Eighter -Blindness Wizard-
57ther 〜閃光なる魔術師達(シャイニングウィザード) B〜



#3
サーフィス「そ、そそ、そろそろ負けを認めたらどうだ?」
白拍子かなり「オ〜〜ッホッホッホッ、何を馬鹿なことを言っているのかしらねぇ……たかが一回互角の打ち合い
をしただけでもう勝った気分になるなんて、呪装四天王も底が知れたわね!」
サーフィス「……」
 かなりじゃなくてもそう思う。
 だが、これは呪装四天王が弱いのではない、かなり達が規格外なだけなのだ。
 場違いな黒き遺物(ネガティヴ・オーパーツ)、その最高峰たる七罪塔(しちざいとう)を叩き潰すべくマナウスで修業した結果、強くなり過ぎたといった感
じだ。
 しかし、そんな七罪塔(しちざいとう)を屈服させたサイレントウィザードの連中は七罪塔(しちざいとう)よりも強いのではないかという疑問も
あるが、例え能力に劣る者でも策があれば覆すことが可能だったとしか言いようがない
※その策と言うのが七元徳(ななげんとく)だったというわけだ
イオ(最高)
 そして、サーフィスの力は今、最高潮に達した。
サーフィス「お、終わりだ!」
 ビシっと指を突き付けてサーフィスが宣言する
かなり「それはどうかしらね?」
サーフィス「つつつ、強がりを!」
 その余裕も次で終わる!
サーフィス「死にさらせぇッ!放電せし束縛の孔雀(エンツァダング・フェッセルン・プファオ)!」
 ビシャアンッ
 雷の羽が舞い、かなりを縛り付ける
かなり「あら!?」
 そして、雷で出来た孔雀がかなりに襲い掛かる。
サーフィス(()ったッ!)
 ドゴオンンッ
 身動きのとれないかなりにこの一撃を回避できるはずがない。ここでサーフィスは勝利を確信した。
 キュインッ
 その時、光が走った。
サーフィス「え!?」
 その光は応龍(おうりゅう)に変幻、サーフィスは吹き飛ばされ、近くの壁に叩きつけられる
サーフィス「がはっ!?」
かなり「オ〜〜ッホッホッホッ、無様ねぇ、かなりに逆らいし者には"死"を!」
サーフィス「馬鹿な!?ななな、なぜ!?」
かなり「雷タイプを無効化できるタイプがあるでしょ!?」
 地面タイプ相手に雷は効果を成さない。そして、かなりはあらゆる技を使いこなすことができるチート・オブ・
チートであるならば、自らを地面タイプに変更する技が使えたっておかしくはないのだ
※いや、おかしいですよ〇テジナさん!
 かくて、サーフィス、かなりの前に砕け散る。これがかなりに逆らいし者の末路だ。

#4
 呪装四天王との死合……同時進行している中の最後の一人と死合うのは今回唐突に助っ人として参上した萌だ。
 そんな萌が死合う相手は大神の降真靈(こうしんりょう)が高僧の一人、韻麗(いんれ)。サイレントウィザードでのコードネームはアースエ
ンペラーだ!
韻麗(いんれ)「さて、無駄なことかもしれませんが、一応……退いてくれませんかね?」
冥時(みょうじ)萌「無理だな……」
 (にべ)も無い。
韻麗(いんれ)「まぁ、予想はしていましたが……」
萌「貴様こそ、死にたくなければ去れ!」
韻麗(いんれ)「そういうわけにもいかないんですよねぇ……」
 彼がサイレントウィザードに協力しているのは彼らの言うところの異世界の神召喚ガチャを成功させるため
 その策を手に入れるために彼はここにいるのだ!
韻麗(いんれ)(さてと、いきますか……)
 そう言って轟曦真靈杖(ごうきしんれいじょう)をしゃりんと鳴らす韻麗(いんれ)。
ヴォイヌ(よかろう)
 韻麗(いんれ)もまた魔導書娘の力を借りてここにいる。傲岸不遜な態度のヴォイヌが韻麗(いんれ)のパートナーだ。
 そして、韻麗(いんれ)が使う召喚呪術はヤディス……その属性は光だ。
※流石に光タイプってないな。強いて言うならばエスパーか?!(いや、だから無理にポケ〇ンのタイプに換算し
 なくとも……)
 轟曦真靈杖(ごうきしんれいじょう)は通常と変わらないように思えるが、既に召喚呪術、ヤディスで強化されているのだ。
韻麗(いんれ)朱光の双烈刃(リヒト・ツィノーバーロート)!」
萌「絶天突牙(ぜってんとつが)!」
 ガガンッ
 赤き閃光の刃で萌を挟み、両断しにかかる韻麗(いんれ)に対し、萌は錬魔操剣(れんまそうけん)を駆使した四刀流で左右に薙ぎ払いこれを
打ち破る
韻麗(いんれ)藍光の五芒刃(リヒト・ドゥンケルブラオ)!」
 カカカカカッ
萌「四刃光臨(しじんこうりん)!」
 続いて韻麗(いんれ)は青き閃光の刃を五つ放って萌を斬り裂きにかかるが、四つの剣閃と魔眼の力を駆使して弾き返す
韻麗(いんれ)(流石は裏の世界で名を馳せた人斬り……孤高の剣鬼の名は伊達ではないということですか……)
萌「貴様ッ!」
 この程度で俺を殺せると思っているなら笑止!と言いたげな目で睨みつける萌。
 だが、どこ吹く風のようだ
韻麗(いんれ)(しかし、まさか孤高の剣鬼が敵に回るとは……世の中何が起こるか分からないものですな……)
 しみじみとそんなことを考える韻麗(いんれ)だった。


続

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