Eighter -Extra Voyage-
15ther 〜雨水家の家庭事情 C〜



#5
 突如訪問したのは(おぼろ)の弟、(りょう)……そして、(おぼろ)が日本五大財閥が1つ、S&W財閥の人間であることが発覚し……
 かくて、やってきた弟の依頼は家出した(たき)姉さんを探せとのことだったが……なんだかアッサリと片付いたので
あった……
雨水(りょう)「今すぐ来るってな言ってたけど、まぁ、あのドン亀オヤジがそう速く……」
雨水穀雨(こくう)「誰がドン亀だと!?」
 (りょう)穀雨(こくう)が居ないことに、適当なことを叫んでいると、唐突に、降ってわいた災難のように穀雨(こくう)参上
雨水(おぼろ)「噂をすれば影がドスッ!」
雨水(たき)「それを言うなら、噂をすれば影がDOS-Vッ!」
梓與鷹(よたか)「どっちも違うわ!!!」
 何を言い出すんだ!?この姉妹は!?……と與鷹(よたか)は思うのであった……
(りょう)「ってかオヤジ!何でんなに早いんだよ!」
 そんななか、(りょう)が根本的な疑問を投げかける。
穀雨(こくう)「フッ、可愛い子にはRFIDアクティヴタグをつけよ!ってな言葉があるんだよ!」
 ノーパソを見せびらかす
與鷹(よたか)「それ、本当にRFIDパッシヴタグなのか!?」
 いや、確かに、RFIDタグを使えば管理は可能だが……問題は検出できる範囲である……数十m位の範囲内にある
ものなら検出が出来るかと思うが……数kmとかだとまず無理……GPSを駆使して……なんて不可能である……
一同(ってかンなモンがあるんなら、ソレで(たき)さん探せよ……)
 Eighterに依頼する意味は無いんじゃないの!?とか思う一行であった……
(たき)「お父さん、私はあなたが何を言おうとも家督は継ぎませんから!」
 で、そんな中、(たき)が抗議!
穀雨(こくう)「ほぉう……何を言おうとも……と言ったな?」
 キラ〜〜ン
 穀雨(こくう)の目がアヤシク光る……
(たき)「……ぜ、前言撤回させてもらいます」
 頬を赤らめて、そっぽ向いて喋る(たき)
一同(……何を想像したんだ?)
與鷹(よたか)「……しかし、このまま平行線をたどるってのだと……」
穀雨(こくう)「ああ、分かっておる。このままでは埒があかないと……」
(りょう)「じゃ、どうすんだ?オヤジ!」
 ドカスッ
 (りょう)が喋った途端、(りょう)に向かってS&W財閥製のナイフが飛んでいく
(りょう)「ひっ!」
穀雨(こくう)「勘当息子にオヤジなどと呼ばれる筋合いは無いわ!!」
(りょう)「……ど、どうなさるおつもりで?……穀雨(こくう)さん?」
 途端に他人として穀雨(こくう)に接する(りょう)……
穀雨(こくう)「うむ、決まっておろう。我が財閥の掟に従い……アレによって勝敗を決する!」
(おぼろ)「アレでですか!?」
 いいわよ……望むところよ!と(おぼろ)(たき)は腕を鳴らす。

#6
百鬼あろえ「何?そのアレって……」
 一体、何でどう決めるの!?とあろえ……すると、穀雨(こくう)は語りだす。
穀雨(こくう)「うむ、題して……雨水家家督相続脱衣麻雀!!!」
 ドバァ〜〜〜〜〜ンってな演出(S&W財閥の黒服ズが演出)付き
與鷹(よたか)「『脱衣』にする必要性が感じられない……」
(りょう)「気にするな……エロオヤジなんだから……」
 あ〜〜、なるほど、こりゃ、逃げ出したくなる理由も分かる……と一行……
(たき)「で、メンツはどうするの?三人麻雀(サンマー)は聞いた事あるけどさすがに2人で打つってのは聞いたことないわよ」
白拍子かんな「誰か入るんですかね?」
一同(かんなが入ったらダメだろ……)
※確実にかんなの一人勝ちになります。
穀雨(こくう)「フッ、まかせろその点においてぬかりは無い」
某敢(それがし・いさむ)「日本屈指の玄人を呼んで来たでござるか?」
穀雨(こくう)「先日雇ったばかりの麻雀の『ま』の字も知らない新人メイド2人が相手をする」
一同「まてや!!」
百鬼あろえ「そうよ、既に数人メイドがいるってのにさらに雇うの!?」
一同「そこも何か違う!!」
 ビシィ!と突っ込みが入る
 と、そこへ……
 ヅカヅカヅカ……
 2人のメイドがやってくる
*「(たき)お嬢様、私、安藤アイと申します」
*「私は安藤ユイと申します」
安藤アイ、安藤ユイ「以後お見知り起きを」
 ぺこりと丁寧にお辞儀をする2人
(たき)「で、いいのかしら?(おぼろ)?……ウチにいた頃は不敗神話を飾っていたけど……」
與鷹(よたか)「あ〜〜、コイツたまに雀荘に通うからな……大丈夫」
あろえ「ってか家でも脱衣麻雀やってたんですか!?」
(りょう)「ああ、姉さん2人の強いこと強い事……」
(たき)「アンタは下心丸見えで負けっぱなしだったのよね〜〜〜」
(りょう)「……あ〜〜、俺……S&W財閥のモンじゃねえから知らないな〜〜」
一同「……」
アイ、ユイ「……ところで、私達は何をすればよろしいのでしょう?」
穀雨(こくう)「うむ、今からお前たちには麻雀をやってもらう」
アイ「麻雀を……ですか!」
ユイ「なんです?それ!?」
穀雨(こくう)「ルールは財閥ルール。つまり、金の代わりに自分の着ている衣服を賭ける」
アイ「ちょ……イヤですよ、そんなの」
穀雨(こくう)「なぁに、勝てば問題なかろう」
ユイ「いや、麻雀なんてやったことないですから、無理ですよ」
穀雨(こくう)「……ビギナーズラックに賭けろ!」
アイ「ちょっとおお!!」
ユイ「あの……今朝、『今日は薄着でよろしく』……といいませんでした!?」
穀雨(こくう)「ああ、言ったな」
 しれっと……
一同(脱がせる気まんまんだぁ!!!)
 ……果たして……勝負の行方はいかに!?


続

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