Eighter -Grand Harmonise-
26ther 〜復讐の旅路の果て C〜



#5
杜季良やまなし・きよし……妻と娘を死に追いやった張本人を誅殺しに、単身テンオブへと乗り込む。しかし、そこは一切の
弁解も効かぬ地獄……じゃなくって……まぁ、とりあえず、並みいる敵を排除しつつ先へ進むと、妻と娘の
クローンに戦術データを刷り込んだ殺人兵器が登場し、季良きよしは窮地に追い込まれる……と、そんなときに、
かつての敵、しんぎが登場し……季良きよしは妻もどき、娘もどきに立ち向かったのだが……
土山しんぎ「……闘気拳法家……!?」
杜季良やまなし・きよし「ぐっ……ごおっ……」
ざざざざっ
かなりダメージは負っているものの、致命傷には至っていない季良きよしが爆煙の中から飛び出してくる……
季良きよし五逆十悪いつさか・じゅうお!!貴様は……貴様だけは許さん!!」
爆発のダメージを多々負いながらもまだ、闘志は揺るがない季良きよし
五逆十悪いつさか・じゅうお「ハッハッハッハッハッハ……よくぞ、最後の刺客を退けた!!」
と、またしても、スピーカーから声……
しんぎ「はぁ!?」
なにをヌかしてんだこいつは!としんぎ……
十悪じゅうお「俺は地下シェルターで待っているぞ……フフ……フフフ……」
季良きよし「野郎!!!」
ダダッ
かくて、怒りに満ち満ちた季良きよしはすぐさま地下へと駆けだしていく
しんぎ「ま、待て、闘気拳法家……これは……罠……」
……と、言うわけで、しんぎも地下シェルターへと向かう
・
・・
・・・
テンオブ、地下シェルター
社歌酉しゃかとりのIDカードで入ることができ、2人はシェルターの内部へと足を運んだ……
十悪じゅうお「フフフ……よく来たな……」
ぬけぬけと諸悪の根源、十悪じゅうおが言う……
しんぎ季良きよし五逆十悪いつさか・じゅうおぉおおお!!!!」
季良きよし五逆十悪いつさか・じゅうお!!!貴様だけは……貴様だけは絶対に許さん!!!!」
グッと血が出るくらいに固く拳を握り叫ぶ季良きよし
十悪じゅうお「フフフ……やまなしの……折角助かった命を……無駄に散らそうとは……馬鹿な漢だな……」
季良きよし「無駄に生命を散らさせているのは貴様の方だろ!!!」
ダッ
とかやりとりしている間にしんぎが飛びかかる
季良きよししんぎ!!」
しんぎ「すまん、先手は貰うぞ、闘気拳法家……うおおおああ!!!」
ゴガアアアアアッ
右手に殺気を凝縮し、飛びかかるしんぎ
十悪じゅうお「……ほう、それは我が社の兵器、殺魔のかいな防殺ぼうさいかいなか……」
しんぎ「だったら、どうした!?この威力は貴様が一番知っているんだろう!!?」
なんせ、貴様が開発させた代物だからなぁ……とっととくたばれぇ!と咆えるしんぎだったのだが……次の瞬間
我が目を疑うこととなる
十悪じゅうお「……ああ、そして、その構造もな……」
バララアッ
しんぎ「ん……なぁ!!?」
十悪じゅうおに拳が迫る、そんな瞬間に2つの手甲は砕け散る

#6
十悪じゅうお「フハッハハハ!!我が社の兵器の構造から何から知っているこの俺に我が社の兵器で襲ってくるとは
 愚の骨頂……解体作業も楽なものよ!!」
愚かな……今の貴様はドラゴンすら一撃でほふる魔法を7つに分断された紅い目の魔王に使うようなものだ!と
なんだかどうにも分かりにくい解説を行う十悪じゅうお
しんぎ「だが!例え手甲を解体できたとしても、貴様に俺の殺気までは解体できまい!!!」
しかし、すぐさま二の手を繰り出すしんぎ
ズドゴガアアアッ
だが……殺気を込めた渾身の一撃を平然と右の平手で受ける十悪じゅうお
しんぎ「な……にぃ!!?」
流石にこれにはしんぎも驚愕……
十悪じゅうお「しゃああ!!!」
ゴガウアアアッ
そして、反応が遅れたその隙に十悪じゅうおの左のカウンターパンチが迫る
しんぎ「うおおおっ!!?」
辛うじて回避、と共に距離を取るしんぎ
しんぎ(あ……あぶねぇ……何だ!?アイツ……)
十悪じゅうお「フフフ……フハハハ……これこぞ我が覇道……波動よ!!」
哄笑しながら得意げに解説を行う十悪じゅうお
しんぎ「波動だぁ!?」
十悪じゅうお「土山しんぎ……お前の使う殺気拳法……だが、それは杜季良やまなし・きよしの使う闘気拳法には及ばない……」
そして、丁寧に貴様らが勝てない理由を教えてやろう……と続ける
しんぎ「……闘気は殺気を包括するってアレだろ……だったら……どうした!!?」
十悪じゅうお「……そして、我が波動拳法は……『』を扱う……『』とは即ち、闘気を包括するもの……
 わかるか!?この中で俺が一番強い拳法家であるということが!!!」
※『殺気 < 闘気 < 』ってことですね……
しんぎ「ふざけるな!だったら、わが拳、受けて……」
季良きよし「待て、しんぎ……」
ガッ
攻撃しようとしていたところを止められるしんぎ
しんぎ「闘気拳法家!?」
季良きよし「……奴は俺が……たおす!!」
しんぎ「……」
……その修羅の如き形相に、しんぎも流石に身を引く……自分も十悪じゅうおに恨みを持つとはいえ……季良きよしの方が
その怨みがはるかに大きいのだ……
十悪じゅうお「何だ!?やまなし……聞こえていなかったのか!?……俺の扱うは貴様の闘気を超える!!」
季良きよし「だから、どうした……貴様だけは俺が……絶対にたおす!!楽に勝てると思うなよ!!」
ズオオオオオオオッ
愛と怒りと憎しみの……オーラ!?……とにかく、季良きよしが奮起する
十悪じゅうお「……よかろう、口で言ってもわからぬヤツには死あるのみぃ!!」
そして、季良きよし最後の復讐が始まる……


続

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