Eighter -Grand Harmonise-
26ther 〜復讐の旅路の果て D〜



#7
杜季良やまなし・きよしの復讐も、ついに大詰め……だが、仇敵五逆十悪いつさか・じゅうおは闘気拳法より強い波動拳法を使うとぬかす……
はてさて……この復讐劇……いったいどうなることやら……
杜季良やまなし・きよし「おおおお!!!」
五逆十悪いつさか・じゅうお「はっ!!」
ゴドガガガンッ
ズガガガガッ
両者、一気に飛び込み、そのまま拳撃を繰り出す。
十悪じゅうお「ハハハハ……無駄だ!我が波動にて覇道……覇鏖氣拳はおうきけんは貴様如きに遅れを取らん!!」
季良きよし「うおぅ!砕陸駆断さいりくくだん」
ゴウアッ
大陸すら打ち砕く闘気の拳が十悪じゅうおに迫るが……
十悪じゅうお反氣殺滅はんきさいめつ」
ズオアッ
手をかざしただけで季良きよしを止め、更に季良きよしの闘気を霧散させる
季良きよし「な……にぃ!?」
まさか闘気を打ち消すことができるなどとは思わなかった季良きよし……その一瞬硬直するが……その隙を見逃す
ような十悪じゅうおではない……
十悪じゅうお「だから、言っただろうが……貴様の使う闘気等、我が覇道の前には無力!!師匠ともどもあの世へ
 行けぃ!滅氣獄握めっきごくあく」
ズゴギャウウッ
黒きを纏った右の拳が季良きよしを弾き飛ばす
季良きよし「ぐっ……ごおあっ」
ダガンッ
土山しんぎ「闘気拳法家!!?」
季良きよし「……大丈夫だ!」
闘気で防御してういたのか、さほどダメージは無さそうな様子
季良きよし「師匠ともどもとは……どういうことだ!?貴様……我が師匠を!?」
十悪じゅうお「フッ……敵を倒すにはまず敵を知ることから始まる……いずれ、貴様が我が元へ来ることは分かって
 いたからなぁ……貴様の師匠を遺伝子レベルで解析させてもらったわ!」
しんぎ「なっ!?」
ここにきて再び十悪じゅうおのフザけた行為に怒りを覚えるしんぎ……
※……と、いいますか、そこまで解析する必要性ってあるんですか!?……ってかアンタ、どこぞのマユリ
 かよ!
季良きよし「貴様ぁ!!!貴様だけは絶対に許せん!!」
グオオオオオオッ
季良きよしの怒りと闘気が膨れ上がっていく……
十悪じゅうお「ハッ!!我が覇道……誰にも邪魔させんぞ!!死ねぃ!滅氣獄握めっきごくあく」
ズゴウアアンンッ
黒きを纏った拳が飛び交う
季良きよし「おおおおお!連斃射断れんぺいしゃだん!」
ドギャギャギャギャギャギャギャギャッ
オーラを纏った拳で何度も殴りつける季良きよし

#8
十悪じゅうお「だから、無駄だ!反氣殺滅はんきさいめつ!」
季良きよし「うおおおおあああ!!」
ズドゴアンッ
十悪じゅうお「おごああ!!?」
しかし、今度の闘気の拳は打ち消されず、十悪じゅうおを殴り飛ばす
十悪じゅうお「ぐっ……ごっ!?馬鹿な……!?」
ザザザザザッ
弾き飛ばされ地面を這う十悪じゅうお……
しんぎ(……十悪じゅうおの奢りと闘気拳法家の怒り……この2つの要因があって、を超えたのか!?)
季良きよし「立て!五逆十悪いつさか・じゅうお……貴様には……恨みなどと言う言葉では生温い!!」
怒りに満ち満ちた表情で叫ぶ季良きよし
ぐぐっ……
十悪じゅうお「フンッ……貴様に言われなくとも、立つわ!!そして、貴様がそのセリフを言うならば……こちらは
 ……天帝様はお怒りだぁ!!」
立ち上がり、十悪じゅうおも咆える
※ちょっと待って……何!?この北斗の拳っぽいやりとり……十悪じゅうお……アンタと天帝って何の関係も
 ないだろうが……
十悪じゅうお「たかが一度俺に拳を当てたからと言って……いい気になるんじゃねぇ!!!死ねぃ!滅氣斬影めっきざんえい」
ゴヒュアンッ
季良きよし「フン……」
ふおっ
黒きを集めて作った刃が季良きよしに飛ぶ……も、簡単に回避する季良きよし
十悪じゅうお「かかったな!杜季良やまなし・きよしィ!!!」
すぐさま構えを変えて、右の拳に黒きを凝縮させ一撃を繰り出そうとする十悪じゅうお……
季良きよし「かかったのはそっちだぁ!連斃射断れんぺいしゃだん!」
ズドゴガガガガガガガガッ
十悪じゅうお「あぁもろぉどッ!!?」
だが、しかし、季良きよしの方が早く、オーラを纏った無数の拳の直撃を受ける十悪じゅうお
ズドゴオオンンッ
十悪じゅうお「ぐ……ごがっ……」
『』でガードしたとはいえ、季良きよしの渾身の一撃を受け、壁に激突する十悪じゅうお……
ズルズル……
季良きよし「……五逆十悪いつさか・じゅうお……師匠と、妻、娘……更に貴様の手によって非業の死を遂げた全てのものの『想い』
 ……受け取りやがれ!」
ズオオオオオオッ
季良きよしから色々な思念が絡み合った闘気が迸る……もはやこの一撃は奥義も流派も関係ない……ただ、『想い』
が全てを貫く究極の拳……
十悪じゅうお「そんなもの、熨斗のし付けて返してやるわ!覇鏖氣拳はおうきけん、秘奥義!!黒氣滅殺陣こっきめっさつじん」
ズオアアアッ
十悪じゅうおの両の拳から黒きが迸り……
季良きよし「おおおあああ!!」
十悪じゅうお「死ねぇあああ!!」
ドンッ
……だが、しかし、愛と怒りと憎しみを秘めた季良きよしの拳は十悪じゅうおの歪んだを退け、ここに、勝敗が決まる
十悪じゅうお「お……ごがあああ!!!?」
十悪じゅうおを貫く季良きよしの拳
ガクリ……
かくて、十悪じゅうおは倒れ……ここに、長きに渡った(?)季良きよしの復讐の旅は終わった……
季良きよし「……はぁ……はぁ……呆気ない……これで……これで……本当に俺の復讐の旅は……
 終わったのか!?」
しんぎ「……」
今度はゲッターロボアークか……などと思うしんぎであった……
・
・・
・・・
後日……テンオブに捜査のメスが入り、テンオブも倒壊。
今までテンオブや十悪じゅうおに泣かされ続けてきた人々もめでたく救われたのであった……


END

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