Eighter -Grand Harmonise-
38ther 〜遺跡は夢寐の中に B〜
#3
ある日、唐突に始まった(?)お互いに似たレベルの持ち主、魁(と美鈴(の死合……その結果は神器を持つ魁(に
軍配が上がった……そして、なぜか話はそこから神器探しへと進み……
突込魁(「蛍(、本当に夢見る遺跡なんてあると想っているわけ?」
いつも寝てばかりいるから変な夢でもみたんじゃないの?と魁(が疑いの眼差し……
天然蛍(「……『夢……人が見る夢は全て幻想なのであろうか……確かに夢は夢……所詮は人の空想で
ある』」
元石美鈴(「ハ!?」
と、突如何やら難しいことを言い出す蛍(。あまりにも蛍(らしくない言葉に一同はキョトンとする。
河上沢斗(「……何だ?それ?」
蛍(「ん〜〜、ちょっとよく遊びに行く先の書庫みたいなところにおいてあった本の内容だよ……」
魁(「よくって……」
※ちなみに、その遊びに行く場所というのは無論『Eighter本部』のことです。……また、蛍(が読んだ本とは
威隻法腱(著作『夢と現の境界線』である。
蛍(「……じゃ、行こうね」
魁(「ってどこに!?」
すたすたすた……
しかし、マイペースな蛍(は魁(を無視して歩いていく
美鈴(「……」
沢斗(「……まぁ、ついて行ってもいいんじゃないか?」
美鈴(「おいおい……そんナ適当ナ」
と、いうわけで一行は蛍(の後をついていく。
※無論、道中で蛍(が寄り道とか道草をする度、魁(にドつかれた……と言うのは言うまでもない……
・
・・
・・・
そして……一行がついた先は……
美鈴(「無駄ニ長い道のりだったナ……」
沢斗(「道場?」
魁(「ってここはアンタの師匠の居場所だろうが!!」
やってきたのは蛍(の師匠の道場……
天四斗(、水炎(の道場
水炎(聖十郎「ほっほ……2組逢引(とか言うやつか!?」
魁(の怒声に聖十郎見参!
魁(「なっ……何を!!?」
そんなわけはないだろう!とかいいつつもなんだかほんのりと頬が赤い魁(であった……
蛍(「やっほ〜〜、じいさん」
聖十郎「で、今日は何をしに来たんだ!?蛍(……」
沢斗(「……ここに夢見る遺跡へ行くための手がかりか何かあるんですかね?」
美鈴(「オイ、明殺(者!」
と、ここで、蛍(に代わって沢斗(が話す……と、突如、聖十郎の表情が険しくなる
聖十郎「……やめておけ、あそこに行って帰って来た人など……」
一同「って本当にあるんかい!!」
まさかあるとは思わず、一行はびっくり。
#4
その後、話を聞くと……その遺跡へ挑み、帰ってきた人物は今のところ聖十郎の知る限りただ1人だという
……
沢斗(「……その……帰って来たヤツって言うのは?」
聖十郎「……今から十何年も昔の話になるか……どこから聞きつけたかは知らんが1人の漢が夢見る神器を
求めてここにやってきた……」
美鈴(「夢見る神器……?」
聖十郎「忠告も無視し、そいつは夢見る遺跡へと足を運んだ……」
魁(「それで……?」
聖十郎「……何とか神器の1つを持って帰ってくることに成功したのだが……死亡したよ……」
美鈴(「ジャ……ジャあ……その神器とやらハ……」
聖十郎「……ん?その漢の遺言でな……娘に届けてやったぞ……」
魁(「……娘……?」
聖十郎「……おお、確か漢の名前は劫宗(とか言っておったのう」
魁(「な……何だって!!!?」
美鈴(「ドウした!?」
沢斗(「ははぁ……なるほどね……」
蛍(「え?何?どういうこと!?」
魁(「突込劫宗(……親の名前だ!」
聖十郎「ほっほ……なるほど……アンタがあの時の漢の娘というわけか……」
蛍(「じいさん……夢見る遺跡にはどうやって行くんだ?」
聖十郎「……お前は人の話を聞いていたのか!?」
呆れるように聖十郎は言う……
魁(「……私も……行ってみたい」
聖十郎「……やれやれ……話をしても無駄みたいだの……」
コツコツコツ
道場の奥に消える聖十郎
美鈴(「あ……おイ、ジイサン」
そして古風な手鏡を持って現れる
聖十郎「……これだ……夢見の手鏡……これが……夢見る遺跡へと誘うものだ……」
沢斗(「……だってさ……どうする?」
魁(「……なぜ父が死んだのか……その原因を私は知りたい……」
聖十郎「……やれやれ……どうなっても知らんぞ……」
蛍(「ま、なんとかなるんじゃない?」
美鈴(「……行こウ……神器を探しに!」
蛍(「結構命知らずだよね。みんな……」
沢斗(「はぁ……」
美鈴(「デ、どうすれバ行けルんだ!?」
聖十郎「鏡を見続けろ、さすれば道は開かれる」
一同「鏡を!?」
じ〜〜〜っと鏡を見つめる一行……と、そのとき
グンッ
一同「!!?」
鏡に引き寄せられる
一同「わ……わああああ!!!?」
グニャリッ
そしてそのまま鏡の中へと吸い込まれる
聖十郎「……さて……無事帰ってこれるといいんだが……」
※おいおい……鏡を持ってきたアンタが言うか!?
……さてさて……夢見る遺跡へと飛ばされた一行……そこでは……一体何が待ち構えていると言う
のだろうか……
続
前の話へ 戻る 次の話へ