Eighter -Midnight Howling-
13ther 〜とある黒遺の制奪レリックレイダーA〜



#0
 ある日、東京都で起こった想像を絶する……いや、想像を凌駕する殺人事件……そこには場違いな黒き遺物ネガティヴ・オーパーツが関
与していた
 早速場違いな黒き遺物ネガティヴ・オーパーツを叩きのめそうとかんな一行が出陣すると、そこで、メメント、タブラに続く第三の人の
姿を持つ場違いな黒き遺物ネガティヴ・オーパーツと遭遇することとなる……
 果たして、一行は新たなる場違いな黒き遺物ネガティヴ・オーパーツを撃退することが出来るのか?

#1
梓與鷹よたか「はづき……さや……これのどこがラテン語由来なんだ?」
 とかんなに尋ねてみると、なぜかかんなはそっぽを向いてしまう
與鷹よたか「……え?」
かみ総介「今のはお前が悪い……」
與鷹よたか「はい?」
 総介が與鷹よたかの肩をポンと叩いてそう呟く
與鷹よたか「いや、今のは俺が悪いってどういうことだよ?」
 全くもってわけがわからない……
山咲やまざき桜「『%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%AE%E3%83%8A%E3%83%BB%E3%83%87%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%82%BF』……」
與鷹よたか「はい?」
 次の瞬間、桜が謎のワードを詠唱する
桜「これが解読できれば……アレがどういったものか分かります」
與鷹よたか「いや、全然分からない……」
 一体何を示しているのか?
総介「ともかく、今は目の前の場違いな黒き遺物ネガティヴ・オーパーツに集中しろ!」
 歯付はづきサヤに関しては後で誰か詳しそうな男に聞け!と総介
 ……何故男限定なのだろうか……かんながそっぽを向くのと何か関係があるとでも……?
與鷹よたか「いや、今はそんなことよりも……」
 まずは目の前のサヤをどうにかしないことには……
歯付はづきサヤ「メメントとタブラを撃ち破ったその力……見せてもらおうかしら……」
 そしてサヤはパチンと指を鳴らす……と、同時に場違いな黒き遺物ネガティヴ・オーパーツに操られた男が襲いかかる
與鷹よたか「来る……何?」
 身構えた與鷹よたかだったが、しかし、男はかんなら一行に襲いかかることなく、なぜかサヤに襲いかかる
サヤ「想像力が足りないのかしら」
 ズガンッ
 そのまま飛び掛かる男を殴り飛ばすサヤ
 殴り飛ばされた男は何と!人間砲弾としてかんなに襲いかかる
與鷹よたか「まさか……」
 そう、これこそ想像を超えた攻撃……まさか、自分に攻撃を繰りだしてそれを返り討ちにすることで攻撃に転ず
るなどと想像出来なかった……
白拍子かんな「その言葉、そっくり返させてもらいますよ」
サヤ「なんですって?それはどういうことかしら?」
 ズバンッ
 襲いかかる人間砲弾の男が持つその想像をブチ壊すものイマジネーション・クラッシャーだけを切り飛ばす
かんな……そして、男自身は與鷹よたかが受け止める
総介「そいつは既に死に体……捨て置け!」
與鷹よたか「総!」
 余りに御無体な言い様だが……しかし、事実である……
 分かっていることだが、実際に言われると辛いものがある……

#2
サヤ「人間パーツ如きの身を案じるなんて……優しいのかしら……《キツネザルの使徒》」
 苦虫をかみつぶしたかのような表情をしつつも、すぐさま気持ちを切りかえるサヤ
サヤ「青ざめたる水ブルー・デュース」
 呟くと同時にサヤの右手に蒼い刃が出現する
サヤ「来なよ……《キツネザルの使徒》……前菜代わりだ……遊んであげようかしら」
かんな「その言葉、後悔させてあげます」
サヤ「ハッ」
 かんなが宣言した次の瞬間、一足飛びに襲いかかるサヤ
 おいおい、かかって来いと言っておきながら、自分から飛び込むとはダメじゃないか……
かんな「無駄です」
 ですが、かんなの超運をもってすればそれは容易く予測出来る。
サヤ「チッ」
 いとも簡単に回避して見せるかんな。
 だが、サヤの攻撃はこれで終わりでは無い。すぐさま反転して追撃を繰りだそうとするサヤだったが……その機
を待っていたのはかんなも同じだった
かんな「龍咬舞刃りゅうこうぶじん」
 ズドンッ
 くるりと振り向くと同時に大技を叩き込むかんな
サヤ「このッ!鋩隕鋩蝕ぼういんぼうしょく」
 ガカアッ
 応龍おうりゅうに変幻する光の龍は……しかし、サヤに激突することなく、掻き消えてしまう
與鷹よたか「……タブラの蝕無戴漫しょくむたいまんと同じような技……くそっ、厄介な……」
 いや、アンタが死合っているわけじゃないでしょうに……とかは言わないお約束である。
かんな「……」
サヤ「ふふん」
 勝ち誇ったかのようなドヤ顔を晒すサヤと特に何も言わないかんな
サヤ「前菜の次はスープと行きましょうかしらッ」
 そして、目まぐるしく場所を変え、手を変え、品を変え、息つく暇もない激しいつばぜり合いが繰り広げられて
いく……
與鷹よたか「くっ……見ているだけで息がつまりそうだ……」
 緊迫した空気の中で思わず與鷹よたかがそう呟く
サヤ「どうしたのかしら?《キツネザルの使徒》……あなたの力はこんなものなのかしら?……ふふ……違うわよ
ねぇ……出し惜しみなんかしていると……死ぬかしら!」
かんな「……」
 しかし、かんなはサヤの挑発に一切乗ることなく、冷静に淡々と神滅超越者ラグナロクエクセルを振り続けるのであった
サヤ「……いつまでもすました面しやがって……そんなのも今のうちだけよッ!鋩隕鋩蝕ぼういんぼうしょく」
 ズドゴアアアッ
 サヤの渾身の一撃……を容易く回避するかんな……
 そして、かんながいた場所は無残にも刳れてしまっている
與鷹よたか「なんて威力……」
総介「……なるほどな……そういうことか……」
與鷹よたか「総?」
 その時、総介はあることに気が付いた……
総介「あれが蝕無戴漫しょくむたいまん……そして、これが鋩隕鋩蝕ぼういんぼうしょくか……」
 果たして、総介は一体、何に気付いたのか……


続

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