Eighter -Chaos Desorder-
45ther 〜女壬生狼みぶろと九曜剣 A〜



#0
これは、とある魔剣に魅入られ……そして、道をはずした漢の物語……

#1
某所
*「ははははは……フハァ〜〜ッハッハッハッハッハ!!」
屍の山の上に立つ男……その手には禍々しいを放つ剣が握られている……
・
・・
・・・
天四斗あまよと、Eighter本部
*「お願いします……どうか、彼の凶行を止めてください」
依頼にやってきたのは飛鳥美歩。その彼、谷三十一みそひとの知人である。
梓與鷹よたか「……で、美歩さん……その谷さんというのは……」
飛鳥美歩「……はい。九曜剣と呼ばれる古の殺人剣鍛冶が作った魔剣に取り込まれてしまったのです」
某敢それがし・いさむ「魔剣でござるか……」
そう聞くや否やすっくと立ち上がるいさむ
與鷹よたかいさむ?」
いさむ「兇刃は……止めねばならぬでござる……拙者、この依頼、引き受けたでござるよ……」
まだ、正式に依頼する……などの話が出ていないにもかかわらず、いさむは1人、Eighter本部を後にするので
あった
美歩「あ、ありがとうございます……」
與鷹よたか「……い、いや……まぁ……」
まだ、正式に受けるとか決めてないんだが……まぁ、ここまできた以上、受けないってことはないんだが……
と與鷹よたか……そのまま詳細を聞きこんでみる
一方……
天四斗あまよと、某所
いさむ「ぬぅ……これは!?」
いさむ三十一みそひとの元へ行くと……そこは死屍累々と、血と屍が溢れ返っていた……
谷三十一みそひと「……クックックック……なんだ……お前は!?」
いさむ「……お主の凶行、止めに参った……」
チキッ
明星幻爪みょうじょうげんそうを構えていさむが咆える
三十一みそひと「……止められるのは……貴様の命だぁ!!」
ダッ
ゴグオオンッ
そのまま一気に飛び掛り斬りかかる三十一みそひと
いさむ「むっ!?」
ガキンッ
ジリジリッ
それを明星幻爪みょうじょうげんそうにて受けるいさむ……力は、互角……
いさむ(くっ……九曜剣でござるか……確か、古の刀鍛冶、鏑重衛門かぶら・しげえもんなる人物が生み出した魔剣の1つ……
 数多の血を求め戦場を彷徨い歩いた代物だと聞いているのでござるが……)
三十一みそひと「ハァッ!!」
バッ
ギュゴンッ
いさむがそんなことを考えていると、刃を退き、すぐさま第二撃を繰り出す三十一みそひと
いさむ「甘い……でござるよ……」
スカッ
だが、簡単に回避するいさむ
三十一みそひと「おおおあ!!」
ブオンッ
更に第三撃の斬り返しを行う三十一みそひと……だが、その剣もいさむには届かず
スカアアッ
いさむ(やはり……この御仁……魔剣に取り付かれているだけでござるな……)
どうやら、漢は魔剣に振り回されているだけの様子……いさむはそれをすかさず看破する

#2
三十一みそひと「おおおああ!!」
ビュオゴッ
ゴンゴンッ
ゴゴオンッ
何度も何度も斬りつける三十一みそひと……しかし、いさむはそれをことごとく回避する……ただ魔剣に振り回されているだけの
剣でいさむを捕らえることなど出来ないのだ……
三十一みそひと「……ぬ……ぬぅ……」
ババッ
ダダンッ
ことごとく刃をかわされ、三十一みそひとは距離を置いて対峙する
いさむ「お主では拙者に勝つことは出来ぬでござるよ……」
チキッ
明星幻爪みょうじょうげんそうを構えなし、叫ぶいさむ
いさむ某敢それがし・いさむ……参る!」
ダダッ
三十一みそひと「おおうっ!」
両者、一足飛びにかかる……だが、いさむの方が早く、三十一みそひとの斬撃はいさむには届かない……
*「待ちなさい!!」
いさむ「ぬぅっ!?」
と、その時、背後より叫び声が……
ダムッ
咄嗟に三十一みそひとへの斬撃を取りやめ、すれ違い……振り向くいさむ三十一みそひとの斬撃を回避するのも勿論忘れていない
いさむ「……何者でござるか!?」
そこにいたのはピンク色の段だら羽織の2人……松原忠美と斎藤そう……
斎藤そう「……そいつは新撰組の末裔……同じ新撰組の末裔としてこの不祥事は私たちで片付けないと
 気が済まない……譲ってもらおうか……」
いさむ「新撰組の……末裔……でござるか!?」
松原忠美「そう、谷三十郎……それが彼の先祖の名にして新撰組の一員」
いさむ「……左様でござるか……」
いさむはそのまま刀を手に沈黙
忠美「……譲ってくれない?」
パチリッ
そう言われ、いさむ明星幻爪みょうじょうげんそうを納刀する
いさむ「承知したでござる。ならば、拙者、この死合の見届け人となるでござるよ……」
ドカリッ
そして、いさむは刀を手にその場に座り込む
三十一みそひと「ヒャハアアッ!!死ねぇあああ!!」
ゴアッ
いさむが座り込み、好機と判断した三十一みそひとはそのままいさむ目がけて飛び掛る
ギャギイッ
忠美「あなたの相手はこの私よ?」
だが、兇刃は忠美が受け止める
三十一みそひと「ぬ!?」
そう「……」
出遅れたか……とそうは少しだけ悔み……そうもまた、この死合を見届けることに
忠美「魔剣に操られ……剣の道を失ったアナタに……私が引導を渡してあげるわッ!」
ギャリンッ
ギインッ
数度打ち込みを行う忠美
三十一みそひと「……フッ……貴様の剣は……その程度かッ!!」
忠美「何を笑っているのよ!そんな余裕も……」
ヒュゴアアッ
そんな余裕も今の内よ……と言いかけたその矢先、三十一みそひとの姿が消える
忠美「なっ!?」
いさむそう「……」
……新撰組の末裔VS閣氏カクシ新撰組……この死合……どう展開するのか……そして、いさむは……本当に
手を貸さないの!?
※おいおいおい……

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