Eighter -Grand Harmonise-
11ther 〜紅き闇と牡鴉モアの闇 B〜



#3
皎白の遮蔽ホワイトアウト牡鴉モアの隠れ蓑に過ぎなかった……牡鴉モアの力を利用するつもりが逆に牡鴉モアに手玉にとられた裕子は
牡鴉モアに体をのっとられ……しかし、裕子の最期の意地で、陰轟留牡鴉アンゴルモアを傷つけ……復活は不完全なものと
なってしまった……
ここで、話はかんなら一行の方に戻ります
白拍子かんな「出てきなさい!牡鴉モア」
ビシッ
碧聖刃シアンセイクレドを突き付け、かんなが咆える
陰轟留牡鴉アンゴルモア「そう急くな……月天げってん!」
グニャリッ
そして……空間が歪んで牡鴉モアが現れる
白拍子かれん「出たわね!牡鴉モア!!アンタなんかウチのかんながぱっぱとたおすんだから!!」
かみ総介、山咲やまざき桜「……」
いや、お前が死合う相手じゃないんだから少し黙ってろ……と思う総介と桜……と、そんな時、勿論、
陰轟留牡鴉アンゴルモアが叫ぶ
陰轟留牡鴉アンゴルモア「フン、闘いに参加しない輩は黙っていろ!!」
かんな「……牡鴉モア……覚悟してくださいね!」
陰轟留牡鴉アンゴルモア「……以前E因洋ビーナに手助けして勝利したものが何をほざく!」
グクオオオオッ
空間をゆがめて刀を取り出し牡鴉モアは叫ぶ
かんな「……では、やってみましょうか?」
陰轟留牡鴉アンゴルモア「ほざけぇ!!!」
グオオオオオッ
互いに殺気が増す……十分にをためた後、両者は一気に解き放つ
かんな「龍咬舞刃りゅうこうぶじん陰轟留牡鴉アンゴルモア負轟翳龍破ふごうえいりょうは」
ドカアアアッ
ズグオオオオオオオオオンッ
光と闇の龍がぶつかり合い、爆発が巻き起こる
陰轟留牡鴉アンゴルモア「フン……四堕天しだてんたおしてなおかつ力は衰えていないようだな……結構……」
ニヤリとする牡鴉モア
かんな「……」
陰轟留牡鴉アンゴルモア「だが、これでこそ我がたおすべき存在!!」
ドッ
すぐさま飛び掛る牡鴉モア
かんな「はああああ!!!!」
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ
そして鍔迫り合いが繰り広げられる
陰轟留牡鴉アンゴルモア「ははははは!!!月天げってん……やはり……我が恐怖の前には……成す術もないようだな!」
僅かな差だが……かんなが圧されている……それを見て、かれんが思わず叫ぶのだが……
かれん「か……かんなが……圧されて……ん!?」
ギャギンッ
ザンッ
牡鴉モアの太刀筋を捌いて1太刀浴びせるかんな
かんな「牡鴉モア……あなたこそやせ我慢はしないほうがいいですよ」
ジキッ
碧聖刃シアンセイクレドの刃を突きつけてかんなが言う
陰轟留牡鴉アンゴルモア「ぬうう……」
陰轟留牡鴉アンゴルモア(さすがは月天げってん……見抜いておるわ!)
かれん(やせ我慢!?)
総介(なるほど、やせ我慢とは言い得て妙だ……)
桜「警部……」
どういうことかしら?とかれんが首をかしげる中、総介はそれを見抜いていた……

#4
陰轟留牡鴉アンゴルモア「……だからこそ!今、ここでキサマをたおす!!!!」
グオアッ
大きく刀を振りかぶって距離を詰める牡鴉モア
陰轟留牡鴉アンゴルモア「散るが良いッ!月天げってんんん!」
かんな「はっ!」
バッ
ザシュアアアアッ
陰轟留牡鴉アンゴルモア「ぐ……おあああ!!?」
刀ごと牡鴉モアを斬り飛ばすかんな
かれん「やった!」
総介「まだウカれるのは速いと思うぞ……」
かんな「……お終いです……牡鴉モア」
ゴッ
そして……かんなの一閃が……陰轟留牡鴉アンゴルモアに迫る……やはり、不完全な復活しかできなかった陰轟留牡鴉アンゴルモア
では……かんなには勝てない……のか……
かれん(終わった……)
陰轟留牡鴉アンゴルモア「ぬ……ぬおおおおおおお!!!!!」
ガガカアアアッ
誰もが(いや、失礼、かれんのみだった……)かんなの勝利を確信した矢先、陰轟留牡鴉アンゴルモアが叫び……そして
空間が紅い閃光で包まれる
かれん「くっ……何!?この光……牡鴉モア……では無いわよね……」
ザザザザザッ
いつの間にか攻撃を中断し、後退りするかんな
かれん「かんな?」
それをみてかれん驚愕
陰轟留牡鴉アンゴルモア「……フ……フフフフフ……まだ、勝負は終わってはいないぞ!」
スラリッ
かれん「あ……れは!?」
陰轟留牡鴉アンゴルモアが手にしている刀……それは紛れも無く紅闇刃ルビーシェイドであった……
かれん「なっ!?どこから……!?」
かんな「牡鴉モアの邪気に反応して……厄介なものが来てしまいました……」
かれん「……だとしても……アレは未完成品……言わば刃が立っていない状態……それに、使用者を
 取り込み同化する……」
総介「……それは……使用者が人間の場合だ!」
陰轟留牡鴉アンゴルモア「その通り……神が刀如きに支配されると思うなよ!」
ゴアアアアアアアアアッ
牡鴉モアの邪気が高まる
かれん(なんて……邪悪な波動……)
かんな、陰轟留牡鴉アンゴルモア「はああ!!」
ゴギャインッ
一足飛びにかかり、斬り込む2人……
陰轟留牡鴉アンゴルモア「フン、その程度の力で渡り合おう等と笑止ッ!」
ドギャアアアッ
かんな「くうっ……」
ザザザザザッ
競り負けるかんな
陰轟留牡鴉アンゴルモア「死ねい!月天げってんん!!……負轟翳龍破ふごうえいりょうは!」
ドドンッ
巨大な闇の龍がかんなを襲う
かんな「はっ!龍咬舞刃りゅうこうぶじん!」
キュインッ
かんなは光の龍で応戦する……
陰轟留牡鴉アンゴルモア「その程度の光で我が闇を打ち砕けると思うな!!」
ドギャアアアアアアッ
闇の龍直撃……かんなは……生きているのか!?


続

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