Eighter -Grand Harmonise-
1ster 〜危うい均衡の世界〜



#0
かれんの手によって一度は崩された鵺帛主ヤヌスの均衡……牡鴉モアE因洋ビーナ神柱かみばしらに捧げ、世界は崩壊を免れた……
だが、それは……一つの通過点に過ぎなかった……世界は今もなお、凶な事で崩壊へと歩み始めるのである
……これは、そんな世界を……陰ながら支える組織の物語……
その名前は……勿論Eighter……そして、運の女神・白拍子かんな

#1
天四斗あまよと、Eighter本部
白拍子かれん「さぁ!みんな!鵺帛主ヤヌスの均衡も築かれたことだし、ここいらで盛大にパーティーを開きましょう
 !」
……それは、ある日……鵺帛主ヤヌスの均衡を取り戻したある日の出来事、かれんが突如盛大に叫びだす。
一同「いやいや、もとはといえばアンタが鵺帛主ヤヌスの均衡を崩したんでしょうが……」
お前が何を言うか!?と一同は突っ込みを行う。
かれん「うぐっ……そ、それは……そうなんだけど……ね、ねぇ……かんな……かんなも可愛い姉
 の行いを許してくれるよね!?」
一同(だから、自分で自分のことを『可愛い』って言うなよ……)
と、かれんはかんなの方を向く……と、かんなはかんなでぼ〜〜っとしている。
かれん「どうしたの?かんな……あんまりぼ〜〜っとしていると私が與鷹よたかを寝取るわよ!」
梓與鷹よたか「いきなりお前は何を言い出すんだ!?」
……しかし、それでも、心ここに非ず……といった感じのかんなに流石に與鷹よたかは心配になって声をかける
與鷹よたか「……かんな……大丈夫か?」
白拍子かんな「へ……?あ……うん……大丈夫です。心配はいりません」
與鷹よたか「な……ら、いいんだが……」
かんなはただ1人超運で察知した……世界は今、危うい均衡の上に成り立っているのだと……いつ、再び
牡鴉モアが牙を剥くか……分からない……のである。
更にかんなは朧げながら別の恐怖も感じ取ってはいた……
※で、その別の恐怖というのは、今はまだ明かせません。壮大な伏線として、回収されることを祈っていて
 下さいね。(回収しないのかよ!?)
・
・・
・・・
かれん「で、鵺帛主ヤヌスの均衡達成パーティーの話なんだけどさ……」
一同「まだその話を引っ張るのか!?」
一同は呆れ顔……
與鷹よたか「いや、まぁ、パーティーをしたいのは分かるがな……かれん……」
かれん「でしょ?」
與鷹よたか「やっている暇は……ないんだよ……」
かれん「はい!?」
與鷹よたかのそんな発言に目をぱちくりさせながら、かれんは立ち尽くす……

#2
百鬼あろえ「リーダー……このメールの依頼なんですけど……」
かれんがどうして、パーティーを行えないの?とか思っていると、あろえが與鷹よたかに話を持ち出す。
與鷹よたか「ああ……それか……それは、ちょっと急ぎの依頼だからな……」
その時、すくっとかんなが立ち上がる
與鷹よたか「よし、行くか!」
かれん「パーティーに!?」
與鷹よたか「違うから!」
かんな「残念ですが、依頼です。これからちょっと依頼人クライアントに逢って話をしてこないといけないんですよ……」
かれん「あ〜〜、そう……残念ねぇ……みんな……」
かんなと與鷹よたかはパーティーに出れなくて残念よね……などとみんなに同意を促すべく回りを見ると……
すくっと一同も屹立
あろえ「私も、依頼なの……」
梔曹くちなし・つかさ枳篤かたらち・あつし「俺もだ……」
某敢それがし・いさむ「拙者も……でござるよ……」
杜季良やまなし・きよし「……」
かれん「え!?……ちょ……どういう……!?」
鵺帛主ヤヌスの均衡を築くべく、Eighterとしての依頼を少しだけ保留にしていた一行……今、そのツケが回って
来ていたのだ……
だからこそ、パーティーをやっている暇などない……と與鷹よたかは言い放ったのだ……
一同「じゃ、留守番をよろしく」
バタムッ
と、いうわけで、かれんを残して一行は去っていく
かれん「ううぅ……ぐすん……」
・
・・
・・・
1人残されたかれんはアトランティスを駆使してルシャとお喋り
かれん「寂しいよ……」
ルシャーティー・エィユスミス「……それはそれは……」
かれん「……あ、そうだわ!」
と、ここでかれんが何かを閃く
ルシャーティー「……何か?」
かれん「みんな、忙しいだけで、鵺帛主ヤヌスの均衡パーティーを開きたくないわけはないのよね……」
ルシャーティー「……みなの総意は分かりかねますが……少なくとも、パーティーが嫌い……という人
 はあまりいないかと思います……」
かれん「……と、いうことは、みんなが帰ってきたとき、パーティーの飾り付けとかがあったら……」
これはサプライズパーティー……デキる女を見せて與鷹よたかの心をゲットよ!と取らぬ狸のなんとやらを行う
かれんは……早速……勝手にEighter本部を飾り付ける
かれん「ふふふ……見てなさい!かんな!」
※かれん……あんた……未だにかんなに恨みを持っているのか!?
・
・・
・・・
そして……
與鷹よたか「……ふぅ、なんとか片付いたな……」
かんな「ええ、そうですね……」
ガチャッ
かれん「おかえりなさ〜〜い」
パンパ〜〜ンとクラッカーを鳴らしてかれんが叫ぶ
あろえ「……な……何!?」
いさむ「むぅ……これは……何事でござるか!?」
一行が帰ってくるとパーティーの準備がされていて……これには驚きを隠せない
かれん「ほら、みんな、依頼で疲れているかな〜〜っと思って、私が1人で用意しておいたのよ……」
つかさ「かれん……お前……」
実は良い奴だったんだな……とつかさ……
かれん「さぁ!今日は盛大に祝うわよ!なんてったって、鵺帛主ヤヌスの均衡を築いた記念パーティーなんだから!」
一同「お〜〜〜!!」

#3
と、言うわけで、盛大にパーティーを開いた一行ではあったが……
與鷹よたか「……ん!?」
與鷹よたか、あるものを発見……
與鷹よたか「……かれん……」
かれん「はいはい?」
與鷹よたか「……1人で用意したのは分かったが……お金は誰が払うんだ!?」
かれん「あっ……そ……それは……」
與鷹よたかが手にしているのは、勝手に與鷹よたか宛にされている領収書……
かれん「わ、私、ちょっと買い出しに行ってくるね……」
與鷹よたか「待てぇい!!!」
脱兎のごとく逃げようとするかれんをとっ捕まえ、説教を行う與鷹よたか……
・
・・
・・・
ともかく、こうしてEighterは再び活動を開始したのであった……


END

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