Eighter -Chaos Desorder-
39ther 〜隕石は兄妹にかしずく B〜



#3
ISMが世界を相手に戦争を始めるにあたって、NASAに木星の画像を送りつけた後……願星ねがいぼし兄妹は更にトンでも
ない場所へのハッキングを行っていた……
アメリカ、ペンタゴン
ザザッ
*「主任……メインフレームがハッキングを受けています」
*「な……なんだと!?」
ビュゥ〜〜ム
突如大スクリーンの画像がゆがみ……そして願星ねがいぼし祐二の姿が映し出される。そして、そのまま世界に対し、
全面的な降伏をしろとの演説を開始……
願星ねがいぼし祐二「降伏する気にはなったかな?」
*「馬鹿な……貴様……一体どうやってこの場所にハッキングを!?」
願星ねがいぼし理恵「そんな些細なこと、どうだっていいでしょ?降伏するのか、それともしないのか……さっさと
 決めて頂戴」
*「そんなこと……」
*「主任……どうするんです!?」
*「NASAから届いた情報によりますとHSTをも支配し、木星に無数の隕石を落とした……とあります」
ちなみに……NASAはこの事件を受け、JWSTに外部からのハッキングに対する防護策を整えるべきだ……との
論争に発展……だから、打ち上げが当初の予定から遅れたのだ……と言う人物さえいる始末
※実際はHSTの延命措置により、打ち上げが延期されている。ちなみにJWSTはジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の
 略。
*「馬鹿な……そんな芸当……人間に出来るわけが無い!」
祐二「そうだ!俺たちは神なのだ!」
理恵「あんたたちは黙って私達にひざまずきなさい!!」
*「ありえん!!そんなこと……断じてありえん!!」
理恵「認めないの!?……あ、そう……じゃ、こんなのはどう?」
ザパッ
急に画面が切り替わる
*「これは……」
ズドゴアアアアアアッ
*「ネバダの……核実験施設……に隕石!?」
それは……まさしく、ネバダの核実験施設の土地に隕石が衝突した衝撃映像であった……
祐二「フフフ……」
理恵「あはははは!!!」
その後も願星ねがいぼし兄妹は同等の脅迫を中国、ロシア、フランス、ドイツ、日本等など、主要各国に向けて宣言……
ここに、世界は前代未聞の恐慌状態へと陥った……
祐二、理恵「さぁ!私達の前にひれ伏せ!!あはははははは!!!!」

#4
一方……世界も黙って滅びを受け入れるわけにはいかない……各国はすぐさま、対策を練ることに……
なったのだが……
天四斗あまよと、Eighter本部
梓與鷹よたか「……は、はぁ……」
百鬼あろえ「また……ですか!?今日は大入りですね……」
白拍子かんな「……まだ、各国首脳は事を表に出していませんが……全世界に対して全面的な降伏を要求
 ……飲まなければ隕石を叩き落とす……と来ていますからね……」
一同「えぇええええ!!!?」
あろえ「そんな……こと……出来るわけないでしょうが!!」
與鷹よたか「……いや、それを……可能にする方法がたったひとつだけある……」
かんな「それは……オーパーツCP……」
一同「……」
……いや、それ以外にこんな事件を巻き起こせる方法なんてないんですから当然なんですが……
與鷹よたか「オーパーツをそんなことに使うなんて……」
かんな「全くです。今回は時間が無いので手っ取り早くいきますね……」
カタカタカカタッ……
と、言うわけで早速ハッキング開始するかんな
・
・・
・・・
そのころ……
東京都、ISM
理恵「ちょ、何?これ!?」
祐二「どうした!?」
理恵「何者かがハッキングしているのよ、このムーを!」
祐二「馬鹿な……現代科学ではハッキングできないレベルの情報独立網スタンドアローンだぞ……」
理恵「相手も……オーパーツCPを持っているのか!?」
祐二「ええい!」
プツンッ
電源を落とす
理恵「ちょ、兄さん……」
祐二「これしきで壊れるモンじゃねえだろ、オーパーツCPってのは」
理恵「そうかもしれないけど……」
・
・・
・・・
天四斗あまよと、Eighter本部
かんな「あ……」
與鷹よたか「どうした!?かんな……」
かんな「電源を落とされました」
あろえ「つまり、失敗!?」
かんな「いえ、場所は特定できました。……そこで、オーパーツCPが送受信できるのは何も電子情報だけじゃ
 無いってことを利用しちゃいます」
與鷹よたか「ほう……?」
カタカタカタカタッ
片手でアトランティスを操作し
かんな「嵐渦舞刃らんかぶじん」
ゴバアッ
もう片手で技を発動し、そのまま転送
・
・・
・・・
東京都、ISM
理恵「……ってちょっとまって……相手もオーパーツCPなら、こっちからクラッキングをしかければいいん
 じゃない?」
祐二「おお、そうだな……」
ふと、そんなことを思いだった理恵……早速ムーを立ち上げると……
ヴオムッ
ズバシュアアアアアッ
理恵、祐二「な……な……なぁああ!!?」
かんなが転送してきた嵐渦舞刃らんかぶじんを受信し、ムーが無残にも切り刻まれる
ピコッ
祐二「ぬぅ!?」
時、同じくして、祐二の持っていたノーパソに突如メッセージが送られる
『オーパーツCPが送受信できるのは電子情報だけじゃないんですよ……』
祐二「……まさか……『攻撃』などという情報を……!!?」
理恵「そん……な……そんなの……あり!!?」
こうして、オーパーツCPの使い方を完全に理解しているわけではなかった願星ねがいぼし兄妹の野望は潰え……
九大オーパーツCPがひとつ、ムーも失われたのであった……


END

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