Eighter -Blindness Wizard-
9ther 〜異天使な孤軍奮闘 A〜
#0
シレントワイザード……それは場違いな黒き遺物・七罪塔(を駆使して域外神(を召喚せんとするもの。
しかし、今だ七罪塔(を一つたりとも獲得できず……
#1
某所、シレントワイザードアジト
ラキエル「なっ、エランドラ様が敗北しただと!?」
エランドラ敗北の知らせ。それはシレントワイザードの魔術師を震撼させた。
ロズエリク「それだけではない……」
先の戦いの最大の失態、それは七罪塔(捕獲の要たる七元徳(を破壊された点にある。
エランドラ「まさか、破壊されるとは思わなかったがな」
がははははと豪放磊落に笑うエランドラ
ネサリウス「笑いごとじゃないだろうに……」
それはシレントワイザード共通の突っ込みだった。
ロズエリク「はぁ……」
皆に聞こえるように態と大きなため息をつくロズエリク
ロズエリク「唯一の救いは七罪塔(は既に二つ破壊されているということだな……」
忌々しいことだが……とも続けるロズエリク。
エランドラ「つまり、もう一回破壊されても問題はないってことだな」
一同「そういう話ではないッ!」
一同、魂の叫びだった。
エランドラ「ンなことよりも、お前の弟子の育成は進んでんのか?」
ネサリウス「弟子?」
それは先日、シレントワイザードに加わったあの漢のことを指しているのだろう。
別に弟子というわけでもないのだが、否定するのも面倒なのでそのままにしておくネサリウスであった。
エランドラ「奴らは、強いぜ……」
気を取り直してぽつりと呟くエランドラ。
ネサリウス「ほう、お前がそこまで言うか?」
単純なパワーであればエランドラが呪装四天王の中で一番強い。だから、エランドラからそんな言葉が出てくる
のは意外だった。
エランドラ「まぁ、俺もまだ本気じゃなかったんだがな」
ハッハッハッハと豪快に笑いながらそんなことを言い出すエランドラだった。
*「巫山戯(てんのかてめぇ!」
そのとき、いつに増して不機嫌MAXな漢がついにキれる。彼もまた呪装四天王が一人。ウェステリアである。
*「お、おおお、落ち着けよ……」
そんなウェステリアに対してオドオドしながら宥めにかかるのもまた、呪装四天王が一人、サーフィスだ。
エランドラ「まぁ、待て、武者修行にでも行ってくるわ」
ウェステリア「馬鹿か!」
いや、事実馬鹿なんだよな?と、ウェステリアが呟いたことでエランドラも売り言葉に買い言葉。
そのまま両雄は喧嘩を始めだす
サーフィス「あ、あああ……」
そんな二人を見て終始オロオロするサーフィス。付き合ってらんねぇ……と去っていくネサリウス。
三者……いや、四者四様か。
#2
ロズエリク「やめろ!」
ウェステリア「ああ?」
エランドラ「止めるな!これは俺と奴とのプライドを賭けた死合だ!」
ズゴゴゴゴゴゴゴッ
ウェステリア、エランドラ「うっ!?」
静かに、しかし、怒りに燃えるロズエリクに思わず両雄も動きを止める。
ロズエリク「これ以上不毛なことを続けるというのならば……」
殺す!……何も語らないが、ロズエリクの目がそう物語っている。
サーフィス(さ、流石はロズエリク参謀閣下……その実力は大導師(様の折り紙付き……か……)
ウェステリア「チッ」
終始イライラしつつ、ウェステリアはその場から去っていくのであった。
ロズエリク「やれやれ……」
実力は申し分ないのだが……と頭を抱えるロズエリク。
一方、ラキエルは一人エスティリオの元を訪ねていた。
エスティリオ・アリーフ・ザンスパイン「何であるか?、Theラキエル、ワガハイはこう見えて忙しいのであるが
?」
明らかに暇を持て余している様にしか見えないのだが……あと定冠詞をつけるんじゃないッ!
いや、この際それには目を瞑ろう。
ラキエル「魔形刀(を俺に貸せ!」
エスティリオ「いきなり不躾な奴であるな」
人からものを借りるにはそれなりの態度がいるだろうに
ラキエル「いいから、貸すのか貸さないのか、どっちなんだ?」
エルザ「何故?」
ラキエル「何故……だと?」
どうして今、それが欲しいのか。
理由如何によっては貸してやらんこともないということか?
ラキエル「エランドラ様が敗北したことは既に知っているだろ?」
エスティリオ「なんと!そいつは初耳である!」
米人みたいなオーバーリアクションでそんなことをのたまうエスティリオ
ラキエル「おい、貴様!」
エルザ「敵討ち?でも、おかしくない?貴方はエランドラ配下ではない……」
もし、Theフキエルがエスティリオを訪ねて、エランドラ様の仇を取りたいとか言い出すのならば、わからんで
もない。しかし、Theラキエルはネサリウスの配下だ。
※まぁ、フキエルは魔形刀(のことを知らないので、そういう意味ではエスティリオを訪ねてこない……いや、何か
何か効果的なアーティファクトがないかとか聞きにきそうだけど……
エルザ「よかろう、お前に魔形刀(を授けてしんぜよう」
エスティリオ「コラコラ、何を勝手に話を進めているであるか!」
ともかく、ラキエル、魔形刀(を手に出陣す!
続
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