Eighter -Chaos Desorder-
41ster 〜月輪がちりん旭陽きょくようの狂宴 D〜



#7
かれんが四星天剣、深淵王アビスロードを滅し鵺帛主ヤヌスの均衡を崩し、そして、世界が崩壊に傾いた……
それを察知した毘留帝主ビルタスは、ある場所へ向かって奔走する……
天四斗あまよと、Eighter本部
パアアアッ
ズズズズズッ
一同「ななな……何!!?」
突如、眩い光と共に、空間が歪み……そして、登場するは、毘留帝主ビルタス
百鬼あろえ「何!?よ……あなた……」
バッと咄嗟に身構えるあろえ……と、そんな中、與鷹よたかが驚きの声を上げる
梓與鷹よたか「……貴方は……毘留帝主ビルタス……!?」
毘留帝主ビルタス「……よく、ご存じで……」
雨水おぼろ「ちょ、リーダー……何よ?……そのビル……タスって?」
敵なのか、味方なのか……それとも……とおぼろも右往左往……
白拍子かんな「……毘留帝主ビルタス……天界の最高幹部の1人。第八聖天の地位にある女神です。確か……大い
 なる慈悲を贈る存在。光なるもの、聖なるものの母と……」
そんな中、かんながしっかりと解説を行う。
あろえ「ははぁ……神の類……ってこと!?」
與鷹よたか「……しかし、伝説によると……毘留帝主ビルタスは四星天剣と共に神柱かみばしらとして捧げられ、鵺帛主ヤヌスとなった……
 はず……」
かつて、1組の男女の力により、毘留帝主ビルタスは四星天剣と共に世界の均衡を保つべく捧げられた……そして、
その後、毘留帝主ビルタスと四星天剣は姿を現すことが無かったと言う……
おぼろ「その、四星天剣ってのも神ってこと?」
また、新しい単語が出てきたよ……とおぼろ
毘留帝主ビルタス「……四星天剣は滅され……故に、鵺帛主ヤヌスの均衡は崩れました……」
與鷹よたか「なっ!!?」
驚きを隠せない與鷹よたか……しかし、それってそんな大事なの!?と回り(かんな以外)はキョトンとしている
毘留帝主ビルタス「故に、私はここにいる……」
かんな「……原因は……姉さん……ですね?」
毘留帝主ビルタス「……はい」
ぽつりと呟くかんなに、毘留帝主ビルタスは悲しげに頷く。
與鷹よたか毘留帝主ビルタス……鵺帛主ヤヌスの均衡を今再び築くには……」
あろえ「ちょ、ちょっと待って……その前に、鵺帛主ヤヌスって……何!?」
と、ここで、再び素朴な疑問をぶつけてみるあろえ
毘留帝主ビルタス「彼の者はこの世界の創造神。彼の者は世界の均衡を保つ存在。彼の者は光と闇を同じ数だけ創り
 たもうた存在。……そして、彼の者の均衡が崩れし時……」
一同「崩れし時……?」
毘留帝主ビルタス「世界は……崩壊へ向かう……」
一同「んなぁあああッ!!?」
あまりにも大事に、一同はただ、驚きの声を上げることしかできなかった……
※ちなみに、鵺帛主ヤヌスが作ったこの世界を鵺帛主ヤヌス世界とか言います。まぁ、どうでもいい話ですね。

#8
與鷹よたか「……で、話を戻すぞ……今、鵺帛主ヤヌスの均衡を再び築くには……」
毘留帝主ビルタス「光と闇……それも同格の存在を贄に捧げなくてはなりません」
つまり、四星天剣が滅びた今、毘留帝主ビルタスと誰か別の存在とでは鵺帛主ヤヌスの均衡を築けない
と、ここで空間をゆがめて白い刀身の刀を取り出す毘留帝主ビルタス。それは、かれんが深淵王アビスロードから奪い去った黒の獣王ネロ・ビスティア
とそっくりなデザインだった……
毘留帝主ビルタス「……あの者をたおし、世界に均衡を戻してくれますか?」
毘留帝主ビルタスはかんなを見る……
かんな「……ええ。姉さんは……私が止めます」
毘留帝主ビルタス「……ならば……白の新星ビアンコ・ノヴァを……私の力を受けなさい!!」
ガギャインッ
突如、白の新星ビアンコ・ノヴァを振り下ろす毘留帝主ビルタス、そして、それを炎の記憶でし折るかんな
一同「なっ!?」
ぐっ
ドスッ
更に、続けて、炎の記憶の刃を握り締め、そのまま自分に突き立てる毘留帝主ビルタス
一同「え!?」
その衝撃的な光景に……一同、絶句
コオオオオオオオッ
その後、炎の記憶に光が収束、毘留帝主ビルタスもそこへ引き込まれていく
與鷹よたか「……かれんを……止めるための……犠牲になるというのか!?毘留帝主ビルタス!!」
毘留帝主ビルタス「……四星天剣のいないこの世界……私がいては世界は均衡を保てない……」
シュオオオッ
その言葉を最後に、毘留帝主ビルタスは消ゆ……自分がいるせいで、光の方が強くなり、世界のバランスを保てない
……そう言い残していた毘留帝主ビルタスだが……それ以上に、四星天剣への想いが強かったのではないだろうか
ゴトッ
與鷹よたか「……これは……?」
毘留帝主ビルタスが消えたのち、1枚のカオスプレートがそこに……
かんな「……毘留帝主ビルタスの最後の置き土産……これを使い行った先……Kくろの墓標に……姉さんは……」
與鷹よたか毘留帝主ビルタス……・」
すっとそのカオスプレートを手に取る與鷹よたか
與鷹よたか「……かんな……」
かんな「……ええ、分かっています。世界の均衡を取り戻すために……私は行きます!!」
※ときに、毘留帝主ビルタスも四星天剣もいなくなった今、鵺帛主ヤヌスの均衡を築くべく捧げる神柱かみばしらに……心当たりなど
 あるのでしょうかね?(をいをい……)
ヴオムッ
シュパアアッ
そして、かんなは……與鷹よたかと共にKくろの墓標へと向かう……
・
・・
・・・
歴史の墓場、Kくろの墓標
白拍子かれん「……かんな……待っていたわ……」
ズオオオオオオッ
邪悪な殺気と陽天ようてんの力を解封して立つかれん
與鷹よたか「くっ……なんて邪気だ……」
かれん「さぁ……かんな……始めましょう……」
かんな「……姉さん……」
そして、究極の姉妹喧嘩……と、言うか世界の命運をかけた死合が始まる……かんなは無事、かれんを、
歳殺陽天さいさつようてんたおし、鵺帛主ヤヌスの均衡を築く一歩を踏み出せるのか!?


続

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