Eighter -Extra Voyage-
20ther 〜三姉妹帰宅する!〜



#0
 白拍子かんな、かれん、かなり……それは世界の回転すら変えることができるという超運の一族の三姉妹……今
回はそんな三姉妹の……一家団欒を綴ったエピフォース
※エピ『フォース』じゃなく、エピ『ソード』だからッ!!ってかシルエットですか!?

#1
 天四斗(あまよと)、Eighter本部
白拍子かなり「さぁ!かれん……折角だから、これから帰省するわよ〜〜」
白拍子かれん「はいぃい!!?」
 ……突如始まったかなりの一言……それがまさか、あんなことになるだなんて……ああ、かれんよ……永遠に…
…
※いや、今回はかれんが別に死ぬような話ではありませんのでご安心を……
 と、言うわけで……しかし、かなりの言葉に逆らえるはずもなく、かれんは引きずられ、かんなは自主的にかな
りとともに帰省することに……
かれん(なぜ、私だけ引きずられる羽目に!?)

 天四斗(あまよと)、白拍子家
白拍子かんな「只今〜〜」
白拍子れいら「あら、かんな……それに、かなり……」
 バタムッ
かれん「ほげふっ!?」
 かんな、かなりが家に入った途端にドアを閉められ、文字通り締め出されるかれん
 かなりに無理やり連れてこられるわ、締め出されるわ……踏んだり蹴ったりである
かれん「ちょ、お母さん!!?あの……」
 ドンドンとドアをたたくかれん……暫くすると、再びドアは開く……
 ガチャッ
れいら「……あら?……居たの?」
 ヌケヌケとれいらが言う。
かれん「これは新手のイジメですか!?」
れいら「ごめんね。あなたの『運』をちっとも感じなかったもんだから、てっきりいないものかと……」
かれん「ぎっくぅ……」
 運を全て失ったことを母親に見透かされ……流石に冷や汗が出てくるかれんであった……
れいら「まぁ、いいわ……あなたも上がりなさい……」
かれん「あ、はい」
かれん(『あがりなさい』……ってここ、私の家なんだけど……)
 そんなことを考えつつ、かれんもまた、自分の家の中へ入っていく……

#2
かなり「で、マヤのお土産ってのはどこにあるの!?」
かれん「帰宅してそうそう第一声がソレですかい!?」
 ちょっと前に、かんなが帰宅した際に、父親、ときおからのお土産……のことを突然言い放つかなり
れいら「あ〜〜、はい、かなりには、ヤシェ・クック・モの帽子ね」
 そして、どこからともなくデッカイ帽子をとり出すれいら
かなり「ふぅ〜〜む。まぁ、何もないよりはマシね」
 帽子を受け取ったかなりは、早速自室へ帽子を飾りに去っていく……
かれん「私には?……私へのお土産はないの!?」
 かなりばっかりずるい……とかれんが叫ぶと、聞き分けのない子ねぇ……とれいらがあるものを取り出す
れいら「はい、マヤ式サッカーの招待券」
かれん「……はい!?」
白拍子ときお「……まぁ、アレだ……マヤ式サッカーは敗者は死あるのみ……死したものは心臓を繰り抜かれて…
…」
かれん「ちょ、まって……この招待券、鑑賞の方じゃなく、選手としての方なんだけど……」
 貰ったチケットを見て騒然とするかれん……と、その時、ぽむっと肩をたたくときお
ときお「お前はできる子だと父さんは信じている!!」
かれん「ちょ、お父さんまで……何でぇ!!?」
 私は今、家族から壮絶なイジメを受けている!!とかれんが叫ぶ
ときお「……いいかね、名も知らぬお嬢さんよ……」
かれん「私はあなたの娘です!」
 お父さんまで一体何を言い出すの!?とかれんは困惑……
かなり「オ〜〜〜〜ッホッホッホッホッホ、無様ねぇ、かれん!」
 と、そんな渦中にかなりが帰ってくる。
かなり「いいこと!かれん、よく覚えておきなさい……私達白拍子一族の鉄の掟として、運の無くなった者は白拍
子一族の者に非ず……って、先日こっそり打ち合わせを行ったの……」
かれん「全ての元凶はあんたかぁああああ!!!」
 ……と、言うわけで、かなりの発言により、れいらもときおもかれんのことを冷たくあしらうようになったので
あった……
かんな「……姉さん……」
かれん「うぅ……かんなぁ……家族がいじめるよぅ〜〜〜」
 と、かんなにすがりつくかれん……姉の威厳がこれっぽっちもない
※もともとかれんに姉の威厳があったのか……などと言われると疑問ですが……

かれん「……はっ!?かんな……」
かんな「はい!?」
 突如、何かを思いついたかのようにかれんが立ち上がる
かれん「ねぇ、失った運を取り戻す方法とか知らない!?」
れいら「……失った運を取り戻す……それは……確か……」
かれん「教えてください、お母様……!」
 バッ
 れいらも話に入り込み、すぐさまれいらに縋りつくかれん
れいら「……そんなもの、あったらこっちが知りたいくらいです」
かれん「……さいですか……」
 ガックリと項垂れるかれん……
ときお「だがな……例え運を全て失ったとしても……」
かれん「お父さん!?」
 私達は家族じゃないか……とときおが言ってくれるのだと期待し、ときおを見上げるかれん……
ときお「我が家に遊びに来ることを拒むことは無いからな……安心するんだぞ……」
かれん「ってそんな言葉を聞きたいわけじゃないのに!!」
 ……こんな家、出てってやる〜〜〜などと叫びだすかれん……をかなりがイビリ斃す……

 と、言うわけで、もはやかれんは家に帰っても安らげなくなってしまったのであった……
かれん「うぅう……ひどい……」
 かれんよ……永遠に……(かなりにイビられ続けてください……)


END

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