Eighter -Extra Voyage-
66ther 〜極道の女子高生(おんな)達〜



#0
 鍼暴(はりぼう)組とはッ!赤いリボンに彩られた熊をモチーフにした家紋で有名な古くから埼玉県の裏世界で覇を唱えてい
た任侠に生きる義のヤクザのことである。
 今回はそんな鍼暴(はりぼう)組九代目の後日談を描いたエクスタシー
※エ『クスタシー』じゃなく、エ『ピソード』……ここはダークハンターのあの技でひとつ(ひとつって何?)

#1
 桐辻鞘火(さやか)……彼女は鍼暴(はりぼう)組九代目。とある事件をきっかけにそれまで通っていた学校と折り合いが悪くなり転校
を余儀なくされた。
※原因は内部抗争みたいな感じですが、詳しくはMH本編見てね。
桐辻鞘火(さやか)「ええと、ここかしら?」
 そして、彼女は今、とある学校の前にたどり着いた。
 (セント)オルノ悩隠(のういん)学院
 ここはワケありの子女が通う(何らかの)ミッション(をこなしている)系スクールである。
※ミッション系スクールってそういう意味じゃないからッ!
*「そこのお前、どこの組のモンだ!?」
 突如として背後からかけられるドスの利いた声。振り向くとそこにはスーツをビシっと着こんだサングラスの漢
が立っていた。
 明らかにカタギの人間ではない。
 常人ならばここでビビって後退りするところだが、鞘火(さやか)鍼暴(はりぼう)組九代目である。
鞘火(さやか)鍼暴(はりぼう)組九代目……」
*「いやいや、違う違う、そうじゃねぇよ!何年何組なんか聞いているんだ!」
鞘火(さやか)「えぇ……」
 普通『どこの組のモンだ?』なんて問われれば真っ先に思いつくのはそっちなんですけど……
 ってか、この人、良く見たら小脇に生徒名簿抱えてる!
鞘火(さやか)「……」
*「おいおい、どうした?テメェが何年何組かもわからないってか?!」
 随分とゆとり世代だなぁ……と煽ってくる漢。いや、転校初日なんでまだわからないだけですけど……
*「……ってぇちょっとマテ……鍼暴(はりぼう)組の九代目……お前、まさか噂の転校生か!?」
鞘火(さやか)「はぁ……」
 一体何の噂が流れているんだろう?と考え込む鞘火(さやか)であった。

 さておき、漢と共に校舎を歩く鞘火(さやか)。……彼はやっぱりこの学園の教師であり、名前を鮫島鋩過(もうか)と言った。
 ちなみに瀞檻(とろおり)組に身を置くヤクザである。
鮫島鋩過(もうか)「さて、ここがお前のクラスだ!」
 梅組って書かれた教室へ案内される鞘火(さやか)。
 ちなみに他の教室には林檎組、蜜柑組、葡萄組とか書かれていた。思わずここは幼稚園か!って突っ込みを入れ
たくなる鞘火(さやか)であった。

#2
鞘火(さやか)「えぇ!?」
 そして教室の中は、ごく普通の学校の教室なのだが、人がまばらにしかいない。
鋩過(もうか)「よし、全員そろっているな」
鞘火(さやか)「えぇ〜〜?!」
 しかもこれで全員なの!?と驚きを隠せない鞘火(さやか)であった。
*「彼女が噂の転校生でありますか!?」
 真っ先に声を上げるのは一番前の席に座ってる女子生徒。あきらかにライフルと思しきブツを背負っていて近寄
りがたい……と、言うか、一番前の席でそんな背負いモノつけて座ってんじゃねぇよ!
鋩過(もうか)「おう、そうだ!噂の転校生だ!」
鞘火(さやか)「いや、あの、噂って、一体どんな……」
 もう、突っ込まざるを得ない。一体どんな噂が先行しているのか、場合によっては……
一同「え?……いや、特にこれと言ってないけど……」
鞘火(さやか)「えぇ〜〜〜……」
 ただ単に『噂の』ってつけてみたいだけだった。をいをい……

 さておき、自己紹介が始まる。真っ先に自己紹介をするのは先ほどのライフル少女だ
*「自分は笹沼汐梨(しおり)撥椎仁(はっしいに)組の十代目であります」
 そして背負っているものは私の一番のお気に入り!とかなんとか言いながら背負っていたライフルを取り出して
あろうことか銃口を鞘火(さやか)に向けて嬉々として語りだす。
鞘火(さやか)「ちょ、ちょっと……」
 射線から逃げる様に移動する鞘火(さやか)だが、まるでロックオンされているかのように銃口が鞘火(さやか)を向く。
 こらこら!人に銃口を向けるんじゃない!
※しかも彼女が手にしているのはバレットライフルだ!オーバーキルすぎる!
 続いて教室の一番後ろの出入り口付近に座っている女子生徒が席を立って自己紹介をする
*「私は樫井(かしい)京子。冷繰萬(ひえろぐるまん)組七代目。よろしく……」
 両手でスカートをつまんで会釈する京子。
 それはいいんだけど、何故か彼女はメイド服に身を包んでいた。
鞘火(さやか)「なぜメイド服?」
樫井(かしい)京子「私は冷繰萬(ひえろぐるまん)組の七代目であると同時に日本メイド協会に身を置くものだから」
 いや、だから、なんで!?
 疑問が尽きない……
 そんなことはさておき、教室にいる、最後の一人が自己紹介を始める
*「槌竹(つちたけ)美香……喝智慧州(かっちぇす)組六代目……撥椎仁(はっしいに)組十代目とは義姉妹の契りを結んでいる」
鋩過(もうか)「そして、こちらが桐辻鞘火(さやか)鍼暴(はりぼう)組九代目、今日からはウチの組のモンになるからみんな歓迎するんだぞ」
一同「あいあいさ〜」
 いや、だから言い方……
 と、言うか、自分で自己紹介しようと思ったらこれだよ……
 そういえば、この学校、ワケあり女子が通う学校ではなかったのか?
 先ほどから極道の娘しかいない……

#3
鋩過(もうか)「次にてめぇはなぜこのクラスには極道の娘しかいないのかと問う」
 続に言うジョ〇ョ立ちと呼ばれるポーズを取って鋩過(もうか)が告げる。
※をいをい……
鞘火(さやか)「……」
 いや、まぁ、確かに疑問はあった。
鋩過(もうか)「それはこの梅組が極道クラスだからだ!」
 そして、あっさりと疑問は解消される。
 ちなみに余談だが、隣の林檎組は国際マフィアクラスで、さるイタリアンマフィアにかかわりのある少女がクラ
ス委員長という名のボスとして君臨しているそうだ。
※あれ?イタリアンマフィア?……それってもしかして……
鋩過(もうか)「分からない事があったら何でも先生に聞くがいいぞ。……ちなみに、先生の得意分野はカチコミだ」
一同「……」
 やっぱり、この人、極道に身を置く人なんだなぁ……って思う一行であった。
 さておき、桐辻鞘火(さやか)(セント)オルノ悩隠(のういん)学院で新たな生活を始める。
 そこで彼女はきっと黄金体験をするのだろう
※いや、どこのギャングスタに憧れる様になったのだった!だよ!


END

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