ぶち当たり、これを一人ノックアウト。
総介「フッ……」
 ゴンッ
*「はがっ!」
*「げふっ?」
 総介も涼しい顔して両裏拳を放つと同時に迫ってきた銀鯱(ぎんしゃち)のメンバーをオとす。
 喧嘩の最中であっても、周囲への注意は怠らない二人。
※というか、喧嘩している最中だろうが、襲い掛かる方が無謀なんですが……
 貴様はさっき偶然敵を倒せたようだが、俺は違う。迫る気配を察知できてカウンターで迎え撃てたと総介が豪語
すると、俺だってさっきのは気配を察知してぶん殴れたんだよ!と主張を譲らない
與鷹(よたか)「いやいや、ここは言い争っている場合じゃないから……」
 と、與鷹(よたか)が二人を宥めようとした次の瞬間にはドタバタと騒がしい足音と共に銀鯱(ぎんしゃち)のメンバーが駆けつけてくる
與鷹(よたか)(あぁ、ほら……)
 なんか頭が痛くなってくる與鷹(よたか)であった。

 それから10分も経たない後、駆けつけてきた銀鯱(ぎんしゃち)メンバーは二度あることは三度ある……またしてもやられる瞬
間すら省略されて床で気絶していた。
 もっとも、今回は今までと違ってその全員がロープやらなにやらでぐるぐる巻きにされていることだが……
 これは、気が付いても用意には動けないようにするため、そうすればその分龍脈エネルギーで疲労回復をするま
での時間を稼げるからだ。
総介「フン、仕方あるまい、来てしまったのならば十分に役立ってもらうぞ」
交喙(いすか)「ハッ、言われなくともだ!」
 お互い背を向けながら宣言。
 もうちょっとこの空気なんとか和やかにならないものかなぁ……と與鷹(よたか)はひとりため息をつくのであった。


続

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