Eighter -Chaos Desorder-
47ther 〜壬生みぶやまいぬは出動す A〜



#0
これは、もうひとつの黄泉帰った壬生狼みぶろに関する物語……そして、2つの壬生狼みぶろは激突し……そして……

#1
天四斗あまよと、某所
*「壬生狼みぶろの復興……大いに結構……だがなぁ……現代の世の中で人殺しはいけないよなぁ……?」
*、*「……はい……そうですよね……」
漢の声に、2人の女はかしずき従う
・
・・
・・・
数日後……
天四斗あまよと、ウルフ・ミブ
近藤iいさみ「……何!?これ……」
ある日、ウルフ・ミブに果たし状が届く……
『お前ら……現代の人斬り下法集団……閣氏カクシ新撰組は我らが殺る!真の正義は我らにあり! 壬生みぶやまいぬ』
土方歳四「壬生みぶの……やまいぬ!?」
冥時みょうじ萌「フン、やまいぬと狼か……大して違いはなかろうに……」
歳四「……いや、突っ込むべきはそこじゃなくて……」
やまいぬってのはもともと狼のことだ……と萌。いや……そういうことはどうでもいいから……と一行
斎藤そう「……だが、何が来ようとも……壬生狼みぶろに楯突く物はるだけだ……」
と、蕎麦そばを片手にそうが叫ぶ……
歳四「……ええ、そうね!そうよね!!」
iいさみ「……私たちに歯向かったことを後悔させてあげるんだから……」
意気込む一同……しかし、これが……絶望に変わろうとは……この時点で誰も思わなかったのだ……
※本当に絶望に変わるのか……それは、神のみぞ知る(え!?)
……そして……それから更に数日後……
・
・・
・・・
ジャリッ
そう「……来たようだな……」
ウルフ・ミブに3人の人影が迫る……その3人は……赤い段だら羽織を纏っていた……
沖田総花「段だら羽織まで着込んで……本当に壬生狼みぶろを名乗っているみたいね……」
松原忠美「だけど、私たちには……遠く及ばないわよ!!」
そう「フン……行くぞ!」
一同「おう!」
ウルフ・ミブ中から外を眺めていた2人もそれぞれウルフ・ミブの前に出る
忠美「アンタたちが壬生みぶやまいぬね!?……壬生狼みぶろの姿をしているのはいいけど……本家の私たちには遠く
 及ばないわよ?」
嬉々として語る忠美
*「フフフ……本家の末裔には及ばないだと!?ハッ!笑わせるな!!」
*「……ええ。その通りだわ……」
*「なぜなら、私たちも本家の末裔……名前を聞けば分かるわよ……」
壬生みぶやまいぬも堂々と宣言……そして、衝撃の告白を行う
一同「なっ!?」
やって来た3人のうち1人は男、名前は井上源次……2人の女は永倉新三、藤堂平乃と言い、いずれも新撰組
の構成員の末裔であった……
忠美「くっ……壬生狼みぶろの末裔同士で衝突するっての!?」
まさかこんな展開になるとは思わず、忠美は困惑する
井上源次「フフン……だが、お前らが俺らの傘下に加わると言うのならば……話は別だが……」
そう「バカを言うな……壬生狼みぶろにそんな道は無い!!」
それに対し、そうが真っ向から否定して咆える
一同「そう……?」
あんまり堂々と、それでいて躊躇いも無く叫ぶので、閣氏カクシ新撰組の一行は思わずそうを見てしまう
永倉新三「……そう……じゃあ、仕方ないわね……」
すっ
返事を聞いて刀に手をかける新三……

#2
源次「かぁ〜〜、古いねぇ〜〜、全く……古すぎて反吐が出るぜ……」
萌「……何も新しければいいというものではあるまい!?」
『温故知新』という言葉もあるぞ……と萌
藤堂平乃「新撰組の末裔でもない人斬りが、何を言うか!」
萌「……」
源次「フン、いいか……現代に壬生狼みぶろを復興させる……大いに結構……しかし……現代は殺しはご法度
 ……それを顧みず悪人に人権なし!とばかり誅殺を加えるような人間を……黙って見過ごせるほど俺達
 は甘くないのよ!!」
ズビシっと叫ぶ源次
総花「ぐっ……」
歳四「……こいつ……」
妙に正論を言われ、反撃できずにいる閣氏カクシ新撰組の面々
源次「フフ……分かるか!?つまり、正義は俺達のもとにあるってわけよ!!行くぞ!!」
新三、平乃「ええ……」
ニヤリと、およそ正義とは遠くかけ離れた邪悪な笑みで叫ぶ源次
シュランッ
そして、抜刀する源次……促された新三、平乃も勿論抜刀する。
iいさみ「……ええい……」
いつの世も……新撰組は疎まれるのか!?……とiいさみは歯噛み……
源次「降伏するなら今のうちだぜぇ……」
新三「死にたくなかったら……逃げなさい……」
チキッ
刀を八相に構え、咆える源次
ジリジリジリジリ……
やはり、あちらが正しいのか……となかなか踏み込めずにいる閣氏カクシ新撰組の面々……その間にも壬生みぶやまいぬは
刻一刻と迫る……
そう「……フン……どんなに蔑まれようとも、壬生狼みぶろ壬生狼みぶろだ!私は自分の信念を曲げることなどしない!
 それに、壬生みぶに後退の二文字は無いッ!!」
スラッ
そう咆え、抜刀するそう
一同「そう……」
一同が再びそうに注目すると……何処からともなく声が聞こえてくる
*「さっすがそうちゃん……やっぱ新撰組はそうこなくっちゃね……」
そう沢斗たくと!その呼び方はやめろ!殺すぞ!!」
明殺みょうさつ者こと、河上沢斗たくと……颯爽と登場!……一体彼は何の目的でここへ来たのか!?
そして、この状況……どう切り抜けると言うのか!?


続

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