Eighter -Grand Harmonise-
6ther 〜九裏四姉妹くうら四天王推参す D〜



#7
かんなに向けられた皎白の遮蔽ホワイトアウトの刺客、九裏四姉妹くうら四天王も、残すところあと1人……最後の1人は……一体どんな奴
なのか!?
白拍子かれん「さ、とっとと終わらせましょうね」
白拍子かんな「いや、姉さん何もやってないですし……」
梓與鷹よたか「……全くな……」
無駄に仕切るかれんを前に、かんなと與鷹よたかは呆れつつ呟く
※Q:ところで、かんなは上空からどうやって無事に舞い降りたの!?
 A:かんなは嵐渦舞刃らんかぶじんで空中に舞い、同じく嵐渦舞刃らんかぶじんで落下の衝撃を和らげて着地したのです。
と、そのとき……
*「うふふふ……」
與鷹よたか「声!?」
突如、声が響き渡る
かれん「……ど、どこ!?」
ビシビシビシッ
その声の直後、空間が歪み、全身黄色尽くめの女が現れる
*「私の名は九裏黄麟くうら・きりん……妹たちの仇!かんな!覚悟しなさいっ!」
ズビシッ
刃が2つに分かれている大鉾を突きつけ黄麟きりんは咆える
九裏黄麟くうら・きりん「この、レース・アルカーナにてあんたを殺す!……いや、消す!!」
かんな「……やってみなさいっ」
黄麟きりんの啖呵にかんなも負けじと咆える
黄麟きりん「いいでしょう、その言葉、後悔させてあげるッ!」
ぐるんっ
そのままレース・アルカーナを振り回す黄麟きりん……
黄麟きりん抹体破刃ネゲートフィジカル」
ゴッ
そして、黒き剣閃がかんなに向かう
かんな「当たりませんっ」
ヒュンッ
ボシュアアッ
與鷹よたか「なな……何だ!?」
かんなが避け、その後ろにあった大木にヒット……直後、その大木が朽ち果てる
かれん「肉体フィジカル否定ネゲート……当たったが最後……肉体の存在が否定されるわ」
與鷹よたか「な……にぃ!?」
そして、かれんがいち早く技の正体を見破り、與鷹よたかに告げる
※存在が否定されるってことは枯れるってことじゃなくって、消滅するってことじゃないのかって……?
 そこは言わない約束なのだ!
黄麟きりん「やっぱり、肉体を砕くこの技では無理ね……じゃあ、次行くよ!」
チャキッ
レース・アルカーナを構えなおす黄麟きりん
かんな「……何を繰り出そうが無駄ですよ……」
黄麟きりん「そんなことは受けてから言うんだな!抹魂破刃ネゲートソウル」
ブンッ……
シ〜〜〜ン
レース・アルカーナを振り下ろすが……特に何も起きない
與鷹よたか「……不発!?」
意外な展開に、與鷹よたかは思わず呆れて呟くのだが……そこをかれんがすかさず解説
かれん「違うわ!技が肉体的には見えないだけよ」
與鷹よたか「肉体的に……って!?」
※肉体的に見えないって……どんな表現だ!?……せめて肉眼で見えないとかにしようよ……
パアンッ
そのすぐ後、かんなの前方で何かの弾ける音が聞こえる
與鷹よたか「……何だ!?」
かれん「……」

#8
黄麟きりん「なっ!?バカな……相手の魂を否定するこの見えもせぬ技が……破られただと!?」
まさか、この技が破られるとは思わず……黄麟きりんは驚愕しながら叫ぶ
かんな「……何を驚いている?月天の力をもってすればかんなこの娘の魂を守る事など造作も無い……」
ちょっとだけ月天げってんが顔を出し、かんなの代わりに解説を行う
黄麟きりん「……ぬうう……」
黄麟きりん(ならば……精神崩壊へと導く抹心破刃ネゲートマインドも効きそうに無いか……おのれぇ、
 月天げってんんん!!)
かんな「……では、今度はこちらから行きますよ……」
ジキッ
ギュンッ
碧聖刃シアンセイクレドを構え直したかんなは一気に間合いを侵食……
黄麟きりん「ぬなっ!?」
かんな「はっ!」
ドゴギャアアッ
勢いを殺さず黄麟きりんを弾き飛ばす
黄麟きりん「ぐ……ぐううう……・」
ザザザザザザッ
與鷹よたか「……なぁ、かれん……」
かれん「何?」
與鷹よたか「……九裏四姉妹くうら四天王の……一番上の姉って……弱いのか!?」
思わず與鷹よたかが呟く……
かれん「何言ってるの?相手の存在を消し去る術を使うのよ、強いに決まってるでしょ……ただ……それが
 かんなには通じないから手詰まりなだけよ……」
與鷹よたか「……」
黄麟きりん「誰が手詰まりですって!?いいでしょう……私の本当の力……見せてあげるんだから……」
ギュルンギュルンギュルンギュルンッ
與鷹よたかの売り言葉にレース・アルカーナをぶんぶん振り回す黄麟きりん
與鷹よたか「ハッ!!隕石群落滅破メテオ・スォーム!!」
ドドドドドドドドッ
無数の隕石がかんな目掛けて降って来る
※ちなみに黄麟きりんは宇宙を司る存在。よってこの技こそ彼女の真骨頂(おい!)
かんな「龜鎧舞刃きがいぶじん!!」
ゴガカッ
具現化されたかめが隕石群を包み込み、落下を防ぐ
黄麟きりん「な……な!?」
かんな「ハアアッ!」
ズドゴアアアアアッ
呆気に取られている黄麟きりんを余所に隕石群を一刀両断……
グオンッ
かんな「てぇえい!」
ダムッ
黄麟きりん「ぐ……ごおおっ!?」
ガクリッ
そのまま一気に間合いを詰め、トドメの一撃……反応する暇すら与えないその一撃に、黄麟きりんは沈む
かんな「……」
與鷹よたか「……とりあえず……終わった……のか!?」
かれん「そうねぇ……」
かくて、九裏四姉妹くうら四天王は全員撃破したかんな……だが、皎白の遮蔽ホワイトアウトにはまだ5人の刺客がいる……
皎白の遮蔽ホワイトアウトからの挑戦は……まだ終わらない!!


続

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