#3
ウルフ・ミブを壊滅に導いた歳刑星天（さいぎょうせいてん）は斃（たお）れた……そして、弐（そう）は沢斗（たくと）と死合うことになったのだが……その
矢先、歳四と総花が閣氏（カクシ）新撰組の解散を宣言する……かくて、それを良しとしない弐（そう）と沢斗（たくと）が……総花、
歳四を粛清せんと立ち上がるのであった……
沖田総花「はああっ！」
斎藤弐（そう）「おおおっ！？」
ガギャインッ
刺突と刺突とがぶつかりあい、火花を散らす
総花、弐（そう）「ぬんっ！」
ババッ
総花「はっ！刹那五段（せつなごだん）」
ドドドドドッ
距離を置いた両者……と、その直後、すぐさま弐（そう）の首元を狙った5段刺突を放つ総花
弐（そう）「ふん……天狼禍亂（てんろうからん）！！」
ガギャギャギャギャギャギャギャギャッ
総花「なっ！？」
しかし、天狼碎牙（てんろうさいが）の乱れ撃ちの前に相殺される
弐（そう）「何を驚いているの！？……総花……お前の狙いは首しかないから……返すのも簡単よ……」
総花「……くっ……」
総花（返すのも簡単って言ってくれるけど……そんな簡単に破れる代物じゃないのよ……この技……くっ
　……弐（そう）……あなたも……傑出した剣腕を持つ侍……）
簡単に言ってくれるが……実行するには至難の業なのよ……と総花……
総花（……いいわ……これ以上死合を長引かせても仕方がないもの……）
総花「でも……これで最期よ！弐（そう）！」
グオオアアアアッ
覚悟を決めた総花は……そのまま殺気を高める
弐（そう）「ええ、そうね……そろそろ終わらせるわ……」
ゴゴゴゴゴッ
そして、弐（そう）も殺気を吊り上げる……
その後、暫し両者は対峙……緊迫した空気が辺りを包みこむ……
総花「ハアッ！神威七段（かむいななだん）！」
ゴギャギャギャギャギャギャギャッ
真っ先に総花が動き出す……弐（そう）の首元めがけて瞬時に7回の刺突を繰り出す
弐（そう）「甘いッ！天狼飛杭（てんろうひこう）！」
ドゴアアアアッ
総花が飛び込んでくるや否や左片手で刺突を放つと共に刀を投げつける
総花「なっ！？」
ドズゴアアアッ
見事にカウンターが極まる……7回の刺突が弐（そう）に及ぶ前に体を貫かれ……そのまま弾き飛ばされる総花
総花「ご……ふぁあ！？」
ドシャアッ
弐（そう）「……総花、あなたは天才よ……でもね……総司と同じく肺を病んでいてはこの私は斃（たお）せないの！」
総花「ぐ……く……」
ガクリッ
と、言うわけで、弐（そう） VS 総花の死合の軍配は……弐（そう）に上がった……

#4
一方……
歳四と死合っている沢斗（たくと）はと言うと……
河上沢斗（たくと）「がんばってるねぇ……弐（そう）ちゃん……天才を相手に……」
ガギン
ッギギンッ
歳四の剣を受けつつ弐（そう）の死合を眺めている沢斗（たくと）。真面目に相手をしていないので歳四は烈火の如く怒る
土方歳四「何余所見してやがる！お前の相手はこっち……」
ギンッ
沢斗（たくと）「はいはい。分かってるって……鬼の歳四さん……」
怒りに任せたとはいえ、必殺の一撃を繰り出した歳四……しかし、余所見しながらも沢斗（たくと）はそれを軽々と
受ける……
歳四（コ……コイツ……なんたる余裕だ！？）
沢斗（たくと）「はっ！」
ゴッ
歳四が沢斗（たくと）の底しれなさに戦慄を覚えていると……右手での一本刺突が歳四を襲う
歳四「はっ私に刺突で勝負を挑もうなどと……」
ヒュゴオアッ
難なく回避する歳四。だが、沢斗（たくと）はそれが当然だよね……という顔をしている
歳四（……コイツ……まだ余裕か……いいだろう……だったら、余裕を見せているうちに……一気に
　斃（たお）す！！）
ズズズズッ
歳四の殺気が膨れ上がる……
歳四「明殺（みょうさつ）者！見せてやるよ！私の……いや、鬼の副長と呼ばれた歳三の血を継ぐ私の剣を！！」
沢斗（たくと）「うん、いいねぇ……そうこなくちゃ明殺（みょうさつ）し甲斐が無いよ……」
歳四「楔鬼颪（くさびおにおろし）！」
ゴウンッ
ドッ
ジャンプして重力加速をつけてそのまま相手を串刺しにする
沢斗（たくと）「はいっと……」
スッ
ドギャアアッ
歳四「な……にいい！？」
だが、その重く、速い一撃ですらいとも簡単に回避される
沢斗（たくと）「ふぅん……こんなものが鬼の歳三の血を継ぐものの剣か……」
歳四「ならばっ！楔鬼翔（くさびおにがけ）」
ゴウンッ
沢斗（たくと）めがけて突進し、そのまま刺突をくりだす
歳四「いやあああ！！！！」
ボッ
歳四（我が刺突にて絶命するがいい！明殺（みょうさつ）者！）
刺突が極まるかと思ったそのとき……
沢斗（たくと）「はっ！」
ガギンッ
刀の腹で受け止める
歳四「な……なんだと！？」
沢斗（たくと）「弐（そう）ちゃんはこんな生易しい刺突なんてしないよ……」
バチュインッ
そのまま刀を捌く沢斗（たくと）
歳四「くっ……」
ザザザダンッ
すぐさま距離を置く歳四……
歳四（コイツ……なんてヤツだ……！？）
沢斗（たくと）「あ〜〜、弐（そう）ちゃんの方はそろそろ勝負がつくみたいだから……こっちもそろそろ勝負をつけようね」
ズゴゴゴゴゴゴッ
殺気を吊り上げる沢斗（たくと）
歳四「いつまでも余裕で要られると思わないことだ！明殺（みょうさつ）者！！！」
ゴアアアッ
歳四も負けじと殺気を吊り上げる
……果たして……この死合……どう決着つく！？
※……さて、本当に、萌はどこに行ったのでしょうか……ひょっとして、もう帰ってこないとかそんなオチ
　があったりするんでしょうかね？（をいをい）


続