Eighter -Grand Harmonise-
28ther 〜拳王と拳帝の因縁 B〜



#3
ある日、與鷹よたかはかつての師匠、羅門らもんの元をたずねる……そして、そこで昔話に花を咲かせることとなった……
……それは今より数年前の出来事……
胴崎烈「……出てきやがれ!!腰抜けがぁ!!」
梓與鷹よたか「ほらよっと」
ドゴシャアアアッ
烈「ごへあああ!!!?」
背後からの一撃……與鷹よたかは烈の背後に潜んでいたのだ……
ズザザザザザッ
烈「くっ……このっ……なめやがってぇえええ!!!」
ゴアッ
すぐさま体勢を立て直し、與鷹よたかとの間合いを詰める烈
烈「砕け散れ!!黄虎蹄おうこてい!!!」
ゴギョアッ
そして再びハラへの一撃……
スカッ
烈「なっ!?」
だが……その一撃は……虚しく空振りする
與鷹よたか「……よくもまぁ、そんな腕で拳王を名乗れたな……これじゃあ同じ名を持つ世紀末覇者が浮かばれ
 ないってもんだぜ……」
※……あれ?與鷹よたか、お前の師匠も漢字は違うが『拳翁けんおう』……だよね……
烈「な……な……なああ!!?」
烈(バカな……ヤツの体は2度砕け散ったはず……だが……何の手ごたえも無い……どういう……
 ……まさか……本当に漫画と同じような現象が起きているだとでも!!?)
これが、北斗の究極奥義……無想○生か!?などと現実と空想をごっちゃにして恐れだす烈……
烈「……おのれぇ……いつまでも逃げ回れると思うな!!!」
ドッ
猪突猛進……な突進
烈「おらあああ!!!!蒼虎薙そうこてい!!」
ズゴバギャアアアッ
薙ぎ払うような拳撃で触れるものを全て弾き飛ばす
烈(この間合いならば外さん!!!!)
ビタアアッ
烈「な……にぃ!!?」
左手一本で受け止められる
與鷹よたか「……はぁ……なぁ、アンタ……胴崎……烈だったっけ……?」
烈「……」
よもや、北斗究極秘奥義、蒼○龍羅とかも使えるんじゃ……いや、そんな馬鹿な……などと考え、更に
冷や汗が出てくる烈であった……
※いや、本当に双狼そうろう拳は北斗神拳とな何の関係もございません……あらかじめご了承ください。
そんなこんなで空気がとまる……と、その時……
與鷹よたか「自称拳王として君臨するのはまぁ……別にかまわん……だがなぁ……」
グオオオオオオッ
急激に與鷹よたかの殺気が吊り上る
烈「ぐ……くっ……い……息が……」
その與鷹よたかのあまりの気迫に気圧され、呼吸すら難しくなる烈

#4
與鷹よたか「名乗るからにはそれほどの力を身につけてから来い……狼牙砕ろうがさい!」
ドゴアアアアッ
烈「ゲ……フォアア!!?」
防御を無視した一撃が見事に決まる
ドダン……
ダダダンッ
一同「お……オオオオオオ!!!!」
道場破りを見事に撃破したことで、門下生からも喜びの声が上がる
烈「ぐ……ぐぐぐ……ぐ……」
一方の烈は……立ち上がることもままならない
ザッ
與鷹よたか「……まぁ……言わずもがな、手加減をしてある……」
烈の前に歩み寄り、総宣言する與鷹よたか……
烈(この……漢……なんて強さ……だ……)
羅門らもん天地「……分かったであろう……烈よ……自称拳王を名乗るものと通称拳帝を呼ばれるものの力の
 差が……」
烈「な……何ぃい……じゃ……じゃあ……キサマ……が!!?」
ググググググッ
その言葉を受け、無理やりにでも立ち上がる烈。
コイツが……双狼そうろう拳の天才……拳帝……俺は、なんて奴に死合を挑んでしまったんだ……と若干後悔
することに……
與鷹よたか「……まだ……やる?」
烈「キサマ……名は!?」
しかし、このまま死合を続けても、敗北は必至……烈はとりあえず、與鷹よたかの名だけでも聞いておくことに……
與鷹よたか「……與鷹よたか……梓與鷹よたか……」
烈「……梓……與鷹よたか……か、よかろう!梓與鷹よたか!!!次に逢うときはキサマが死ぬ番だ!!」
ビシイッっと指を指して啖呵を切り烈は道場を後にする……
一同「ケッ!おとといきやがれ!!」
※ちなみに、門下生がそんなことを言った後、烈が振り返って門下生を睨みつけ、門下生を脅すなどという定番
 の展開がありました……
・
・・
・・・
とまぁ……道場破りを軽く返り討ちにしたってな昔話だ……
そして、回想を終え……
與鷹よたか「……しっかし……アレから……ヤツ来なかったよな?」
天地「うむ」
與鷹よたか「……どっかでのたれ死んだか……それとも心を入れ替えたか……」
天地「あるいは……復讐の牙を研いでいるか……」
與鷹よたか「……ふぅ……」
天地「……まぁ、お前の力ならば負けることは無いじゃろうて……」
與鷹よたか「そういってくれるとうれしいねぇ……っと、もうこんな時間か……」
腕時計を見ながらしゃべる與鷹よたか
與鷹よたか「じゃあな、じいさん。また足が向いたらここに来るから……」
天地「ほっほ……」
そして、與鷹よたかはEighter本部へと戻る……
・
・・
・・・
一方……
某所
烈「與鷹よたかァアアアアアア!!!!!」
某所では今でも與鷹よたかを倒さんと胴崎烈が咆哮す!……そう、彼の打倒與鷹よたかへの執念は……これからなのだ
……


END

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