Eighter -Grand Harmonise-
11ther 〜紅き闇と牡鴉モアの闇 A〜



#0
皎白の遮蔽ホワイトアウトの時間稼ぎにより、復活した四堕天しだてんではあったが……それでも、かんな一行の前に散り……
後は陰轟留牡鴉アンゴルモアたおすのみとなったのだが……

#1
歴史の墓場、紅の墓標
白拍子かれん「いよいよ、あとは陰轟留牡鴉アンゴルモアを残すだけね……」
無駄に気合を入れてかれんが叫ぶ
かみ総介「……」
山咲やまざき桜「警部……」
白拍子かんな「……」
とりあえず、かるくかれんをスルーしてかんなと総介と桜は沈黙のまま、眼で語り合う
かれん「ちょっ……みんな!?」
・
・・
・・・
と、まぁ、そんな馬鹿げたことはおいといて……その頃、皎白の遮蔽ホワイトアウトは……
某所
空乃裕子「陰轟留牡鴉アンゴルモア……あなたの四堕天しだてんも全部たおされちゃったじゃないのよ!どういうこと!?」
全てを見ていた裕子は……あまりの呆気なさに怒る
陰轟留牡鴉アンゴルモア「そう急くな……全ては順調よ!」
しかし、牡鴉モア牡鴉モアで、これも計画のうち……などと裕子に語る
裕子「フッ……何が順調ですって!もうウンザリだわ!アナタにはもう付き合ってられない!」
クルッ
バヂンッ
牡鴉モアを見限り、その場所を去ろうとしたとき、何かに弾かれる裕子
裕子「……何?……これ?」
そんなことを考えていると、どこからともなく声が聞こえる
歳殺陽天さいさつようてん「ご苦労様でした……」
歳刑星天さいぎょうせいてん「あなたの禍々しい想い……そしてその想いに応える肉体……」
それは……四堕天しだてんの声……
※ちなみに、四堕天しだてんは既にたおされているので、これは幻影です。
太陰邪天だいおんじゃてん「それこそが陰轟留牡鴉アンゴルモア様が捜し求めていたもの……」
裕子「ちょ……何!?私の体が目的だったって?……イヤらしいっ……」
バッと自分の両手で体を押さえ陰轟留牡鴉アンゴルモア四堕天しだてんを睨みつけつつ、叫ぶ裕子……
陰轟留牡鴉アンゴルモア「……全てはqしろき約束の大地の為……案ずるな……間もなく、qしろき約束の大地へ到達する」
ポツリと呟く牡鴉モア
陰轟留牡鴉アンゴルモア「……そう、全てがまっさらな……恐怖と混沌と……その他負の力が支配する大地へ……」
裕子「なっ……」
ズギュアアアアアアアッ
裕子の体が闇の力に取り込まれていく……
裕子「く……くああああ!!!!ダ……だましたわね!!!あなた達!!わ……私に協力する……なんて
 言うのは……」
ここにきて、ようやく自分の思っていた『qしろき約束の大地』と陰轟留牡鴉アンゴルモアの思っていた『qしろき約束の大地』が全く
の別物であると悟った裕子……だが、既に遅い……

#2
黄幡暗天おうばんあんてん「誰が協力などといった……」
歳刑星天さいぎょうせいてん「早とちりしたのはお前では無いか……」
全てはお前の無知蒙昧が招いた結果だ……と四堕天しだてんは嘲り笑う
陰轟留牡鴉アンゴルモア「それにだ……お前は我の礎となるもの……つまり、これから訪れるqしろき約束の大地の王となれる
 存在なのだ……」
裕子「ち……違う!!私の言うqしろき約束の……大地は……そんな……そんなものじゃなぁい!!!!」
バシュンッ
……裕子の最期の方向も虚しく、彼女は闇に呑みこまれる
ズズズズズズズズッ
そして、裕子のいた場所が歪みだし……邪悪に満ちたが充満し……ここに、陰轟留牡鴉アンゴルモアが復活する
四堕天しだてん牡鴉モア様……」
ササッ
復活した陰轟留牡鴉アンゴルモアを前に、四堕天しだてんかしず陰轟留牡鴉アンゴルモア「フ……フフフ……月天げってん……今度は……」
ビシイイッ
陰轟留牡鴉アンゴルモア「ぐ……ぐう!?」
歳殺陽天さいさつようてん「どうしました?牡鴉モア様!?」
突如悲鳴をあげる牡鴉モア……更に、左肩に裂傷が走る
陰轟留牡鴉アンゴルモア「……人間の……小娘如きが……我に逆らうか!」
裕子(私は……貴方なんかに屈しない……全ては……qしろき約束の……)
陰轟留牡鴉アンゴルモア「ほざけッ!」
ズオオオオオオオンンッ
黄幡暗天おうばんあんてん「くっ!?……陰轟留牡鴉アンゴルモア様!?」
牡鴉モアから邪悪なが迸り……それ以降、裕子の魂は完全に沈黙する……
陰轟留牡鴉アンゴルモア「……」
太陰邪天だいおんじゃてん陰轟留牡鴉アンゴルモア様……」
陰轟留牡鴉アンゴルモア「人間如きがッ!」
忌々しげに呟く陰轟留牡鴉アンゴルモア……良く見ると若干ではあるが崩壊しつつある肉体……
歳刑星天さいぎょうせいてん陰轟留牡鴉アンゴルモア様!!?」
陰轟留牡鴉アンゴルモア「……あの女の最期の意地……全く……忌々しい……」
裕子……妄執の果てに陰轟留牡鴉アンゴルモアの復活を不完全にした女……全く、恐ろしい……それほどまでに彼女は
『qしろき約束の大地』を渇望していたのか?
陰轟留牡鴉アンゴルモア「……ならば……もう一度黄泉帰るまでよ……」
太陰邪天だいおんじゃてん「しかし、牡鴉モア様……」
ですが、もはや、そこまで月天げってんは迫ってきています……と語る四堕天しだてん
陰轟留牡鴉アンゴルモア「ああ、タダでは死なん……月天げってんを道連れに……今一度復活を……よいな、お前達……
 我が次に復活するための……我が魂の入れ物を……探し出せ!!」
四堕天しだてん「はっ!!」
シュオアアアアアッ
そして、四堕天しだてんはその身を、力を信念を牡鴉モアに捧げ、一時消滅……
陰轟留牡鴉アンゴルモア月天げってん!!!キサマは……殺すぞ!!」
ズゴオオオオオオオッ
不完全な復活となった牡鴉モア……こりゃあ月天げってんにとってはお茶の子さいさいな相手か!?……それとも……


続

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