Eighter -Chaos Desorder-
23rder 〜闇に煌めく綺羅星 C〜



#5
天宮ゆたか「待っていたぜ……與鷹よたか!」
梓與鷹よたか「……」
あつしおぼろ、あろえらが死合っている最中、與鷹よたかの前に立ちはだかるは双狼拳そうろうけん、羅門天地が2番弟子……天宮ゆたか
……
ゆたか「……そういえば……貴様……同門からは『拳帝』などと呼ばれていたらしいな……」
思い出したかのようにゆたかは告げる
與鷹よたか「……昔の話だ……今の俺は……ただのEighterの総帥……それ以上でもなければ、それ以下でも
 ない……」
呼称には、さほど興味のない與鷹よたかはそう呟く
ゆたか「ならば……俺は『拳の魔王』としてこの世に君臨してやろう!!来い!與鷹よたか!!あれから俺は双狼拳そうろうけんを
 鍛え上げた……その腕……今こそ見せん!!」
拳を構え、與鷹よたかを誘うゆたか……
※ってか言うことがいちいち大げさだな……ゆたか……
與鷹よたか「……そうか……」
ババッ
と、言うわけで、與鷹よたかもジャケットを脱ぎ捨て、臨戦態勢を取る
※やっぱり、ジャケットはかんなが受け取っています。……もう、ここに来た時点で脱いでかんなに渡して
 おけよ……とか突っ込んではいけない。きっとジャケットを脱いで投げ捨てるのが好きなんじゃないかな?
 (どんな癖だよ!)
與鷹よたか「……だったら……行くぞ……」
ぐおっ
そして、拳を構える與鷹よたか……
ゆたか「フン……ほぉおう!魔狼幻惑まろうげんわく」
ドギャギャギャギャギャギャギャッ
分身を無数に作り出し、一斉に拳撃を繰り出すゆたか
與鷹よたか「お……おおおおお!!」
ドッドドドドドドッドドドドッ
ゆたか「ン何ぃ!?」
ただ普通に高速移動を繰り返し、全ての分身に一撃を入れる與鷹よたか
ふおおっ
全ての分身に一撃を入れたのち、再びゆたかの前に現れる與鷹よたか與鷹よたか「……どうやら、お前はいつまでたっても天地の2番弟子でしかないようだな……」
ゆたか「ほざけ!貴様が伝承者になったのなら自動的に俺は1番弟子!!」
與鷹よたか「……そんな考え方しか出来ないのならば……お前は永遠にそのままだ……」
ゆたか「ハッ!!貴様は……お喋りのためにここへ来たわけではあるまい!?」
ドッ
俺と死合うためにこの場へ来たんだろうがぁ!……と飛び掛るゆたか
與鷹よたか点駈狼てんくろう」
バシュウウッ
だが、與鷹よたかは余ゆたかの表情で闘気の刃でゆたかを斬り飛ばす
ゆたか「ぐくっ!!?」
ザザザザッ
弾き飛ばされつつ、体勢を立て直すゆたか
與鷹よたか「……双狼拳そうろうけんは天狼の拳……お前にそれが分かっていない限り……お前に双狼拳そうろうけんを継ぐ資格は無い!」
毅然とゆたかに言い放つ與鷹よたか
※ってか、そもそも與鷹よたかが後継者になったのなら……1番弟子って……與鷹よたかに対してになるんじゃないのか?

#6
ゆたか「何を偉そうに……死ね!與鷹よたか!!壊狼闘刃かいろうとうじん!!」
ドグオアアアッ
破壊の拳気が與鷹よたかに迫る
ドガアアアアッ
そして……與鷹よたかに炸裂……
ゆたか「な……にぃ!!?」
……する前に見事に阻まれる
ゆたか「……の障壁か!!?」
與鷹よたか「……これが、本当の双狼拳そうろうけんだ……よく観て置くんだな……ゆたか……壊狼闘刃かいろうとうじんッ!」
ガオオオオンッ
破壊の拳気が飛び、ゆたかを一瞬で遠くへと殴り飛ばす
ゆたか「ガッ!!?」
ザダンダンダンダンダンッ
吹き飛ばされ、ゆたかはゴロゴロと無様に地面を転げまわる
ゆたか「げはっ……」
ゆたか(ぐっ……くっ……今のは……!?何だ!!?一瞬ヤツの拳に狼が見えた……ぞ!!?)
ぐぐぐっ……
息を荒げながら、再び立ち上がるゆたか……
ゆたか「フフ……フハハハハ……ハハハハハ……」
その口に、狂気の笑みが零れる
與鷹よたか「……何か可笑しなことでも……?」
気でもふれちゃったか!?と敵ながらちょっとだけ身を案じている與鷹よたか……すると……
ゆたか「……與鷹よたか……貴様……拳帝と呼ばれるだけのことはあるようだな……」
與鷹よたか「……『自称』ではないからな……」
ゆたか「……まぁ、いい……俺も……『拳の魔王』として、その実力を見せてやろう!!」
ぐくおおおおおおっ
與鷹よたか「なっ!?!!?」
ゆたかに邪悪なが集まる
ゆたか(かれんよ……お前が見つけ出した双狼拳そうろうけん、裏奥義の資料……役立たせてもらうぜ!)
ゆたか「貴様に……この拳……見斬れるかッ!」
與鷹よたか(何だ……アレ……は!?)
ゆたか邪狼群憑じゃろうぐんひょう!」
ズオオアアアアアッ
黒きゆたかを覆う
與鷹よたか「なっ!?……何だ……それは!!?」
その邪悪さは……双狼拳そうろうけんの本質たる……『天の狼』とは程遠いものに感じられた……
ゆたか「これぞ……貴様の……いや、貴様らの知らない双狼拳そうろうけん!!かれんが俺のために探し出してくれた……
 俺だけの力だ!」
與鷹よたか「かれん……が……だと!!?」
與鷹よたか(しかも……俺……達の知らない……双狼拳そうろうけん!!?……確かに……師匠にはあんな技を習った
 覚えはないし……秘伝書にもそのような技は無かった……)
ふおっ
と、次の瞬間、ゆたかの姿が消える
與鷹よたか「なっ!?」
ゆたか「ハハハハハハ……與鷹よたか……貴様の生命はここで潰える!!」
見えざるゆたかからの叫び声が……辺りにこだまする……
……かれんが手配した與鷹よたかの知らない双狼拳そうろうけんの奥義……果たして、與鷹よたかゆたかを打ち破ることが出来るのか!?
※どうでもいいことだけど……『與鷹よたか』、『ゆたか』って紛らわしいったら無い……(おい!製作者!)

前の話へ 戻る 次の話へ