#0
これは、ある日、Eighterの身に降りかかった災厄！？
全ての発端は……あるオーパーツにあった！？

#1
天四斗（あまよと）、Eighter本部
雨水朧（おぼろ）「あれ？リーダーは……？」
いつものようにEighter本部へ来てみると、そこに與鷹（よたか）の姿は無く……
白拍子かんな「リーダーなら上で先日入手したカオスプレートの解析を行ってますよ……」
朧（おぼろ）「カオスプレート……って何だっけ！？」
かんな「ええとですね……」
※カオスプレートとはオーパーツの一種で現実世界には存在しない物質でできた漆黒の板のことである。
百鬼あろえ「仕事を放り出して……」
ドタバタッ
と、そこへ、問題の與鷹（よたか）登場
梓與鷹（よたか）「みんな、聞いてくれ……」
あろえ「どうしたんですか？リーダー……？」
與鷹（よたか）「どうもこうも……この契約の指輪だが……凄いことが分かった……全員……呼び出してくれ」
かんな「はい。分かりました」
・
・・
・・・
と、言うわけで、全員を超運で呼び出すかんな
あろえ「で、何が分かったんですか？」
與鷹（よたか）「まず、契約の指輪だが……カオサイトで作られていることはご存知の通りだと思うが……」
あろえ「ちょっと待って……なんだっけ？それ？」
某敢（それがし・いさむ）「確か、拙者の記憶が正しければ、金剛石の10倍の硬度を誇る物質だったと思うでござるが……」
與鷹（よたか）「ああ、そうだ」
……詳しい話をすると皆が煙たがるので詳細は割愛……する與鷹（よたか）
與鷹（よたか）「続けるぞ……それでだな……文献を調べてみたところ、契約の指輪はどうも、八大帝国の領主の証
　であるそうだ……」
あろえ「またよく分からない単語が出てきたよ……」
枳篤（からたち・あつし）「その、八大帝国って……何だ？」
與鷹（よたか）「うん、この世界にはない文明。……そうだな、簡単に説明すると、この現実世界にオーパーツを齎した
　異世界の文明と言うのが簡単か……」
一同「ええ！？」
一同、驚愕……
更に與鷹（よたか）は続ける……ある研究者の曰く、その文明はこの現実世界とは異なる世界……これを歴史の墓場と
呼ぶのだが……その歴史の墓場に存在する古代国家の1つが八大帝国である。
あろえ「でも、なんで歴史の墓場なんて言うの？」
與鷹（よたか）「うむ、その研究者の曰く、そこにはあらゆる歴史的真実が集う……人知れず眠る。それはまるで歴史の
　墓所……故に『歴史の墓場』だそうだ。……要するにこの現実世界のあらゆる歴史的事実がそこでは
　入手可能な場所……それが歴史の墓場と言うことだ……」
一同「は、はぁ……」
一同はただ茫然とそれを聞くしかできない。
與鷹（よたか）「で、続けるぞ……更に文献をひも解いてみると……どうも、この契約の指輪は八大帝国の領主の
　通信装置の役割も持っていたらしい」
朧（おぼろ）「何？携帯みたいなものなの！？」
あろえ「それは便利ねぇ」
與鷹（よたか）「……まぁ、今は使えないんで、ただの指輪なんだが……」
朧（おぼろ）「あ、そうなんだ……」
與鷹（よたか）「ちなみに、八大帝国へ行けば、使えるようになる……らしいぞ……」
あろえ「ふ〜〜ん」
そして、暫く沈黙……

#2
與鷹（よたか）「……で、ここで本題なのだが……」
あろえ「要するに、歴史の墓場に行きたいって言うんでしょ？」
與鷹（よたか）「まぁ……そうだな……」
ここまでくれば流石に與鷹（よたか）がどうしたいかくらいは分かる
朧（おぼろ）「でも、どうやってそんな場所に行くのよ……」
與鷹（よたか）「そこで、このカオスプレートの出番だ……」
朧（おぼろ）「それが……何か？」
與鷹（よたか）「カオスプレートとは大きく分けて2種類の使い道がある……一つは物事の記録……詳しいことは割愛
　するが、手を翳すことで記録を読み書きするという使い方だ」
あろえ「間違って上書き保存とかされないんですか？」
あろえの素朴な疑問
與鷹（よたか）「うん？……まぁ、アレだ……カオスプレート1枚あたり、現在の技術で換算すると30〜40EBの容量が
　あるからな……大丈夫なんじゃないか？」
※EB……エンターブレインの略ではなく、1EB=1018B……トンでもない容量だ！
一同「……」
一同、カオスプレートの記憶容量に驚き、呆然とする……
梔曹（くちなし・つかさ）「……で、リーダー……もう一方の使い道ってのは……」
與鷹（よたか）「ああ、移転装置としての用法だ」
朧（おぼろ）「移転装置！？」
與鷹（よたか）「使い方は変わらない。移転装置としてのカオスプレートは手をかざすだけで、歴史の墓場……いや、
　それだけではないな、一応ほぼどんな場所へも行くことが可能だ」
一同「はぁ……」
※全ての場所に行けないのは、行ったことのない場所、人が行ける場所では無い場所への道は通じていないから
　です。ただ、世の中には人の行くことのできない場所へ行くことのできるものも存在するらしいが……
曹（つかさ）「……つまり、そのカオスプレートを使って八大帝国へ行きたい……ってなことだな……」
與鷹（よたか）「まぁ、そういうことになるな……」
朧（おぼろ）「……慰安旅行の一種……にでもするんですか！？リーダー……？」
與鷹（よたか）「ふむ、それも悪くないな……」
一同「悪くないのかよ！」
與鷹（よたか）「……まぁ、なにはともあれ……行くぞ！」
スッと手をカオスプレートに翳す與鷹（よたか）
あろえ「いや、まだ承諾したわけでは……」
カアアアッ
敢（いさむ）「むっ！？なんでござるか！？」
與鷹（よたか）「契約の指輪が！？」
と、その時、突如契約の指輪が輝きだす
ヴオムッ
一同「わあああ！！！？」
そして、一同は歴史の墓場、八大帝国へと転移する……


続