Eighter -Extra Voyage-
53rder ~過去のプレアデス C~
#5
鰆への告白権をかけてちえりと死合う昴……その裏では鰆を人質にちえりともども辱めてやろうとフられた……
ってか告白に至る前に砕かれた漢が立ち上がるのだが……なぜか、他のマドンナが立ちふさがっていた
※ってか、よく考えたら昴ってもう鰆に告白してるよね……
三橋斗折「こ、こんな馬鹿な……」
斗折が驚愕するのも無理はない……大勢いた手下は全て一人の女子の前に駆逐されたからだ
邦樹石斑魚「ケひっ……」
渓陰細魚「そろそろお帰りになったら?」
斗折「貴様ら、なぜ俺の邪魔をする?」
俺の邪魔をして一体どんなメリットがあると言うんだ?
細魚「メリット……ですか……」
そんなものはありませんわ!と豪語する細魚にだったら何故だ?と斗折
細魚「ふっ……《窓女》は何も男子だけの憧れの存在じゃないってことでしてよ」
斗折「んだとぉ?」
細魚「私達は《窓女》を護るガーディアン」
ちえりだけが鰆のボディーガードではなかった……と言うことだ。
ただ、ちえりだけが表だって鰆を護っているだけであって、他にも陰ながら彼女を護る勢力はあるということだ
そして、その一つ……いや、二つが《魔ド女》と彼女率いる親衛隊、そして《MAD女》
だったということだ……
細魚「これまでも貴方みたいな馬鹿が結構いたのだけれども……」
その都度《MAD女》の金的キックの前に沈んでいった……
斗折「ふ、巫山戯るな……何がボディーガードだ……」
怒髪天を衝く……というか、怒息天を衝きたい……ってなそんな感じの斗折
《MAD女》を駆逐しなければ未来はない……いや、駆逐しても未来はないかもしれないけど……
細魚「でも、これ以上やっても意味はなくてよ?」
石斑魚「ひはっ……」
焦点の合ってない目で不気味に笑う石斑魚……もう、彼女ニンゲンヤメテマスカ?
斗折「だが、俺の道に後退という文字はねぇんだよ!」
確かに貴様の力は強い……それは認めよう……だが、俺の配下を全て斃したことで貴様も疲弊しているはず……
ならば、今こそがチャンス!
部下を全て失ってもまぁ、まだそれを糧に先に進む……ってな感じの斗折
ってか、《魔ド女》が恐怖政治で従える親衛隊は無視なんですかね?いや、どうでもいいことですけど……
細魚「はぁ……いいわ、やっておしまい」
石斑魚「ひひ……」
斗折「おらあ!」
ズドガンンッ
斗折「んげごほぅああああっ!」
だが、哀しきかな、勝負は一瞬で終わった……
彼女に疲弊なんて言葉はないのか……全く衰えないどころか今まで以上に精密で容赦ない蹴りが斗折の股間に炸
裂……そのまま軽く天井に激突する位の威力で飛ばされる
#6
一方その頃……屋上では……
梓昴「おお~~りゃっ!五狼十字」
鷹舗ちえり「にゃっははははははっ!」
ドガガガガガガガッ
頭、心臓、腹、両腕と五つの部分を狙った強力な拳打……もちえりの前には一切通用しない
昴「なっ……マジかよ!?」
ちえり「その程度でお終いかい?……だったら、次で最後にするよ!」
昴(くっ……)
昴はこれまで相手が女であるからこそ手加減してきた……
だが、それでどうにかなる相手ではないということは十分すぎるほどに分かった。
※遅すぎる気もするけど……
ちえりは一人の立派な戦士……ならば、手を抜いて相手するのは無礼に当たる……
ちえり「にゃははは?」
なんだか雰囲気が変わった……?これは次で決めるつもりだな……とちえりも悟っていた。
ならば、真っ向からそれを受け止めるのみ
ちえり「鷹舗流古武術、奥義!滅殺曝!」
昴「魔狼幻惑」
ズドガガガガガッ
分身を造り、一斉に攻撃を繰り出す昴……対するちえりは両手で貫き手……そして、そのまま左右へと薙ぎ払う
そして、決着は……つかなかった
昴「……な、なぜ?」
激突……そして、すれ違う二人……
互いに必殺の一撃を喰らい、よくて相打ち……を覚悟した昴だったが……ちえりの攻撃が昴に届くことはなかっ
た
ちえり「君の覚悟は見せてもらった……」
つまりはそういうことらしい。
そして、ちえりはそのままふらふらと覚束ない足取りで屋上のフェンスへと寄りかかる
昴「お、おい、大丈夫か?」
マズイ、結構本気で双狼拳をぶっ放ったからなぁ……と軽く後悔する昴を余所に、ちえりは屋上のフェンスを超
え……
ちえり「にゃはっ……敗者はただ、去るのみ」
そのまま屋上からダイブ
昴「うお~~~い!」
これには昴も慌ててちえりの後を追う
※後を追うって言っても、昴も屋上から飛び降りるとかそんな真似をするわけではありませんが……
フェンスを超え、グラウンドを眺めてみると
ちえり「にゃっはははははは~~鷹舗流古武術を身につけた私がこの程度で死ぬとでも思ったのかい!」
けろっとしたちえりが立っていた
昴「いやいやいや、有り得ないでしょ!」
一体ちえりは……いや、まさか、先ほども手を抜いていたのでは?
俺が本気になっても敵う相手では無いのではないかと軽く恐怖と寒気を覚える昴であった……
#7
安村鰆「……ええと……」
そして、全てが終わった後、昴を見てぽつりと呟く鰆
昴「……」
鰆「鯨、見に行ってもいいよ?」
昴「え?」
ちえりとの死合は一体何だったのか……闘う前に既に答えは出ていた鰆であった。
と、言うわけで、その後、二人は全力で未完成、君の隣で……そばに居るよずっと、寄り添うよずっと……って
な感じで愛を育み今に至るのである
※いや、なぜに次のシリーズの主題歌の歌詞?
END
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