Eighter -Grand Harmonise-
23rder 〜相手を求めて西走 B〜



#3
京都府で繰り広げられていたそう沢斗たくとの死合……と、そのとき、究極の殺し屋であった神木火雲が登場する
……彼の絶対的な力の前になす術の無い一行……
果たして、一行はこの戦局を覆すことができるのか!?
神木火雲「……俺の刀をガードできたのはお前がはじめてだぜ……」
河上沢斗たくと「……そいつはどうも……」
なんとか立ち上がる沢斗たくと……だが、いつもの余裕はどこにもない……
火雲「しかし……それまでだな……お前はもはや立っているのが精一杯の状態……」
確かに……ふらふらっとする沢斗たくと
斎藤そう沢斗たくと……キサマ……死に急ぐつもりか?」
バッと手を広げ、そうを止める沢斗たくと……そのまま天を仰いでため息をつく
沢斗たくと「あ〜〜あ……出来ればコレは使いたくなかったんだけどなぁ……」
安村みずち「何を!?」
沢斗たくと「……う〜〜ん……まぁ……いっか……」
くるっ
みずちの問いかけは軽く無視して……後ろを振り向く沢斗たくと
沢斗たくと「ねぇ、そうちゃん」
そう「だから、その呼び名はやめろと!」
このごに及んで貴様……死にたいのか!?とイライラするそうだが……沢斗たくとは真剣そのもの……
沢斗たくと「……もしも俺が暴走したら……その時はそうちゃんが俺を止めてね」
そう「は!?」
沢斗たくとそうちゃんなら俺を止めてくれると信じてるから……」
そう「……本当に、殺す!!!」
止めるには止めてやろう……ただし、息の根をな!と本当に殺し文句を言い出すそう……
※そういえば……ここ数話登場がなかったけど、美鈴メイリンはどこにいるんだろうね?(をいをい……)
火雲「……別れの挨拶は終わったか?」
チキッ
刀を構え直した火雲がそう呟く……
沢斗たくと「そっちこそ……この世に未練は……無いんだっけ?……ま、いいや……じゃ、アンタに切り札とっておき
 を見せてやるよ……」
チキッ
日本刀・デュランダルを持ち直す沢斗たくと……そのままいつになく真剣な面持ちで日本刀・デュランダルを見つめる
沢斗たくと「我、羅喉星らごしょうの名の下に誓う。人に救いを、神にゆるしを!」
羅喉らごうの喉が通常表示できない漢字(喉の口が目の漢字)であるため喉を使っていることにお詫び申し上げます
 (はいい!?)
ドオオンッ
火雲「む……むぅ!?」
沢斗たくとの殺気が今までにない位に膨れ上がる
火雲「こ……こいつぁ……」

#4
沢斗たくと「なぁ〜にボケっとつっ立ってんだ……」
ギュインッ
火雲「ぬ……な!?」
瞬時に背後を取る沢斗たくと……その一瞬の出来事に、反応することができなかった火雲……
沢斗たくと「いつまでもぼっとしてんじゃないぜ!」
ドゴギャアアアアッ
火雲「む……むおおお!!!?」
ザザザザザザザザッ……
つい先ほど、沢斗たくとにされたことが今度はそっくり火雲に返される
火雲「くっ……」
火雲(……何……があった!?アイツに!?)
安村おろち「……これが……沢斗たくとの……切り札……?」
一行も事の成り行きを呆然と見守っている……
沢斗たくと「驚くことは無いだろ……俺の羅喉星らごしょうはお前に対成す存在のようなもんだ……」
そう羅喉星らごしょう……?」
おろち豹尾ひょうび神は計都星けいとしょう……黄幡おうばん神は羅喉星らごしょう……なるほど……)
火雲「俺が豹尾ひょうび神の使いならばキサマは黄幡おうばん神の使いということか……いいだろう……全力でキサマを殺す」
ヒュオアアッ
手加減している場合ではないな……と火雲も気を引き締め、一足飛びにかかる
みずち「なっ……沢斗たくとと火雲の姿が……消え……」
ギンッギャギャギャギャギャギャギャギャギャッ
その次の瞬間あちこちから赤い水滴が飛び交う
おろち「あれは……血……?」
みずち「え?血って……」
高速で移動しつつ攻防を繰り返しているのか……両者の実力からして無血で攻撃を受け斬ることなど出来ない
……ならば……あとは必要最小限のダメージを受け、雌雄を決するのみ……
ザザザザザザッ
暫く攻防を繰り返した後、再び姿を現す両者……
沢斗たくと「フフフフ……フハァ〜〜〜〜ッハッハッハッハ!!!やるねぇ……」
いつもの沢斗たくととは思えない豹変ぶりで両手を広げて笑う沢斗たくと
火雲「くう……強い……だが……この強さこそ俺が求めていたものっ!!たおさせてもらうぜ!!」
ドッ
再び一足飛びにかかる火雲
沢斗たくと虚刃舞きょじんまい」
ドドドドドドドッ
その火雲に四方八方から刃の嵐が舞う
火雲「フンッ……神掌刃しんしょうじん!!」
ギギギギギギンッ
だが、何度も剣閃を放ってそれを相殺する火雲
火雲「受けてみろ!!歳破天滅さいはてんめつ」
ゴギャアアアアアアッ
そのまま気を集めて作った巨大な刃を沢斗たくとに襲わせる
沢斗たくと「甘いっ!龍虎相縛りゅうこそうばく!」
バシュアアアアアアッ
気の刀が切り刻まれる
火雲「ちっ……」
ザザザッ
ズバシャアアアッ
火雲「う……うごおああ!?」
回避したと思っていたが、斬りつけられる
火雲「ぐ……ぐぐぐぐぐ……」
沢斗たくと「……ふふふふふ……さぁて……次はどうしようかな……?」
もはや勝負は一方的……?この死合……どうなる?……
※いや、その前に、沢斗たくとも……沢斗たくとで、元に戻ること出来るのか!?

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