Eighter -Midnight Howling-
16ther 〜ウラミ骨壷に入る B〜



#3
 東京都のとある古美術商でおきた盗難殺人事件……事件時刻を映した防犯カメラには犯人の姿だけが写っておら
ず、美術品だけが忽然と姿を消していた……
 果たして、この事件にはどんなトリックが隠されているのか?
※まぁ、オーパーツが関連しているのでタネのない手品なので、トリックなんてないんですけどね……與鷹よたか「なるほどな、街角防犯カメラの映像をリアルタイムで改竄することなんで出来ない」
 もし、できるとすればそれはオーパーツが関与しているということか……と與鷹よたか
かみ総介「そう言うことだ……」
白拍子かんな「と、言うわけで早速画像解析してみました」
 と、例によって超運にて何をやってほしいのか察知したかんなは問題の防犯カメラの映像を画像解析にかけて、
みなに見せる
一同「こ、これは……」
 そこには改竄される前の映像……すなわち、覆面をした謎の人物がディスプレイウィンドウから壷を盗んでいく
姿が映し出されていた
山咲やまざき桜「やはり、映像はリアルタイムで改竄されていたと言うことですね……」
かんな「それでですね……」
 そのままかんなはその覆面をした謎の人物の映像をドラッグで引っ張り出して拡大、更に覆面部分をドラッグで
外すとそのままくるりと回転させて素顔を拡大してみなに見せる。
 こんなことが出来るのも全ては場違いな白き遺物、レムリアだからこそである。
 そこいらのスパコンでは覆面の男性を拡大……のまえに、改竄される前の映像を復元することもできないのだ
かんな「検索した結果ですが、この人の名前はまといいずな……」
総介「何?」
與鷹よたか「なんだ総、どうしたんだ?」
桜「彼女は田代正巳にスカートの中を盗撮された被害者です……」
雨水おぼろ「ってことは、盗撮された怨みで殺したってわけですか……」
與鷹よたか「おいおい」
 いくらなんでも流石にそれで殺人まではいかないだろう……と與鷹よたかは思うのであった。
総介「まぁ、ともかく、後はコイツを逮捕すれば万事解決……」
桜「ですかね?」
 しかし、総介は断定せずに、考え込むのであった
與鷹よたか「総?」
総介「いや、なんでもない……」
かんな「……」
 そして、その時、かんなもまた、総介が一体何を考えていたのか……それを超運で察知してしまうのであった
おぼろ「……と、ともかく、この人追えばいいってわけでしょ?」
かんな「住所は東京都の……」
與鷹よたか萬阡古まちこ館の近く……だな……」
総介「まぁ、そんなものだろう……」
 と、いうわけで、一行はすぐさま東京都へと足を運ぶのであった。
 なお、その間にも警視庁で無能警官達の無能な話しあいは続いていたりするのだが……まぁ、特に物語の進展に
何ももたらさないので割愛です
※をいをい

#4
 東京都、まとい家
総介「まといいずな……いるんだろう?」
 ドンドンとドアをノックしてみるも、返事はなし。
*「あの……どうしたんでしょうか?」
 と、そこへ通りすがりの近所の人が怪訝けげんになって尋ねてくる
総介「……警視庁のかみ総介だ」
*「け、警察ぅ?」
総介「ここのいずな氏にちょっと聞きたいことがあってな……」
*「……け、警部さん……なんですか……丁度良かった……実は相談したいことがあるんですが……」
総介「相談?」
かんな「……もしかして、盗撮や覗き……ですか?」
*「ッ!……ど、どうしてソレを?」
 かんなの発言に驚きを隠せない近所の人
総介「……やはり、そうか……」
與鷹よたか「え?どういう?……」
 まさか、まといいずなは田代正巳の同業者だったのか?
総介「……こんなおとぎ話がある」
與鷹よたか「おいおい、総、いきなり何だよ」
桜「黙って聞いてみましょう」
與鷹よたか「……」
 桜がそういうので仕方なく、黙って聞いてみることにする與鷹よたか
総介「その昔、世界を魔王が席巻していたのだが、その魔王を倒しに一人の勇者が果敢にも魔王に立ち向かった」
與鷹よたか「……いきなりファンタジーだな……」
 おいおい、お前、黙って聞いてみることにしてたんじゃないのかよ
かんな「魔王を倒し、魔王の帰り血を浴びた勇者は次の魔王になった……と、そういう話ですね」
総介「そうだ……」
 そして、話の続きはかんなが補間する
與鷹よたか「……魔王を斃した勇者は次の魔王に……?って、ま、まさか……」
 そして、與鷹よたかははっとする
かんな「おそらく、彼女は盗撮された怨みから犯人である正巳さんを斃し……」
総介「そして、正巳の盗撮、覗き、クスリを受け継いでしまったということだ……」
かんな「……そんなことが出来るのは……」
*「場違いな黒き遺物ネガティヴ・オーパーツ魔王殺し終候群ブラッディシンドロール……」
一同「なっ!」
 そして、その時、近所の人が唐突に口を開く
*「……魔王殺し終候群ブラッディシンドロール、それは憎い相手を斃すと同時に相手を受け継ぐという代物……」
與鷹よたか「な、なぜそれを……アンタ、一体何ものだ!?」
総介「貴様……はぐれか……」
かんな「……ち、違う……あの人は……存在が……空虚」
桜「存在が……空虚?」
*「では、御機嫌よう……」
與鷹よたか「あ、待……」
 しかし、次の瞬間にはそいつは消えていた……
與鷹よたか「……や、奴は一体……何だったんだ?」
総介「チッ、まぁいい……今は事件解決が先だ!」
 場違いな黒き遺物ネガティヴ・オーパーツ魔王殺し終候群ブラッディシンドロールを破壊して、この事件に終止符を打つ……
 果たして……うまくいくのか……


続

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