Eighter -Chaos Desorder-
61ster 〜鵺帛主ヤヌスは舞い降り A〜



#0
邪王窟で、黄幡暗天おうばんあんてん太陰邪天だいおんじゃてんたおしたかんなとかれん……これで、四堕天しだてんは撃破……陰轟留牡鴉アンゴルモアを呼ぶ
準備は整ったのだが……果たして、陰轟留牡鴉アンゴルモアたおし、E因洋ビーナを呼び寄せ、鵺帛主ヤヌスの均衡を築くことは可能
なのか!?

#1
テーレノ、テーレノ坑道最奥、邪王窟
グニャリッ
梓與鷹よたか「な……何だ!?」
突如、視界が歪み……そして、恐ろしい邪気が辺りを包みこむ
百鬼あろえ「……何よ!?何!?何なのよ!?」
雨水おぼろ「……この、おぞましい寒気は……何!?」
その、尋常じゃない邪悪な気配に、あろえとおぼろは飲みこまれそうになる……そんな中、與鷹よたかは……ついに、
世界の命運を分ける死合が……訪れたのか……1人呟く……
梓與鷹よたか「……陰轟留牡鴉アンゴルモアの……降臨……なのか!?」
歳殺陽天さいさつようてん月天げってん……これで……貴様は陰轟留牡鴉アンゴルモア様と死合う資格を得たわけだ……」
歳刑星天さいぎょうせいてん「……フフフ……喜べ……陰轟留牡鴉アンゴルモア様は紅の墓標で待っておらせられるぞ……」
黄幡暗天おうばんあんてん「……月天げってん……」
太陰邪天だいおんじゃてん「貴様は、そこで……恐怖と絶望にのたうちまわりながら……死ぬがいいわ!!」
白拍子かれん「なっ……」
四堕天しだてんの幻影が……それぞれかんな、月天げってんにメッセージを叫ぶ……
白拍子かんな「……姉さん……きます……よ……」
ズゴアアアアアアッ
4人が高速で移動を行い、邪悪な竜巻が発生する
歳殺陽天さいさつようてん「我らが主は陰轟留牡鴉アンゴルモア……」
歳刑星天さいぎょうせいてん「彼の者は全ての恐怖を統べる者!」
黄幡暗天おうばんあんてん「故に人は主をこう呼ぶ……」
太陰邪天だいおんじゃてん「恐怖の大王……と!」
ゴギャアアアアアッ
かんな、かれん「くっ……う!?」
ヴオムッ
一際邪悪が増すと、竜巻は収まり、かれん、かんなはその場から消えていた……
與鷹よたか「かんな……かれん!!?」
・
・・
・・・
歴史の墓場、紅の墓標
かれん「出たわね……牡鴉モア」
……一方、かんなとかれんはと言うと……陰轟留牡鴉アンゴルモアの待つ紅の墓標に飛ばされていた……
陰轟留牡鴉アンゴルモア月天げってん……」
かんな「はっ!」
ギャガギンッ
一足飛びかかり、斬撃を繰り出すかんな、そしれそれを左手で受ける牡鴉モア
陰轟留牡鴉アンゴルモア「フッ……この我に挑むか!?……月天げってん……」
我は……陰轟留牡鴉アンゴルモア……四堕天しだてんなんかとは違うぞ!?と叫ぶ牡鴉モア
かんな「ええ……崩れた鵺帛主ヤヌスの均衡を築くためにも……ね?」
陰轟留牡鴉アンゴルモア「理解できんな……世界に破滅が訪れるならば……大人しくそれを受け入れるがよかろう!」
ジャリィンッ
ババッ
ダダンッ
組み合った後、刀を捌いて距離を取る両雄……そのまま刀を構え直して睨みあう……
かんな「……滅びを受け入れる……滅びてもいずれいつか黄泉帰るあなた方神ならともかく、私たち人間
 はそうはいきません……神と人間……その思想の違いが理解できないのは当然です!」
陰轟留牡鴉アンゴルモア「……フッ、そりゃそうだ……ならば……」
バリバリバリバリッ
空間を歪めて刀を取り出す
陰轟留牡鴉アンゴルモア「好きなだけ抵抗するがいい!そして……恐怖の中で希望を呪い、死ぬがいいわ!」
グゴゴゴゴゴゴッ
牡鴉モアの刀に邪気が収束する……

#2
陰轟留牡鴉アンゴルモア「ハアッ!負轟翳龍破ふごうえいりょうは」
ドンッ
邪悪な剣閃で具現化された闇の龍がかんなに襲い掛かる
かんな「龍咬舞刃りゅうこうぶじん!」
キュインッ
対するかんなは光の龍を牡鴉モアに解き放つ
ガゴアアアアッ
陰轟留牡鴉アンゴルモア「うおおおおお!!」
かんな「てぇええいい!」
ドジュオアッ
光と闇……相反する属性の龍がぶつかり合い、そして、消滅する
かれん(相殺……!?)
両者の力は互角!?とかれんは思うのだが……まだ、油断は出来ない……牡鴉モアの本当の力はあれであるとは
限らないからだ……
陰轟留牡鴉アンゴルモア歳殺月天さいさつげってんの力に碧聖刃シアンセイクレドか……人間の小娘にしてはなかなか……」
かんな「お喋りのの時間はありませんよ……牡鴉モア」
ヒュッ
ゴッ
すぐさま牡鴉モアの後ろを取り、そのまま斬り込むかんな
陰轟留牡鴉アンゴルモア「だが、アマイわ!」
ドギャアアアッ
かんな「ぐ……くう!?」
振り向きもせずかんなを弾き飛ばす
ドダダダッ
かれん「かんな!?」
かんな「大丈夫です……」
咄嗟に駆けつけるかれんだが……かんなはまだ死合える!と意思表示……
かれん(大丈夫って……力の差が有り過ぎるんじゃないの!?)
陰轟留牡鴉アンゴルモア「はああ!!負轟翳龍破ふごうえいりょうは」
ドギョアアアアアッ
そんなことをやっている内に更に牡鴉モアは攻撃を繰り出す……
かんな「はっ!龍咬舞刃りゅうこうぶじん!!!」
ズギャオオアアアアアッ
神無も負けてはおらず、すかさず光の龍を打ち出して応戦……
ボシュアアアアアッ
……やはり、光と闇の龍はぶつかり合い、そして相殺されて消滅する
陰轟留牡鴉アンゴルモア「相殺しか出来ないと言うのならば、貴様の勝ち目は無いぞ!!ハハハハ!!!」
かれん(……確かに……そうね……)
・
・・
・・・
かんな「じゃ、これはどうですかね?」
グオオオオオッ
かんなのが高まっていく……
……かんなは無事に牡鴉モアたおし、そして、鵺帛主ヤヌスの均衡を築くことが出来るのか!?


続

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