Eighter -Grand Harmonise-
17ther 〜雷魔は闇に嘲りて B〜



#3
ある日Eighter本部にやってきたのはいさむの弟、おさむ、彼が言うには風魔の里が雷魔なる新興集団襲われているとの
ことである……早速いさむおさむと供に箱根まで行くのであったが……果たして……
箱根、山中
ザリッ
某敢それがし・いさむ「……懐かしいでござるな……この場所……昔はよくここらへんを駆け巡り、修行をしていたもので
 ござるよ……」
……久しぶりに箱根の山に入ったいさむが感慨深く呟く……
某收それがし・おさむ「兄者……物思いにふけるのも結構でござるが」
いさむ「ああ、分かっているでござるよ」
バヒュインッ
釘をさすおさむ……と、そこへ、突如謎の黒尽くめが襲いかかる
おさむ「ぬ!?」
ギインッ
謎の黒尽くめが放った手裏剣を斬り払ういさむ
おさむ「くっ……早速雷魔の刺客でござるか!?」
雷魔「クケ〜〜〜〜ケケケケ……貴様ら全員ここで死ねぇあああ!!」
スラッ
抜刀するおさむ
いさむ「……おさむ……ここは一気に突破するでござるよ……」
おさむ「承知……」
雷魔「ほあっ!炎遁えんとん」
ボアッ
炎の弾がいさむおさむに襲い来る
いさむおさむ「あまいでござる!」
ババッ
しかし、その炎の弾をいとも回避して進む2人
雷魔「逃さん!E遁びょうとん!」
ドザアアアアア〜〜〜
だが、……2人の行く手を水柱が遮る
おさむ磊壊礫らいかいれき!」
ズムグオオオオオンンッ
地面を爆発させ、その衝撃で水柱を吹き飛ばす
雷魔「ぬううう……ならば……磊遁らいとん」
ゴガガガガガガガッ
岩が次々に降って来る
いさむ「であああ!!!」
キュインッ
キンッ
キュイインッ
それを……悉く斬り払ういさむ
雷魔「行かせはせん!!行かせはせんぞ!!」
そして、ゾロゾロと現れる雷魔……
おさむ「くっ……」
いさむ「邪魔でござる!!!」
ドゴギャッ
雷魔「ごおおあああ!!!?」
その後も次々と襲い来る雷魔を千切っては投げ、千切っては投げ……その光景はまさしくそれがし兄弟無双と言った
感じであった……
・
・・
・・・
いさむ「はぁ……はぁ……」
おさむ「……ここまで来れば……さすがに雷魔の連中も追っては来れぬであろう……」
そして……2人は、何とか風魔の里の結界の中に入ることに成功……さしもの雷魔も……未だ風魔の里の
内部までは侵入できていない……だが、雷魔の首魁は、風魔三大師範が1人……結界を突破されるのも時間の
問題であろう……

#4
いさむ「……急ぐでござるよ……まずは小太郎殿、段蔵たんぞう殿の話を……」
おさむ「うむ」
タタッ
と、言う事で風魔三大師範の下へ急ぐ2人……
・
・・
・・・
その頃、雷魔は…………
箱根、某所
風魔の里から離れた場所にある木々に囲まれた堅牢な場所……そこに雷魔のアジトはあった……
雷魔「申し訳ありませぬ。主馬留しゅめる様……」
ババっと平伏しながらいさむが風魔の里に入れてしまったことを詫びる雷魔
四対主馬留よつい・しゅめる「良い」
雷魔「ヤツら……風魔の結界の中に入ったようであります」
主馬留しゅめる「フン……どんな結界であろうとも逃げ道を作っておくものだ……まして風魔三大師範たるこの俺
 に見抜けぬ逃げ道など無い」
雷魔「……では……」
主馬留しゅめる「うむ、翌朝、雷魔十勇士を筆頭に、総攻撃をかける」
一同「オオオ!!主馬留しゅめる様、バンザーイ!!!」
我ら、雷魔が箱根を集中に納める日は近い……と雷魔一同は盛大に盛り上がるのであった……
・
・・
・・・
一方……風魔の里では……
箱根、風魔の里・深奥
いさむ「お久しぶりでござる。小太郎殿、加藤段蔵たんぞう殿」
風魔小太郎「うむ、」
加藤段蔵たんぞう「そちも元気でなによりでござる」
いさむ「……して、主馬留しゅめる殿が謀反を起こしたというのは……本当なのでござるか!?」
再会の喜びよりもまずは情報を聞くいさむ
小太郎「うむ、彼奴が謀反を起こしたのは丁度1週間前……まるで何かに取り付かれたかのように雷魔を
 構築しおった」
いさむ主馬留しゅめる殿……」
風魔「伝令〜〜〜!!」
シュタッ
と、そこへ天井から降りてくる1人の風魔
段蔵たんぞう「何ごとだ!?」
風魔「ハッ!ただいま帰ってきた斥候からの報告によりますと、翌朝、雷魔十勇士を筆頭に攻めてくる……
 との情報が」
小太郎「なんと!」
いさむ「雷魔十勇士……?」
段蔵たんぞう主馬留しゅめるが作り上げた殺人集団だ……」
文字通り10人の猛者からなる……と続ける段蔵たんぞう
おさむ「……ついに……来てしまったのでござるな……」
小太郎「うむ、我等が存亡、ここにあり」
・
・・
・・・
その夜……
箱根、風魔の里、中庭
いさむ「……まだ……拙者は信じられぬでござるよ……」
おさむ「兄者……」
いさむ「……なぜ……主馬留しゅめる殿が……謀反を!?」
おさむ「拙者もでござる……あの、優しかった主馬留しゅめる殿が……一体……なぜ!?」
いさむ「……なにやら……悪い予感がするでござるよ……」
おさむ「兄者……」
いさむ「……だが、止めなくてはならぬ……なんとしてでも……」
おさむ「兄者!」
ついに始まる……風魔と雷魔との全面戦争が!!!……そして、そのとき……風魔に強力な助っ人が
登場する!?


続

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