Eighter -Chaos Desorder-
45ther 〜女壬生狼みぶろと九曜剣 B〜



#3
閣氏カクシ新撰組が、谷三十一みそひとが新撰組の末裔であることから自分たちが始末をつけると言いだし、
そして、敢は身を引き、忠美が死合に臨んだのだが……突如、忠美の視界から、三十一みそひとが姿を消す
松原忠美「くっ……どこ……!?」
谷三十一みそひと「ひゅおあああ!!」
忠美「そこかっ!」
ガギインッ
背後から迫る兇刃を受ける忠美
三十一みそひと「ヒヒヒヒ……フハァッハッハッハッハ!!」
ギンッ
ガガギッ
忠美「くっ……このっ!!」
魔剣に取り付かれた漢、三十一みそひとの動きは素早く、忠美は防戦一方……
忠美(くっ……さっきは簡単そうに死合っていたのに……まさか、あいつ……強さのレベルが違うって
 言うの!?)
ちょっとだけ敢を見ながら、そんなことを考えていた忠美……だが、それが命取りだった……
三十一みそひと「ひゅああああ!!!」
ブオンッ
一瞬でも気を逸らしたが最後……その隙を見逃すはずがない三十一みそひとが斬撃を繰り出す
忠美「しまっ……」
ガギイインッ
だが、それを救ったのは……そう
忠美「そうさん……?」
三十一みそひと「……」
ギリギリギリギリ……
力を込める三十一みそひと……だが、そうには及ばず……
斎藤そう「……下がっていなさい、忠美……こいつは私がる!!」
ジャリィインッ
そのまま三十一みそひとの刀を捌くそう
三十一みそひと「……」
ザザッ
そのまま少し退く三十一みそひと
そう天狼碎牙てんろうさいがッ!」
ズドオンッ
そして、間髪居れずに左片手一本刺突が繰り出される
三十一みそひと「おおああ!!」
ギャギイイイッ
猛る三十一みそひとの剣……しかし、そうの剣は重く、鋭く……咄嗟に刀の腹でそれを受ける
そう「その程度で……受けたつもりでいるなッ!」
ズドムッ
三十一みそひと「……ぬ……ぬううううう!!」
そのまま吹き飛ばされる三十一みそひと
ザザザッ
ダムッ
チキッ
忠美「なっ!?」
飛ばされたのち、すぐさま体勢を立て直し、刺突の構えを取る三十一みそひとそれは、ただの刺突の構えではなく、そうの
剣術の構えと同じものだった……

#4
忠美(そうと同じ構え!?・・まさか……コピー!?)
忠美がそんなことを1人考えていると、そうがすぐ咆える
そう「あなた如きに使える真祖一刀流じゃないわよ……」
チャキッ
本物の剣術というものを見せてやる……とそうは痛覚のない青い侍のような台詞を吐き、刺突の構えを取る
三十一みそひと「……フッ……」
ズオオオオオオオオッ
刺突の構えを取った三十一みそひと……その九曜剣に邪悪なが集う……
三十一みそひと凶生断刃マガノイクタチ」
ズオンッ
そう「はっ!?」
刺突の体勢のまま動かぬ三十一みそひと……と、その次の瞬間、九曜剣に集った邪悪なが刃となりて一直線に伸び、
衝きかかる。危険を察知したそうはすぐさま忠美に回避を促す
そう「逃げなさい!忠美!!今すぐ!!」
忠美「え!?ああ……」
某敢「きえい!」
ズバシュウッ
咄嗟のことで体を動かすことができなかった忠美……だが、無情にも兇刃は迫り……しかし、敢が割って
入り一閃にて掻き消す
忠美「……あ、りがとう……」
三十一みそひと「……凶生断刃マガノイクタチ!」
ズオンッ
そんなことをやっている間にも第二波が襲い来る
そう「はああっ!天狼駈串てんろうくかん」
ダダンッ
助走をつけて迫る兇刃に突きかかるそう
忠美「そう!!?」
ズギュオオオオッ
三十一みそひと「ぬ……!?おおお!!?」
邪悪なの刃はそうの刺突に貫かれ、弾けていく
そう「ぬおおおおおあああ!!!」
ギャギイイインッ
そして、そのまま九曜剣に激突
三十一みそひと「ぬ……ぬおおおああああ!!!」
ズオオオオンッ
ビシッ
バシュッ
九曜剣から邪気が迸りそうを斬り付けて行く
そう天狼真牙てんろうしんが極涅きわみね!」
ゴッギャウウッ
だが、少しの傷などどうってことのないそうはすぐさま刃を退くと同時にもう一度天狼碎牙てんろうさいがを叩き込む
ピキッ
三十一みそひと「!!!?」
バギャイイイインッ
三十一みそひと「お……ごああああ!!!?」
その狼の牙といって過言でない刺突は九曜剣を打ち砕く
そう「コレで終わりだ!!」
ズドオムッ
そのまま三十一みそひとを貫き飛ばす
三十一みそひと「んごへあ!!!」
ドギャアアアアッ
ドタリッ
そのまま吹き飛ばされた三十一みそひとは糸の切れは操り人形の如くその場にくずおれる……
そう「……」
パチリッ
そして、納刀したそうは……
そう「……帰るぞ……」
忠美「え!?・・。あ、はい」
ささっと『誠』一文字の書かれた布を置いてその場を立ち去ろうとする2人
敢「ま、待つでござるよ!!」
忠美「……はい!何……?」
と、それを引き止める敢
敢「もともと、この依頼は拙者がうけた依頼……でござるが、果たしたのはお主達でござる」
忠美「あなた、見届け人になるって言っておきながら……」
今更不満なの!?……いいわ、相手になってあげる……と刀に手をかける忠美
敢「よって、拙者が受け取った依頼料をお主達は受け取る権利があるでござるよ……」
ビッと懐から封筒を取り出す敢
忠美「はい!?」
そう「……要らん。これは壬生狼みぶろの……末裔としてのけじめよ。……隊内粛清に依頼料など発生しない。
 だから……その金はあなたのものよ……」
敢「……左様でござるか……」
それに、貴方は忠美の生命を救ってくれたから……そのお礼も兼ねてね……と、言い残し、そうは去る……
と、言うわけで、この事件は幕を閉じることに……


END

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