Eighter -Extra Voyage-
4ther 〜もう一人の剣鬼! A〜



#0
 冥時(みょうじ)萌……九星団で1、2を争う剣腕の持ち主にして……剣の鬼……その神髄は片手で2刀ずつ持つ四刀流にある
 ……そして、今回はそんな剣鬼、萌に関するエピノコド
※エピ『鋸』ドじゃなく、エピ『ソー』ドだから!

#1
 歴史の墓場
冥時(みょうじ)萌「……下らん……」
 来るEighterとの決戦を控え、九星団は歴史の墓場で修行に励んでいたのだが……
白拍子かれん「どうしたの?」
萌「……こんな人形相手にどれだけ剣を振るっていても……無意味だということだ……」
 と……萌の近くに無残に転がるカオサイト製のアンドロイド
かれん「……あなたには、単純すぎたかしら……」
萌「……と、いうわけで、俺は一旦帰らせてもらうぞ……」
かれん「まぁ、好きにしなさい……」
 と、かれんはカオスプレートを差し出す。
萌「フン」
 ヴオムッ
 かくて、萌は一旦現実世界へと帰還する
萌「……」
 ジャリッ
 そのまま萌は修羅の門へと足を運ぶのであった……

 天四斗(あまよと)、修羅の門
萌「……そこの……出て来い!」
 萌が1人、佇んでいると並々ならぬ殺気を察知……すぐさま振り向かず声を出す萌
*「流石……萌ね……」
 ジャリッ
 と、そこへ現れたるは……藤色の髪の毛をした萌とよく似た女性
萌「萎か……」
 彼女の名は冥時(みょうじ)萎……萌の姉である
※萌と萎ってどんな名前だよ!全く、誰がこんな名前をつけたんでしょうね……
萌「……それで、俺に何の用だ!?……」
冥時(みょうじ)萎「爺様がね……」
萌「……そうか……」
 すすっと刀に手をかける萌……祖父さんからの伝言と言えば、どれだけ腕が上がったのか……腕がなまってない
かを見る……それ以外に他ならない……
 スララッ
 萎も萎で腰に下げている4本の刀を抜刀する。
※ちなみに萎は中指、薬指と親指で1本、人差し指、小指と親指で1本を握るという持ち方をしております。これは
 萎の使う刀が鍔のない形状だかららしいです。
萎「じゃあ……」
 ぐぐっと元屠歳殺(げんとさいさつ)流、四屠(しと)の陣で萌を見据える萎なのだが……
萌「……邪魔だ……どけ!!」

#2
 ギュゴガアッ
萎「なっ!?!」
 突如、萎の背後から斬馬刀が
萌「転移衝(てんいしょう)」
 ヴオムッ
 ガギャンッ
 空間を転移し、迫る斬馬刀を弾き飛ばす
 キュララララッ
 バシッ
*「やるなぁ……」
萎「貴様は!?」
 そして、修羅の門の入り口付近に漢が1人……
 ザッ
*「俺か……俺は陸堕威蔵(おかだ・いぞう)……」
萎「陸堕<威蔵(おかだ・いぞう)!?……」
萌「……幕末No.1の人斬りの名前をコードネームとして持つ漢か……」
陸堕威蔵(おかだ・いぞう)「このK獅子斬馬(くろししざんば)と我が秘剣、不知火斬(しらぬいざんとう)流……受けてみるか?」
萌「面白いッ!」
萎「萌!?」
 勝負に乗る萌を……困惑した表情で見守る萎
萌「フン、俺が奴を殺せばそれで……お前の見たかったものは終わる……」
威蔵(いぞう)「いいねぇ……殺せるものなら……殺してみなッ!」
萌「ハッ!斬空破!」
 ザガガガガッ
 4本の刀で剣閃を放つ、萌……
威蔵(いぞう)「ハッハ〜!」
 ギギギンッ
 だが、斬馬刀を盾代わりに技を防ぐ
萌(斬馬刀は重量兵器だ……しかし、この男、それをものともせず強力で使いこなしてやがるのか!?)
威蔵(いぞう)яM(とうせん)薙一(ちいつ)」
 ドウンッ
 斬馬刀を振りかぶって横に薙ぎ払う
萌「転移衝(てんいしょう)」
 ヴオムッ
 空間転移し、威蔵(いぞう)の背後を狙う
威蔵(いぞう)「ハッハ〜!!甘いぜ!」
 ギガンッ
 だがしかし、振り向きざまに斬馬刀の一撃……重量差が物をいい、萌は弾き飛ばされる
萌「ぬ……お!?」
 ザザザザッ
 飛ばされつつも体制を立て直す萌……と、その隙を逃すような相手ではなく……
威蔵(いぞう)「……яM(とうせん)断駆(だんく)」
 ドギャアアッ
 斬馬刀を上から下へと振りかぶって斬撃を繰り出す
萌「ぬうう……」
 バババッ
 退く……と、同時に……
威蔵(いぞう)「はっ!яM(とうせん)薙一(ちいつ)」
 バヒュンッ
 間髪いれずに横薙ぎが入る
萌「転移衝(てんいしょう)!」
 ヴオムッ
 空間転移にて回避……
威蔵(いぞう)「どうした!?」
萌「フン……遊びは終わりだ!」
 ズゴゴゴゴゴゴゴゴッ
 邪眼解封……萌の眼が紅く輝き、同時に萌の邪気、殺気が禍々しく膨れ上がる
威蔵(いぞう)「ほぉう……それが噂に聞く邪眼か……」
萌「感心していると……死ぬぞ!」
 ゴアッ
威蔵(いぞう)「ぬぐっ!?」
 一気に間合いに入られ……そして斬り込まれる威蔵(いぞう)……咄嗟に斬馬刀でガード……
 ガギンッ
萌「だああ!!」
 ズドオンッ
 だが、そのまま膂力で弾き飛ばす
 ザザッ
威蔵(いぞう)「ハッ……こいつは面白ぇ……邪眼は強い反面……支配されればあたりかまわず人を斬る鬼と化す……そんな
危険な技も……使いこなすか!?」
萌「当たり前だ……剣『鬼』たる俺が邪気に支配されてたまるか!」
威蔵(いぞう)「なるほど……最もな意見だ……」
 ぐおんっ
 斬馬刀を構えなおす威蔵(いぞう)
威蔵(いぞう)「よかろう……そろそろ俺も遊びは終わりだ……」
萌「ハッ……」
 ゴゴゴゴゴゴゴッ
 両者……構えたまま動かぬ……いや、動けぬ……
威蔵(いぞう)「……яM(とうせん)逆離(さかり)」
 ズドオオオッ
 下から上への斬り上げ……
萌「……」
 が、萌は軽がる回避……
威蔵(いぞう)「そこだっ!秘яM(とうせん)三世相(さんぜそう)」
 ギュオアッ
 一気に間合いを詰めて萌に*字に斬りかかる
萌「フン……太乙煉無陣(たいいつれんぶじん)!」
 ドドドドドッ
 邪悪な剣圧で威蔵(いぞう)を斬り刻みにかかる
 技を放った双方は……そのまますれ違い……
 ブシュッ
萌、威蔵(いぞう)「ぐっ!!?」
 双方、ダメージを受ける……この死合……どうなる!?


続

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