Eighter -Chaos Desorder-
43rder 〜月輪がちりん旭陽きょくようの終焉 B〜



#3
歳殺陽天さいさつようてん「アハハハ……ハハハハ!!!」
自分の肉体が崩壊していくにも関わらず……陽天ようてんワラい続ける
歳殺陽天さいさつようてん月天げってんんんんんんん!!!例え、我をたおしたとして……貴様に世界の崩壊は止められん!」
梓與鷹よたか「な……んだと!?」
サラサラ……と更に崩壊していく陽天ようてん
歳殺陽天さいさつようてん「フフフフ……フハハハハ……覚えておけ……月天げってん……我をたおした貴様は……我が同胞3柱
 が黙ってみてはおるまい……」
更に、それらを全て退けたとしても、貴様に我らが『王』はたおせん!とワラいながら続ける陽天ようてん
與鷹よたか「王……だと!?」
歳殺陽天さいさつようてん「フハ……フハハハハ……月天げってん……貴様は絶望の中で明日を呪い……苦しみながら死ぬがいい
 ……ハハハハハ……ハァ〜〜〜〜ッハッハッハッハ〜〜〜〜!!」
ボシュアアアアアアッ
高らかなワラい声とともに、陽天ようてんは消滅する……
白拍子かんな「……ふぁ……」
ドサリッ
陽天ようてんたおれたことで緊張の糸が切れたかんなは、その場に倒れこむ
與鷹よたか「お、おい、かんな……!?」
タタッ
すかさず與鷹よたかが駆けつけ、かんなの身を案じる……
かんな「……」
すぅ……すぅ……とどうやら生きてはいるみたいでありひとまずは安心する與鷹よたか……
與鷹よたか「かんな……」
そして、気が付けば、かんなの額に輝いていた、歳殺月天さいさつげってんの御印は消えていた……
・
・・
・・・
かんな「ん……んぅ!?」
暫くして、かんなが目を覚ます
與鷹よたか「かんな……大丈夫……か!?」
かんな「……へ!?……あ、うん……私は……平気……」
と、いいつつまだふらりとよろけるかんな
與鷹よたか「お、おいおい、無理するな……」
かんな「……でも……まだ……」
陽天ようてんの最期の言葉が……頭から離れない……
與鷹よたか「……まだ……ここからが……始まり……だと……?」
それは……これから始まる長き闘いの幕開けにして……世界の……いや、人類の存亡に関わる本の序の口
與鷹よたか「……調べてみたんだが……」
かんなが気を失っている間に、與鷹よたかはOCTUを駆使して陽天ようてんや他の3柱等についても調べてみたので、それを口に
する……
かんな「……歳殺陽天さいさつようてんは……獄天王・陰轟留牡鴉アンゴルモアの配下。四堕天しだてんが1人……」
與鷹よたか「……」
だが、超運を持つかんなにそんな情報は周知の事実。
與鷹よたか「かんな……これからも……四堕天しだてんと……?」
かんな「……はい。リーダー……」
陽天ようてんたおしたことで、四堕天しだてんの残り3柱がかんなを狙うことは明白……そうなれば……かんなは今日みたいに
傷つき……それでも死合う……與鷹よたかはそのことを恐れているのだが……
かんな「大丈夫です。リーダー……私が、何とかして見せます」
與鷹よたかが不安を抱いていることには別の要素があった……OCTUで得た歳殺陽天さいさつようてんの情報にはこうある。
『破壊を司る存在で四堕天しだてんの中では一番弱い存在である』
與鷹よたか(あの強さで……四堕天しだてん最弱……だと!!?)
ちなみに、四堕天しだてんの残りの3柱は以下の通りである。
1人は歳刑星天さいぎょうせいてん……恐怖を司る存在であり、四堕天しだてんの中で一番禍々しい存在である。
1人は太陰邪天だいおんじゃてん……破滅を司る存在であり、四堕天しだてんの中で一番危険な存在である。
1人は黄幡暗天おうばんあんてん……殺戮を司る存在であり、四堕天しだてんの中で一番強い存在でもある。
かんな「……そして、陰轟留牡鴉アンゴルモアに対をなす存在が聖天王・E因洋ビーナ……」
かんなが突如語る

#4
與鷹よたかE因洋ビーナ……?」
早速OCTUで陰轟留牡鴉アンゴルモアE因洋ビーナについての情報を入手する與鷹よたか……
陰轟留牡鴉アンゴルモアとは全宇宙を恐怖で満たす神。邪神を束ねし存在で、あらゆる負の力の王。
そして、E因洋ビーナは全宇宙を光で満たす女神で聖なるものを束ねし存在……
かんな「……鵺帛主ヤヌスの均衡を築くには……おそらく……」
陰轟留牡鴉アンゴルモアE因洋ビーナを利用しなければ、鵺帛主ヤヌスの均衡は築けない……とかんなは言う。
※ちなみに、鵺帛主ヤヌス世界には光と闇、同じ数だけ存在がいる……ならば、陰轟留牡鴉アンゴルモアに4人の部下がいる様に
 E因洋ビーナにも4人の部下がいます。その名も四昇天ししょうてんといい……
 1人は大将療天だいしょうりょうてん……救済を司る存在で、四昇天ししょうてんの中で一番律儀な存在である。
 1人は豹尾遊天ひょうびゆうてん……成功を司る存在で、四昇天ししょうてんの中で一番笑顔が少ない存在である。
 1人は歳破寧天さいはねいてん……安息を司る存在で、四昇天ししょうてんの中で一番ののんびり屋な存在である。
 1人は大歳易天たいさいえきてん……創造を司る存在で、四昇天ししょうてんの中で一番の方向音痴な存在である。
 まぁ、どうでもいい情報ですね……
・
・・
・・・
與鷹よたか「……」
かんな「……」
そのまま暫く沈黙する両者……その視線の先には……突き刺さっている第四の力フォース・フォースが
かんな「……姉さん……」
そのまま、2人はかれんの冥福を祈る……
※あれ!?そういえば、四堕天しだてんを1人ぶったおしたのなら、世界の均衡を保つためには四昇天ししょうてんたおさなければ
 ならないんじゃ……?
かくて、鵺帛主ヤヌスの均衡を築く1歩を踏み出したかんな……だが、道はまだ険しい……
かんな「リーダー……そろそろ、帰りましょう……」
與鷹よたか「……そうだな……」
そして、2人は帰還する……
※ちなみに、かんなはそれからちょっと月天げってんの力を使いすぎた反動か2〜3日眠り続けたという。


END

前の話へ 戻る 次の話へ