Eighter -Grand Harmonise-
4ther 〜毅然と猛る復讐者リヴェンジャー B〜



#3
ある日Eighterに舞い込んだ依頼……それは執拗な嫌がらせをしてくるライ・ソーを潰して欲しいとの
ことだった……そんな物騒な依頼……と思ったが、しかし、その会社のトップは季良きよしの仇敵であり……
かくて、季良きよしは復讐を果たすため……まずは家族を殺した張本人たる社歌酉しゃかとりたおしに行くのだが……
杜季良やまなし・きよし「き……さまは!!?」
季良きよしの拳を受けたのは……どこかからか登場した……かつて、九星団で見えた殺気拳法家、土山しんぎ……
しんぎは睨まれようとも、沈黙を続ける……
土山しんぎ「……」
季良きよし「そこをどけ!!」
しんぎ「……出来ぬ……俺は……俺の恋人のためにも……社歌酉しゃかとりに楯突く存在全てを抹殺せねば……
 ならん!!悪く思うな……」
お前も、かつての俺と同じく、踊らされているというわけか……と季良きよしは思う
季良きよし「……そうか……」
ババッ
その後、距離をとる2人
しんぎ「……この、ライ・ソーが開発した殺魔のかいな防殺ぼうさいかいな……お前に破れるか!?」
左右で形状の異なる手甲……それぞれ攻撃力、防御力に特化したものだという……を見せびらかして啖呵を
切るしんぎ
季良きよし「……お前も……愛するものを人質に……されているという口か……その手口は……相変わらず
 か……」
社歌酉討馬しゃかとり・とうま「フン……」
季良きよしの言葉を聞き、ニヤリとする討馬とうま
季良きよし「……だが……たとえ社歌酉しゃかとりの命を守ったところでお前の愛するものは帰ってこない!!かつての俺が
 そうであったように!!」
ゴガアアアッ
激突する両者……
しんぎ「な……にを!!?」
だが、確かに、ライ・ソーの黒い噂はしんぎの耳にも入っている……それゆえ、本当に恋人が戻ってくる……
という保証は……ない……
討馬とうま「時代は変わったんだよ……かつてはそうだったが……今は違う……大体、貴様みたいに恨まれては
 こっちもかなわんからな……」
迷うしんぎを見かねて(?)討馬とうまが叫ぶ……安心して死合って来い……季良きよしを殺せば恋人は戻ってくるぞ……
と、甘い誘惑を……
季良きよし「ほざけぇ!!!時代が変わろうとも……貴様ら悪人の行いは変わることが無いわ!!」
ドゴオアアアッ
気合一発、しんぎを弾き飛ばす季良きよし
しんぎ「ぐ……ぐぅうう……」
ザザザザザッ
防殺ぼうさいかいなにてそれを防ぐしんぎ……だが、防ぎきれない……
しんぎ(つ……強い……季良きよし……これが……復讐鬼の力ってわけかい……)
しかし、こっちとしても、恋人の命がかかっているわけで……負けるわけにはいかない……
しんぎ「だが……今は……俺は俺のすべきことをするしかないんだぁ!!」
ぐおっ
何とか持ちこたえ……反撃のために飛び掛るしんぎ。それを季良きよしが一喝
季良きよし「バカヤロウがああ!!」
そのまま両者は一足一刀の間合いを超え……

#4
しんぎ「おおおお!!掌槍光破しょうそうこうは!」
ギャコオオオアアッ
右手に殺気を収束させ、槍を作り掴み掛かるしんぎ
季良きよし「甘いッ!!連斃射断れんぺいしゃだん!」
ゴガガガガガガガッ
しんぎ「おぐああ!!?」
ドタアアッ
だが、しんぎは、九星団最終決戦の時と同じように敗退する……同じようにボコられ……同じように沈む
しんぎ「ぐ……ぐぐ……」
まだ……負けるわけには……と立ち上がろうとするが……体が言うことを聞かない……
季良きよし「貴様はそこで眠っていろ……俺が貴様の愛する人とやらも返してやる!」
しんぎ一瞥いちべつして、そう叫ぶ季良きよし……すぐさま次の相手、討馬とうまを見据える。
護衛が簡単にノされたことに、その場に居合わせた重役は恐怖に顔を引き攣らせる……
*「しゃ、社長……」
討馬とうま「騒ぐな!馬鹿ども……」
ザッ
対峙する両雄……(片方は英雄ってものじゃなく、悪役なんだけどね……)
季良きよし社歌酉しゃかとりぃ〜〜〜!!」
ゴガウウンッ
季良きよしの渾身の一撃を左腕で受ける討馬とうま
季良きよし「何ぃ!?」
討馬とうま「フ……を遮断する絶対鋼……それで作られたこの断氣魔甲だんきまこうに貴様の力は俺には通用せんわ!!」
ジャッ
右手にはS&W M500
季良きよし「くそおッ!!」
ダンダンダンダアンッ
咄嗟に距離をとって回避……
季良きよし(ちぃ……を遮断する鋼だと!!?……ヤロウ……俺が復讐に来ることを……考えていたって
 か!?……)
※いやいや、普通はそういうものじゃ……ないの!?
ダガァンッ
ドオンッ
討馬とうま「フフフ……どうした!?逃げ回っているだけじゃ貴様に勝ち目はないぞ……ハハハ……最も、
 ここにいる時点で貴様に生き残る目は無いんだがなぁ……」
余裕の表情の討馬とうま
季良きよし(……だが、しかし……準備をしていたということは……言い換えれば俺のことを恐れている……
 という証でもある)
ザッ
討馬とうま「覚悟を決めたか……季良きよし……」
季良きよし「……覚悟するのは貴様の方だ!社歌酉しゃかとりぃい!!!」
……対峙する2人……果たして、季良きよしはS&W M500をかいくぐり、社歌酉しゃかとりをぶちのめすことが出来る
のか……
……そういえば、しんぎの恋人って誰だろうね……その昔、財閥連中と顔見知りってかそんな件があったけど
……やっぱりどこぞのお嬢様……なのだろうか!?
……いや、まぁ、今はこんな話はどうでもいいので割愛とさせていただきます。


続

前の話へ 戻る 次の話へ