Eighter -Extra Voyage-
5ther 〜彦斎(げんさい)の正統後継者 A〜



#0
 明殺(みょうさつ)者……明殺(みょうさつ)とは暗殺の対義語で……堂々と相手のもとに予告状を送りつけ堂々と相手の前に現れ、堂々と相
手を斬り捨てるを言う…… by 河上沢斗(たくと)
 これは、そんな明殺(みょうさつ)者に関するエピナイフ
※エピ『ナイフ』じゃなくエピ『ソード』だから!

#1
 天四斗(あまよと)A-1(アサシン・インバース)商会
 A-1(アサシン・インバース)商会……それは……明殺(みょうさつ)者の活動拠点として有名なアジト……
※ちなみに、『明殺(みょうさつ)者』だから、アサシン-1(アサシンの逆関数≒対義語)でこんな名前なのだと言う。
河上沢斗(たくと)「……ふむ、明殺(みょうさつ)依頼か……何でも、河上天蔵を明殺(みょうさつ)してほしい……か……ふむふむ」
 既に依頼料は振り込まれ、また、ヤツの行動パターンなども添付ファイルとして付いて来ている。
沢斗(たくと)「河上ねぇ……」
 その『河上』とう苗字に、親戚の誰かだろうか……と首をかしげる……しかし、沢斗(たくと)に『天蔵』なる知り合いは
居らず……とりあえずちょっと気の毒だな……などと思いつつ予告状を送りつけるのであった
 天四斗(あまよと)、河上(天蔵)宅
河上天蔵「……フフフ……」
 いつの間にか作業デスクの上に置いてある明殺(みょうさつ)依頼の予告状……
 『今夜辺り、あなたを明殺(みょうさつ)に参上します。 明殺(みょうさつ)者』
 その殺人予告状を見ながら笑う漢
天蔵「かかったな明殺(みょうさつ)者!!」
 グシャウッ
 そのまま殺人予告状を握りつぶす天蔵……
天蔵「あいつに幕末四大人斬りが1人、河上彦斎(げんさい)の子孫を名乗らせるわけにはいかん!!あの異端児が……我が正
統なる子孫、河上天蔵様が先祖に代わって天罰を下してやろう!!」
 ドダドダッ
 そのまま天蔵は家の隣の蔵へと足を運ぶ
 バシ〜〜ンッ
 乱暴に蔵の扉を開け……
 グッ
 そして蔵に安置してあった鉾を手に取る天蔵
天蔵「この……屍桜斬馬(しおうざんば)と……不知火斬(しらぬいざんとう)流をもってしてぇえ!!!」
※ってか、蔵の扉を開ける音が何か襖をあける音にしか聞こえなかったんですが……
天蔵「フフ……ハハハハハハハハ!!」
 ギッ
沢斗(たくと)「なるほど……それは興味深い話だ……」
天蔵「は!!?」
 怒りに燃える天蔵……と、その時……蔵の入り口に1人の漢……
沢斗(たくと)「やぁやぁ……元気そうで何より……」
天蔵「出たな!明殺(みょうさつ)者!!」
沢斗(たくと)「事前の打ち合わせは不要です……とか書いてあったのは……このためか……」
天蔵「待っていたぞ!明殺(みょうさつ)者……いや、河上の名を汚す異端児!」
沢斗(たくと)「……はぁ……」
天蔵「貴様を……斃す!!」
 ビシイッ
 屍桜斬馬(しおうざんば)を突き付けて咆える天蔵
沢斗(たくと)「……出来もしないことは言わないほうが身の為だよ……」
 スラッ
 沢斗(たくと)も持っている刀を抜刀……
天蔵「行くぞ!!不知火斬(しらぬいざんとう)流……受けてみろぉ!!」
 ゴギャウアアアッ
 屍桜斬馬(しおうざんば)を振りかぶってそのまま突撃&振り下ろす
 ズドオオオンッ

#2
天蔵「なっ!?……いない!?」
 今の一撃で確実に相手を斃した……と思っていた天蔵は驚愕……
沢斗(たくと)「う〜〜ん、危ない、危ない……」
 そして、背後から声が聞こえて来たので更に驚愕!
 バッ
 すぐさま後ろを向き、屍桜斬馬(しおうざんば)を構える
沢斗(たくと)彦斎(げんさい)の正統な子孫を名乗る割には……彦斎(げんさい)の流派……不知火流は使わないんだね……」
天蔵「黙れ!!貴様ごときに不知火流などと……剣が汚れる!!」
沢斗(たくと)(使えないのを誤魔化しているんじゃないの?)
天蔵「ハッ!!」
 ギョギュアアアッ
 ドガンッズガアアッ
 沢斗(たくと)目掛けて屍桜斬馬(しおうざんば)を振り下ろし続ける天蔵……だが、全ての斬撃は回避される
沢斗(たくと)「この程度で……彦斎(げんさい)の正統な子孫を名乗るの?」
天蔵「ぬぅ……なぁ〜〜〜めおってぇ……яM(とうせん)薙一(ちいつ)!」
 ゴウンッ
 屍桜斬馬(しおうざんば)沢斗(たくと)目掛けて横に薙ぎ払う
沢斗(たくと)「ふん……」
 ギインッ
天蔵「なっ!!?馬鹿な……」
 ギリギリギリギリッ
 だが、その大鉾、屍桜斬馬(しおうざんば)沢斗(たくと)の持つただの刀にに止められる
天蔵(何故だ!?重量差と加速からしても、俺の屍桜斬馬(しおうざんば)を刀で受けて無事で済むわけが無い……)
天蔵「貴様……何を!?」
沢斗(たくと)「……不知火流じゃないと、俺は止められないよ……」
 アンタの不知火斬(しらぬいざんとう)流じゃ、俺に敵わない……とっとと侮りを捨てて本気でかかって来い……と沢斗(たくと)は言ってい
る。
天蔵(ぐくっ……コイツ……見破りやがった……)
※いやいや、丸わかりでしょう……そもそも、不知火流って、刀を使う武術であっても鉾を使う武術ではないと思
 うし……
沢斗(たくと)「……さて、今ならキャンセル料3倍で見逃してあげるけど……」
天蔵「ほざけ!俺こそが彦斎(げんさい)の正統なる子孫であることを証明するためにも……貴様はブチ殺す!!」
 ゴグオッ
 屍桜斬馬(しおうざんば)を天高く掲げる
沢斗(たくと)「……最後の忠告だったのになぁ……まぁ、聞かないってのなら……明殺(みょうさつ)は継続だね」
天蔵「おおお!яM(とうせん)断駆(だんく)!」
 ドウンッ
 屍桜斬馬(しおうざんば)を上段から沢斗(たくと)めがけて一気に振り下ろす
沢斗(たくと)「ふふん……黒天砕(こくてんさい)」
 ババシュアアアッ
天蔵「ぐがっ!!!?」
 影すら見えぬ剣閃が天蔵を斬る
天蔵「ぐっ……くっ……」
 ババッ
 そして咄嗟に距離をとる天蔵
天蔵(くっ……この化け物の異端児め……)
 なんだか余裕な沢斗(たくと)……そして、焦り始めた天蔵……この2人の死合……どうなる!?
※いや、普通に考えて沢斗(たくと)の圧勝で終わりでしょう。(おい!)

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