Eighter -Extra Voyage-
17ther 〜恐怖!凍子(とうこ)が来る A〜



#0
 枳篤(からたち・あつし)……姉に頭の上がらない漢であり、誘薙(いざなぎ)双剣流の使い手でもある……今回はそんな(あつし)に訪れた災難を綴った
エピアナザートライアルランチャー
※エピ『アナザートライアルランチャー』じゃなく、エピ『ソード』だからッ!!ってかストライカーパック!?

#1
 天四斗(あまよと)、Eighter本部
枳篤(からたち・あつし)「うん!?何だ?このメール……」
 始まりは1通のメールから……それは、(主に(あつし)の)日常を粉微塵に吹き飛ばすっくらいの事態へと進む
梓與鷹(よたか)「おう、どうした?(あつし)?」
(あつし)「いや、このメールなんだがな、意味不明なんだよ……あれ!?……でも変だな迷惑メールはアトランティスの
力でシャットアウトされるんじゃ……!?」
 う〜〜ん、おかしいなぁ……などと(あつし)……そして、與鷹(よたか)がそのメールの内容を覗き込むと……
 『M1 R1 U1 Y1 T1 I2 A3 K3 O3』
 と、謎の文字の羅列が書いてあった……
一同「何だ!?こりゃ!?」
 思わず、声を出して叫ぶ一行……と、そんな中、あろえが推理をしだす
百鬼あろえ「これは……暗号ね!」
與鷹(よたか)「いや、仮に暗号だったとしてなんのだよ!?」
あろえ「きっととある犯罪組織に監禁されている漢がたまたまネットがつながっているパソコンを見つけ、バレな
いようにと……」
一同「あるかい!そんな状況!!」
 すぐさま否定されたので、すぐさま次の推理を行うあろえ
あろえ「じゃ、嫌がらせか文字化け……」
一同「あのなぁ……」
※それは推理じゃないと思われますが……
與鷹(よたか)「ま、捨てっちまえよ、そんなメール……」
(あつし)「……うむぅ、そうだなぁ……捨てちまうか……」
 と、結局削除しようとマウスを動かした矢先、かんながそれを覗き込む
白拍子かんな「……あの……この暗号、解ける人いるっておもっているんでしょうか?」
與鷹(よたか)「はい!?どういうことだ!?」
 メールの内容を見るなり、かんなはため息をついて呟く……一体どういうことなんだ!?と思っていると、かん
なは解説を続ける
かんな「……この暗号ですが……アルファベットは使う英語を、隣の数字はそのアルファベットがいくつ使うかを
示したものになっています。……更に言うと英語ではなくローマ字の文にしないとダメです」
(あつし)「……あ〜〜〜、つまり!?」
かんな「簡単に言うと『M R U Y T I I A A A K K K O O O』を並べ替えてローマ字の文章を作れってことです」
一同「……そりゃムリだ……」
 サラリとトンでもない発言を行うかんな……その暗号の全容に一同は呆れてものも言えない……
※と、言うか、それ、既に暗号の域を超えているぞ……
かんな「つまり単純計算でも16!/(2!×1!×5×3!×3)……653,837,184,000通りのパターンが考えられます」
與鷹(よたか)「……本当に天文学的数値だな……」
 全く、誰が何の目的でこんな悪戯めいたメールを送ってきたんだか……一同は再び呆れるのであった……

#2
(あつし)「……は、いいとして、結局……何が書いてあるわけ!?」
 そして、ようやく、本題に戻り、(あつし)が疑問を投げかける……
かんな「はい。えっとですね……」
 サラサラサラっと紙に『I MA KA RA I KU YO TO KO』と書くかんな……流石の超運だ……
一同「『いまからいくよとこ』……?『いまからいくとこよ』じゃなくて?」
(あつし)「あぁああああッ……『今から行くよ、凍子(とうこ)』……なななッ!何だってえええええ!!!!?」
 一同が解読後の文を読んだのち、(あつし)が驚きの表情で再び繰り返して叫ぶ
あろえ「そんな大声出さなくても……」
(あつし)「これが出さずにいられっかよ……ヤ……ヤベぇ……大変だ……ヤベェ……」
 そして、異常な位に焦りだす(あつし)……はたから見ていても危ない……
あろえ「……何なんでしょ?あの慌て振り……」
與鷹(よたか)「……単純に考えると彼女が来るとか……」
あろえ「……にしたってあの騒ぎようは尋常じゃないです……」
與鷹(よたか)「……まぁな……」
與鷹(よたか)(別に尋ねてきたっていいじゃねぇか、人様に見られないくらいひどい部屋なんかじゃないんだぞ!)
 テンパった(あつし)は更に叫びだす
(あつし)「悪魔、悪夢……いや、この際どうだっていい!!とにかく……ヤツが来る!!!」
一同「……ヤツって誰だよ!?」
(あつし)「通称、『青い悪魔』……ヤツの魔手にかかったが最期……骨の髄まで吸い取られてしまうッ!……ああ、考え
るだに恐ろしい……」
 身震いしながら(あつし)が叫ぶと……
*「へぇ〜〜〜〜、そこんとこじっくりと聞かせて欲しいものだわねぇ……」
 ガシイッ
 頭を掴まれる(あつし)
(あつし)「へ!?」
 ズゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ
(あつし)「うはあああ!!!!」
 背後に殺気……
*「だぁ〜〜〜〜れが青い悪魔よ!悪魔!!ああ?」
(あつし)「おおおお、落ち着いて、アネキ、アレは言葉の綾って言うか……」
一同「姉さん!?」
 くるっ
 振り向く凍子(とうこ)
ニッコリ(営業スマイル)
枳凍子(からたち・とうこ)「はじめまして、(あつし)の姉をやっている枳凍子(からたち・とうこ)と言います」
一同「は……はぁ、どうも……」
あろえ(慌てふためいていたのはこのため?……)
與鷹(よたか)(さしずめ(おぼろ)の一家が訪れてきたときの(おぼろ)とおんなじようなもんか……)
 ……そう……これが((あつし)にとっては)悪夢の始まりだったのだ……


続

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