Eighter -Grand Harmonise-
44ther 〜周期的な殺人衝動 C〜
#5
能勢耶麻太氏の殺人事件は内に眠る殺戮の血のせいだ……その血を断ち切るべく総介は歴史の墓場で彼を
強制的に覚醒させる……
能勢耶麻太(「人間……蒼穹(龍・ファブニールを目覚めさせたことを後悔するがいいわッ!」
ギュゴアッ
瞬時に間合いを詰めて爪で総介に襲い掛かる
上(総介「フン」
ギンッ
だが、その一撃は簡単に受け止められる
総介「フン、爪如きで俺には勝てんぞ……」
耶麻太(「はああっ!」
バババッ
バッ
距離を置く耶麻太(……
耶麻太(「……ならば……」
ギイ〜〜〜ン
光を集めて刃を作る
耶麻太(「竜宮剣・リジルにて刻み殺してくれるわ!」
ゴッ
そのまま間合いを詰める耶麻太(
総介「猪突猛進とはこのことだな……」
龍を名乗るより、猪を名乗ったらどうだ?と総介が皮肉めいた言葉を投げかけ、それにキれる耶麻太(
耶麻太(「黙れッ!!龍闇華冥(」
ドギョアアアアアッ
そのまま大きく振りかぶって大地を斬り割く
総介「……無駄な動作が多すぎるな……」
バシュンッ
しかし、その斬撃をも軽々と回避し、総介は背後を取る……更に斬りつける
耶麻太(「ぬ……ぬうう……」
バウッ
侮れない……と悟り、すぐさま反転し反撃に転ずる
耶麻太(「龍尾幻涜(」
ギョインッ
ガギンッ
荒々しい動作でそのまま斬り上げを行う……が、しかし、それすらに軽く止められる
総介「無駄だ……」
耶麻太(「ぬ……ぬううう……」
耶麻太((人如きが……)
ギリギリギリギリギリッ
竜宮剣・リジルと蒼王の刃(……2つの刃が組み合ったまま微動だにしない……いや、
出来ない両者……
耶麻太(「あああああ!!!龍幻緋期(!」
ドドドドドドッ
竜宮剣・リジルを右手だけで握り、左手で無数の光のナイフを作り、総介に投げつける
総介「フンッ」
ザザザザザッ
それを分かっていたかのように後退して回避する総介
耶麻太(「ハッ!そこだッ!龍壌蟲剥(!」
間髪いれずに大量の光のナイフが総介に迫る
総介「甘いッ!蒼地烈葬(!」
ドドドドドドッ
無数の分身が全てを切り払う
耶麻太(「だが……まだ……終わりじゃないッ!!!」
ゴアッ
さらに横薙ぎが迫るも……
総介「だから、どうした!?」
ガキンッ
左手で藍后の刄(を構え、横薙ぎを防ぐ総介
耶麻太(「な……何ぃ!?」
総介「フッ……私に藍后の刄(を使わせるとはな……なかなか……」
猪と言ったことは訂正しよう……やはり、貴様は龍だ……と総介……
#6
耶麻太(「ハッ!」
総介「ぬんっ!」
バババッ
再び距離を置く2人……そのまま対峙し、互いを睨みあう
耶麻太((ええい……フザけた野郎だ……なぜ我が龍の血をもってしても……いや、なぜヤツは我が眠れる
龍の力を覚醒させることが出来た!?……ヤツは何だ!?)
総介(……そろそろケリをつけるころか……頼むぞ、蒼王の刃(……)
ゴオオオオオオオオッ
両者の殺気が膨れ上がる
耶麻太(「消えろ!!龍劉神駈(」
ドゴアアアアアアアッ
巨大な光の矢が総介に向かって放たれる
総介「……抉蒼紅穿(!」
ゴガアアアアッ
剣をドリルのように回転させて応戦
耶麻太(「無駄だ!そのようなものでぇ……」
総介「それはこっちの台詞だ!」
カッ
耶麻太(「な!?」
グクオオオオッ
その時、両者は何か宙を舞う漢の幻影を見た……それは……天空に座し、微睡みの中で世界を見つめる獅子
耶麻太(「ア……アレ……はぁ!?」
ドオオオオオオオオオッ
そして、次の瞬間、何かが弾け、耶麻太(を押し返す。
耶麻太(「ご……ごがががががああ!!?……バ……馬鹿なっ!!?龍が……たかが獅子如きに……
敗れるなどと!!?」
※しかし、龍と神とでは神の方が格が上であるため当然です。
シュオアアアアッ
ドサッ
ひとしきり叫んだ後、糸の切れた操り人形のように倒れこむ耶麻太(
総介「……ふぅ、終わったか……」
チャッ
蒼王の刃(、藍后の刄(を収める総介
総介「万古(の時空を淀みし天空(の獅子……」
総介がぽつりと呟いたのは……総介に力を貸す存在の通り名……なのか……だが、今はまた別の話しで
ある……
総介「……さて……」
ぐっ
なにはともあれ、全てが終わり、総介は耶麻太(を担いで現実世界へと帰還する
・
・・
・・・
ヴオムッ
東京都、警視庁
中川邦武「かかっ……上(警部……どちらへ!?」
総介「……全て終わった……コイツは釈放する……」
邦武「そんな勝手な……」
総介「お前達の手に負える事件ではない……以上だ……」
一同「……し……しかし……」
総介「行くぞ、山咲(」
山咲(桜「はい」
……そして……この忌まわしき殺戮の血が生んだ悲劇は幕を閉じた……
総介に力を貸す存在……それは、総介を真理の断片……知識の闇から救った存在でもあるのか……!?
とりあえず、そのことについてはいずれまた……
END
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