Eighter -Chaos Desorder-
29ther 〜異常気象は人為で A〜



#0
……この世にあってはならない三大技術……非生産錬成俑ひせいさんれんせいよう、超常原動機関、気象天変操作……今回は
そんな『禁断の三大技術』の1つに纏わるエピソード
※ちなみに、『禁断の三大技術』ってのはEighter世界一般のものであり、実際の世界とは何の関係もござい
 ません。(何だ!?そりゃ!)

#1
東京都、某所
ビュウウウウウゥウ〜〜〜
猛吹雪の中の研究所……
*「フフ……ハハハハハ……やったぞ!!私は……ついに、神と等しい力を得た!!!」
その漢は……吹雪の中、1人バカ見たいに笑っていた……
・
・・
・・・
*「……気象のことならなんでもお任せ……明日の天気はあなたの望みどおりに……!!?」
数日後……東京都の都心部ではそのようなチラシがばらまかれた……
*「なんだこりゃ!?」
*「バッカじゃねぇの!?」
べしゃっ
ぐしゃぐしゃっ……
もちろんそんな戯言に耳を貸す世間ではなく、そのチラシは誰もが無視した……
まぁ、当然である……そんな夢物語……誰がなしえよう……
だが……しかし……更に数日後……
*「ちょっと!最近天気予報がことごとく外れてるじゃないの!!どういうことよ!?」
気象庁に苦情殺到……
*「そんなこといったって仕方ないだろ……大体、気象予報士が全員、天気を完全に予言できると思うか!?
 ンなもん不可能に決まってるだろうが!!」
対応にあたった気象予報士、積乱雲輔くものすけが逆切れする。
この漢、『積乱雲を頭に持つ漢』(髪型が積乱雲に似ている)として芸能界では有名なタレントである。
*「なっ……あなたねぇ……」
積乱雲輔くものすけ「それに、外れている……と、言うか、真逆の結果になっているじゃないですか……だったら、
 俺が予報するヤツの逆を行けばいいってことじゃないんですか!?」
*「……なっ……そんな……無茶苦茶な!!」
と、いうか、その発言は気象予報士としては失格ですよ……
雲輔くものすけ「いいか!俺たちは神じゃないんだ!!だから……天気予報が外れることもある!!」
*「この……積乱雲ッ!!」
雲輔くものすけ「俺の髪の毛は積乱雲じゃねぇ!!!」
※あ、本人は『積乱雲を頭に持つ漢』なんて称号を気に入ってないんだ……(いや、当然でしょ……)
むがぁ〜〜〜っと両者、言いあいになる。
……最近は最深の気象衛星などを駆使して比較的、予想できていることなのだが、なぜか、当時になって
いきなり天候が豹変するものだから、外れるわけである。
……専門家もまれにみる異常気象……などと騒ぎ立ており……一部のある者は、天候を司る存在を
擬人化し、シャイだから、行動を予想されたことに恥ずかしがって変えちゃったんだよ……萌え〜とか
盛り上がっているらしい……

#2
天四斗あまよと、Eighter本部
雨水おぼろ「全く……最近の天気予報は……」
そして、Eighter本部でも例外なく、このことに触れている……
梓與鷹よたか「……まぁ、天気予報が外れるのは今に始まったことじゃないんだがな……」
おぼろ「まぁ……そうだけど……」
與鷹よたか「だが、気象衛星で観測しているはずなんだから……多少外れることはあっても……完全に間違うって
 ことは無いはずだが……」
う〜〜む、と與鷹よたかが唸っていると……
バタムッ
百鬼あろえ「う〜〜っ……寒いっ!!」
全身びしょ濡れのあろえが登場
おぼろ「ちょ、どうしたの!?」
あろえ「いや、今日は雨だって言うから……また真逆なんだろうなぁ……と、傘を持たずに来たら……
 雹よ雹!!あ〜〜、寒いし痛いし……ちょ、着替えさせてね……」
と、言うわけで、あろえ、Eighter本部の使われていない部屋へと消える
與鷹よたか「今度は、ランダムな気象か……こいつは……」
と、與鷹よたかが何気なくTVをつけると……
*「え〜〜、次のニュースです。現在東京都湾沖で発生した台風ですが、同じく、東京都湾沖で発生した竜巻と
 ぶつかっては離れぶつかっては離れを繰り返しており、両者はまるで決闘をしているかのようです。専門家の
 意見によりますと『こんなこと、絶対にありえん!今日は物理法則崩壊の日か!?』と嘆いており……」
*「え〜〜、たった今入ってきた情報によりますと……静岡県にて大規模な狐の嫁入り……つまり、晴天
 にもかかわらず土砂降りになるというありえない気象が起こり……」
*「また、秋田県ではどんよりと雲に覆われながら真夏並みの日差しが降り注ぎ、気温も35℃を超すという状態に
 なっております……」
おぼろ「……何……これ!?」
どこもかしこも、異常気象の報道でもちきりだった……
*「たった今入ってきたニュースです。先ほど、東京都全域に初の『不明』気象が発生しました。よもや、
 ニュースで『不明』の気象記号を大々的に使う日が来るとは……私、『不明』をいつか使いたくてお天気
 キャスターになったんで……こんな嬉しいことは……」
與鷹よたか「……」
そんな理由でお天気キャスターになるのはどうなの!?とお茶の間の一行は思ったに違いない
*「ン、ゴホン、失礼しました。えっと……その不明な気象と言うのは……いや、とにかくおかしいのです。
 こんなこと……ありえない!!何せ……雨が地上から空へと降っているのですから!!!」
一同「はいいぃ!!!?」
相次ぐ異常気象……これ……一体、どういうこと!?


続

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