Eighter -Chaos Desorder-
6ther 〜蠍の瓊玉いしは誰の物 A〜



#0
今回はとある宝石にまつわるお話……その宝石は……世界に6つしかないと言われる伝説の宝石の1つにして
……とある人物の……財産でもあった代物……しかし、長い年月の果て……今や彼の……彼の子孫の
手元にも、1つとして残ってはおらず……

#1
天四斗あまよと、市長邸宅
市長「……ふふふ……やったぞ!!!」
と、市長が嬉々として語る……
台座の上には真っ赤な巨大な宝石……ただでかいだけなら、どこにでも……はないが、その宝石は他の宝石
……並の宝石と違う点がひとつ……宝石の中に蠍のような模様が浮かび上がっている……
市長「念願のドラウプニルの瞳を手に入れたぞ!」
市長の娘「殺してでも奪い取る!」
一同「……」
『念願の〜』ときたら『殺してでも奪い取る』は定石……なのだろうか……と、言うか、市長の娘もよく
そんなことを……いや、そういえば、少し前にリメイク版が発売されたのか……
……ともかく、そんなことはどうでもよく、今回はこの『ドラウプニルの瞳』に関するお話
・
・・
・・・
天四斗あまよと、Eighter本部
梓與鷹よたか「ぬ……ぬぅ!?」
ガタンッ
新聞を読んでいた與鷹よたかは突如叫び、そして、立ち上がる
一同「ど、どうしたんですか?!リーダー!?」
みな、怪訝に與鷹よたかを見ると……
與鷹よたか「これを見ろ!」
百鬼あろえ「えっと……」
そこには……天四斗あまよと市長が大枚叩いてドラウプニルの瞳と呼ばれる宝石を落札した……などと大々的に
書かれていた……
雨水朧うすい・おぼろ「はぁ……この宝石が何か……」
あろえ「ちょっと待って!!こ、これって……」
與鷹よたか「ああ、あろえも気がついたか!?……実はこの宝石……」
目聡いな……まさか知っているとは……と思う與鷹よたか……だが、あろえの発言は與鷹よたかの予想の斜めルート
45°上を行く。
※斜めルート45°って……
あろえ「ドラウプニルは八脚馬じゃないッ……黄金の腕輪であって、それには瞳なんて存在しない!!これ、
 『スレイプニルの瞳』の間違いじゃないの!?」
一同「……」
あろえ「あれ!?」
あろえの正しいが、実は誰もわからなかった事実に一同は沈黙し……
與鷹よたか「いや、俺が言いたかったのはそういうことじゃなかったんだが……」
ポリポリと頭を掻く與鷹よたか
與鷹よたか「……王宮一級品ロイヤルコレクションって……知っているか?」
おぼろ「何ですか?それ!?」
與鷹よたか「……まぁ、知らないとは思うが……」
あろえ「ふっふっふ、こんな時こそ、かんなの出番よぉ!」
と、かんなに白羽の矢を立てるあろえ
白拍子かんな「……はい、王宮一級品ロイヤルコレクション……それは世界に6つしかない伝説の巨大宝石ビッグ・ジュエル
 ……世間一般では王宮一級品ロイヤルコレクションという規格の宝石がある……とは知られていません。……ちなみに、その
 王宮一級品ロイヤルコレクションですが、もともとある人物の財産だったけど……WWUの混乱にまぎれて、世界に四散して
 しまったと言われていますよ」
おぼろ「へぇ〜〜〜」
あろえ「……あれ!?ひょっとして……そのある人物って……」
あろえ、今までの與鷹よたかの驚きや言動に……あることを予測する
與鷹よたか「……ああ、俺の先祖だ……」
一同「うそぉお!?」
一同まさかの発言にビックリ仰天。

#2
某所
*「と、言うわけで……長らく所在不明だった王宮一級品ロイヤルコレクションの1つ……スコーピオが遂に発見されたわ」
件の天四斗あまよと視聴が宝石を落札した〜〜と大々的に書かれている新聞を片手に謎の女性は語る
*「あの……そこの記事……『ドラウプニルの瞳』ってあるんですけど……」
と、1人の女性が……彼女に意見する
*「……確かに、『ドラウプニルの瞳』と書かれている……けどね……この宝石の中に浮かび上がっている
 蠍の紋様……これは間違いなくスコーピオの証なのよ……分かる?ゆがみ」
*「は……はぁ……」
ゆがみと呼ばれた女性、木柳歪きやなぎ・ゆがみは、ただ、頷くしかない……
木柳歪きやなぎ・ゆがみ「ええと……それで……」
*「決まっているでしょ……」
*「あ、やっぱり、奪う……んですか?」
と、推測する彼女は水野きゆみ……
しかし、何故、彼女は……王宮一級品ロイヤルコレクションについて知っているのだろうか?
※ちなみに、世間的には王宮一級品ロイヤルコレクションは知られてはいないが、世界には数々の巨大宝石ビッグ・ジュエルは存在する……ということ
 は知られている。……巨大宝石ビッグ・ジュエルという存在にまぎれて気付かれなかった……のが正しいのか……
*「ええ、そうよ……」
水野きゆみ「だけど……天四斗あまよと市長の家って……何故か無意味に武装したメイドが多いって聞きますよ……」
*「市長の趣味が半分、防犯が半分……というアレね……」
ゆがみ「……だから、容易に突破できない……と思うんですけど……」
*「……貴方達は……それでも九星団の一員なの?」
ゆがみきゆみ「いえ……その……すみませんでした……」
頭を下げ、詫びる2人……
*「……まぁ、いいけど……ともかく、スコーピオを奪ってくるのよ……」
ゆがみきゆみ「ええ。分かったわ……」
……と、言うわけで……謎の組織、九星団動く……それとは別にEighterも動く……?
果たして……與鷹よたかは無事にスコーピオを取り戻すことができるのか!?


続

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