Eighter -Chaos Desorder-
15ther 〜漢は消え猫は残る A〜



#0
これはとある2人の漢と……1人の少女の物語……

#1
数年前、天四斗あまよと、某所
*「……悪いな……約束通り……アレは俺が貰っていく」
*「くっ……くそっ!待て……もう一度……もう一度勝負だ!!」
*「……いや最早、何度やっても結果は同じだ……諦めろ……」
*「く……くそっ!くそぉお!!おのれ……ならば……俺は絶対に……」
・
・・
・・・
*「はっ!?」
おかしな夢をみた少女……はそこで目を覚ます。彼女の名前は顔主秋桜かおす・あきさ……
顔主秋桜かおす・あきさ「ん……変な夢……」
そして……布団から出た彼女は居間へ向かうと……
な〜〜ん。
秋桜あきさ「あれ……!?」
そこには、いつもいつハズの人物がおらず……猫が残されているだけだった……
秋桜あきさ「どう……して!?」
と、言うわけで、彼女は早速、Eighterへと依頼を出す
天四斗あまよと、Eighter本部
梔曹くちなし・つかさ「……失踪した、兄を探してほしい……?」
秋桜あきさ「はい……」
つかさ「困ったな……」
と、言うのも、今、與鷹よたかは別の依頼でEighter本部を抜けているのだ……自分の一存ではどうにもできない
……のだが……
※ちなみに、かんなも與鷹よたかに付き添って依頼に行っております。……どうでもいい情報ですね。
百鬼あろえ「まぁ、とりあえず、話だけでも……」
秋桜あきさ「……はい……」
失踪した兄の名前は顔主天次かおす・てんじ……今朝、起きてみると兄の姿は無く、代わりに7匹の猫が残されて
いたという……
あろえ「ちなみに、その猫の名前は?」
秋桜あきさ「あ、えっと……」
ダイ、アン、タン、キィ、スゥ、シィ、コゥの7匹で、リボンの色で区別しているそうである。
秋桜あきさ「……あの……依頼料金なら……兄が私の為に貯めてくれた貯金が……」
いや、それ、勝手に使っていいの!?と一同は思う……
秋桜あきさ「……それで、これが兄の写真なんですが……」
と、顔写真を差し出す秋桜あきさ
雨水おぼろ「ん〜〜〜、どっかで見たことある顔ねぇ……」
つかさ「本当か!?それ……」
秋桜あきさ「あ、兄は小説家でしたので……もしかしたらそれで知っているのかもしれません……」
そんな兄のペンネームは縦溝逆史さかし……
おぼろ「う〜〜ん、そんな名前、聞いたことないわねぇ……」
秋桜あきさ「……はい、あまり名が売れていたわけじゃないですし……」
じゃ、おぼろは一体どこで見かけたんだ!?と疑問が残る……

#2
とりあえず、一同は兄の小説を出版していた会社に連絡を取ってみるが……
あろえ「ダメね……どうも、みんな、彼の事をあまり知らないみたいよ……」
つかさ「それはどういう?」
あろえ「まぁ、なんというか、原稿をFAXで贈ってきているだけで、実際、どんな人物なのか誰もよく把握して
 ないみたい……」
つかさ「参ったな……本当に手掛かりがないじゃないか……」
おぼろ「でもさ……あんまり売れてない作家……なら、どうやってお金を稼いでいたの!?」
秋桜あきさ「それは……私にも……」
つかさ「また謎が一つ……」
……そして、次に一行は彼女の家へと足を運ぶ
にゃごにゃご……
あろえ「う〜〜ん、本当に猫が7匹……リボンの色で区別しているんだったっけ?」
赤、橙、黄、緑、青、藍、紫……と虹の色のリボンを1色ずつ……
て〜〜んて〜んて〜んて〜〜〜んて〜んて〜ん♪て〜〜んて〜んて〜ん、て〜んてんててん♪
着メロAsh to Ash
つかさ「はい、もしもし……?」
白拍子かんな「あ、つかささん……?」
つかさ「かんな……?」
依頼から帰ってきたらしいかんなからの電話だ……
つかさ「ああ、ちょっとこっちでも依頼を受けているんだが……」
かんな「はい、分かってます。早速アトランティスで調べてみたんですけど……」
つかさ「本当か?!……それで……何か分かったか!?」
かんな「はい、この依頼人の兄の……」
ブツッ
つかさ「……あれ!?」
と、ここで唐突に電話が途切れる
つかさ「……あ、しまった、昨日充電しなきゃって思いながら忘れてたんだった……」
あろえ「ちょっと……つかさ……」
折角かんなの超運により物凄く事態が進展するかと思った矢先にコレだ……
おぼろ「ああ〜〜〜!!!ちょ、ちょっとこっち来て!!」
そして、その時、おぼろが大きな声を出す
あろえ「何!?何かあったの!?おぼろ……」
そして一行が駆けつけると……
虹の色の通りにリボンの色で猫を並べるおぼろ
つかさ「……それが何だって!?」
おぼろ「いいこと、このように虹の色の並びで猫を並べるとねぇ……」
秋桜あきさ「……ダイ、スゥ、シィ、アン、コゥ、タン、キィ……となりますが……これが!?」
おぼろ「で、見て、このスゥちゃんのリボン、何故か1匹だけゴージャスでしょ!?」
あろえ「うん……橙だけじゃなく、黄と緑も混じっているわね……」
大きな橙のリボンの下、左右で黄色、緑の生地が見える
おぼろ「つまり、スゥちゃんは黄色のシィちゃんと緑のアンちゃんの間にも入れるのよ……」
つかさ「……いや、それが……どうしたんだ!?」
秋桜あきさ「と、なると……ダイ、スゥ、シィ、スゥ、アン、コゥ、タン、キィ……」
おぼろ「そう!つまり、そういうことなの!」
一同「いや、どういうこと!?」
おぼろは一体、何に気付いたのか!?
……そして、大四季四暗刻ダイスーシー・スーアンコー単騎に一体どんな意味が!?


続

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