Eighter -Chaos Desorder-
23rder 〜闇に煌めく綺羅星 B〜



#3
殺気拳法家・土山しんぎ VS 闘気拳法家杜季良やまなし・きよし……両者の死合は白熱し……
土山しんぎ「おおおおお!!!」
杜季良やまなし・きよし「はあああ!!!」
ドガガガガガガッ
荒れ狂う拳打の嵐
ダダンッザザッ
そして、暫く殴り合い、両雄は距離を置いて対峙する
しんぎ「やるな……だが……甘いわッ!!斬微塵破ざんみじんはッ!!」
バガキャッ
触れるものをバラバラに切り刻む殺気の拳を季良きよしに向けて放つしんぎ
季良きよし「……フン……剛気鋼断ごうきこうだんッ!」
ドゴアッ
対する季良きよしは鋼鉄すら砕くオーラの拳にて殺気を掻き消す
しんぎ「がっ……なあぁ!?」
ズドオムッ
掻き消しただけでは飽き足らず、そのまましんぎを弾き飛ばす季良きよし
季良きよし「……本気で来ないと死ぬ……と忠告したはずだが……」
そして、季良きよしは静かに宣言する……
しんぎ「ぬ……ぬぅ……」
グオッ
拳を天に掲げるしんぎ
しんぎ「なめるなぁ……」
ズズズズッ
しんぎ死視幎腕ししみゃくかいなよ!我が殺気を糧に力を貸せぃ!」
ぐくおおおおおおっ
死視幎腕ししみゃくかいなが殺気で光る
しんぎ「おおおおあああ!!!死ねえあああ!!!」
ドドドドドドドドッ
季良きよし「はあああ!!!」
ガガガガガガガガッ
休み無く繰り出される拳、拳、拳……両者……ただひたすら拳打を打ち放つ
しんぎ「ハッハァ〜〜!!どうした!?圧されているぞ?」
季良きよし「……」
しんぎ「やはり、何の力も借りずに俺に立ち向かったお前は俺以下なのだ!
季良きよし「……」
しかし、どんなに言われても季良きよしは黙り込む……
しんぎ「うおおおおっ!歪殺撃破わいさつげきは!」
ゴビョウアアアッ
殺気を纏った両手で相手を剪断しようとする……が、しかし、その時、季良きよしが咆える
季良きよし「……よく考えろ……手甲の力を借りてやっと俺を圧倒できる貴様は明らかに俺以下だ……」
しんぎ「何ぃ!?」
季良きよし「フンッ!砕陸駆断さいりくくだん!!」
ドゴアアアアッ
大陸すら叩き割る一撃が剪断する殺気を弾き飛ばす

#4
しんぎ「ご……おええああ!!」
ダダンダダンッ
ザザザザッ
季良きよしの一撃を受けて、そのままそのまま吹き飛ばされつつも、体勢を立て直すしんぎ
しんぎ「だったら……」
ダダッ
そして間髪いれずに襲い掛かるしんぎ
しんぎ「これは……どうだぁ!!奥義・死地天破しちてんは!!」
ドガガガガガガガッ
殺気により季良きよしを7つに分断しようと襲い掛かる
季良きよし「……」
ゴンガンガンガンガンダダガッ
しんぎ「んなっ……にぃい!!?」
だが、しかし、相手を分断する7つの拳打は……季良きよしのオーラの拳にて全て弾かれる
季良きよし「……おおっ!」
ゴウッ
そして、オーラを纏った横なぎがしんぎに迫る
しんぎ「ぐっ……くそっ!!!」
ババヒュアッ
間一髪……迫る季良きよしの拳打を回避し、そのまま後退して距離を置くしんぎ
ダダンダンッ
ババッ
しんぎ「ふぃ〜〜〜〜」
ぐくおっ
体勢を立て直し、殺気を纏った拳を構え直すしんぎ
しんぎ(流石……やるおるわ……だが……まだ、俺の方が一枚上手……)
ニヤリと笑みを零すしんぎ……それに対し、季良きよしはいつもの如く無言で一瞥する
季良きよし「……そろそろこんな死合も終わらせるか……俺にはまだ……やらねばならんことがある……
 こんな場所で足踏みしている暇は無いんでね……」
しんぎ「ハッ!ほざけ!!……それはこっちとて同じよ……俺は……貴様を斃し、貴様の行く先へと足を踏み
 出す!!……最高の奥義にて貴様を殺してやるわ!!」
グオオオオオオオオッ
右手を天に掲げ、殺気を収束される。
……殺気に呼応して、死視幎腕ししみゃくかいなも光を纏う
季良きよし「……コォオ……」
ズオオオオオオオオオオオッ
対する季良きよしも氣を練る……
しんぎ「うおおあああ!!!」
ダッ
一足飛びかかるしんぎ、そのまま季良きよしの間合いを一気に詰め寄り、射程範囲に入と、握っていた手を開き収束した殺気
を解き放つ
しんぎ「喰らえぇえええ!!掌槍光破しょうそうこうは!!!」
ズオアアアッ
収束した殺気は槍となし、そのまま季良きよしを貫きにかかる……
※これぞ、まさにパルマ・フィオキーナ(いや、どこがだよ……)
カッ
そして、季良きよしもまた動く
季良きよし「おおっ!連斃射断れんぺいしゃだん!」
ドドドドドドドドドドドドドドッ
オーラを纏った拳で何度も何度もしんぎを殴りにかかる
しんぎ「げ……ふぉあああ!!?」
殺気の槍が季良きよしに届くことは無く、代わりにオーラの拳がしんぎを弾き飛ばす
ドドンッ
しんぎ「ぐぐ……く……そ!!?」
吹き飛ばされ、地面にたたきつけられるしんぎ
ぐぐぐぐっ……
その後も、何とか立ち上がろうとするのだが……体が言うことを聞かない……
季良きよし「……やめておけ……生命を縮めるだけだぞ……」
しんぎ「ふざ……ける……」
パキャアアッ
しんぎ「な……んだと!!?」
最後の力を振り絞り、立ち上がろうとした矢先、両手の死視幎腕ししみゃくかいなが砕け散る
しんぎ「ぐ……ぐく……」
季良きよし「……手甲をつけてやっと俺を凌駕できる程度では俺には勝てん……そう言ったはずだが……いや、
 そもそもお前の殺気拳法では……俺には永劫勝てん……」
しんぎ「何を!?」
季良きよし「……なぜならば……闘気には殺気も内包されているからだ……殺気だけ高めても俺を超えることは
 出来ん!!」
しんぎ「……そんな……バカな!!?」
ドタリッ……
叩きつけられた殺気と闘気の真実を前に……しんぎはもう起き上がる気力も無くなった……


続

前の話へ 戻る 次の話へ