Eighter -Blindness Wizard-
24ther 〜狂気の果ての教場 A〜
#0
今から五年前に起きた虐殺事件には場違いな黒き遺物が関与していた。
そして、五年後の今、再び場違いな黒き遺物(が猛威を振るう
さらにそれをどこからか嗅ぎ付けてシレントワイザードもやってきた。
Eighter、シレントワイザード、七罪塔(……目的を達するのは誰か?
※いや、七罪塔(は既に目的を達してるから……
#1
ドキエル「禍つ風の演奏(!」
上(総介「臠蒼極連(!」
ゴガガガガガガッ
巨大な風の刃で総介を切り裂こうとするドキエルだが、総介も易々と攻撃を受けるほど馬鹿ではない。
九回の斬撃をもってしてそれに対抗して見せる。
ドキエル(クソッ、強いな、コイツ……)
総介が蒼王の刃(、藍后の刄(を使っていれば響きの鎖縛を使って無力化できるのに……と心の中で毒づくドキエ
ル。
しかし、総介は既にそれを知っているから使ってこない。
だから、ソレさえなければ大した脅威ではないとドキエルは思っていた。しかし、現実はそうはならなかった。
そのために、ドキエルは余計に苛立っているのだ。
ドキエル(ここは短期決戦へ持ち込むしかねぇか……)
決断と同時に総介から距離をとるドキエル
ドキエル「大いなる種の住処、超銀河の颶風の魔星、その御力、我が翼となりてここに顕現せよ!イース!」
左手でも魔形刀(を掲げ召喚呪術を使用。左右の鉤棍(で一気に勝負を決めようという魂胆だ
総介「フン、武器が二倍なら勝ち目があるとでも思ったか……」
総介もまた左手に刀を持ち、二刀流の構え。青臣(が蒼王の刃(と藍后の刄(の代わりであるということは雌雄一対で
あるということなのだ。
ドキエル「静かなる風刃(!」
ヒュヒュッ
左右の鉤棍(を交差するように薙ぎ払う。しかし、何も起こらない。
ドキエル(フッ、勝った!)
勝ち誇った笑みを浮かべるドキエル。この静かなる風刃という技は鎌鼬を放って相手を知らずのうちに切り裂く
妙技なのである。
だが、しかし、相手が悪かった。難なく不可視の刃を回避して見せる総介。
総介「フン……」
ドキエル「ンな、馬鹿なッ!?」
総介は真理の断片からちょっとした未来を予知することが可能というチート過ぎる能力の持ち主故の芸当だ
#2
ウェステリア「喧しい鉄刃(!」
梓與鷹(「聖狼躱虚(!」
ゴギャアアアッズドムッ
けたたましい音とともに迫る凶刃を完全回避してカウンターを叩き込む與鷹(。
ウェステリア「クソがッ!その技、イカサマ過ぎんだろ!」
與鷹(「俺に言わせれば、徒手空拳を相手に武器を使っているそっちがイカサマだって言いたいんだがな……」
ウェステリア「五月蠅ぇッ!貴様、俺に喧嘩売ってんのか!」
まぁ、そんな言葉がウェステリアに届くわけもない。
ウェステリア「まぁ、いい……」
そういってウェステリアはもう一本魔形刀(を取り出し、叫ぶ
ウェステリア「我らが祖が住みたもうし刃金の魔星、その御力、我が理となりてここに顕現せよ!ストロンティ」
ハルバードの二刀流……なんか無理があると思っていたが、ウェステリアはもう一本の方をガスっと地面に突き
刺す。
ウェステリア「行くぜオラぁ!」
ハルバードを上段に構えたまま一足飛びにかかるウェステリア
與鷹((まぁ、俺も何度も聖狼躱虚(に頼るというのもアレだ……)
ウェステリア「夢幻の鉄刃(ッ!」
與鷹(「むっ、これは!?」
ハルバードがぶれたかと思った次の瞬間、無数に分裂する。
使い手があまりに早く動かしたために分裂しているように見えると、言うわけではない。召喚呪術の影響で本当
に分裂しているのだ。
しかし、この程度に焦る與鷹(ではない。
與鷹(「神狼九断(ッ!」
ゴガガガガガガガガガッ
與鷹((うん?!)
刹那の瞬間に球界の連打を繰り出して対抗する與鷹(だが、手応えがないことに訝(しむ。
ウェステリア「かかったな!死ねぇッ!」
分裂したかに思われたあのハルバードは幻だった。
そして、渾身の一撃を食らわす。が、しかし、そんな殺気が丸見えの攻撃を與鷹(が食らうわけがない
ガゴンッ
ウェステリア「なっ!?」
與鷹(は振り向くこともなく迫る凶刃を裏拳で止める。
※なお、刃じゃなくて柄の部分を殴って止める。
ウェステリア「チッ、これが伝説の魔術師の末裔の力ってわけか」
與鷹(「いや、あんま関係ないと思う……」
うん、絶対に魔術師要素は関係ないな……
続
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