Eighter -Blindness Wizard-
4ther 〜目眩(めくるめ)く狂人共の宴 C〜



#5
 突如やってきたのはシレントワイザードの魔術師、ラキエルとエスティリオ
 奴らの目的は先の戦闘でかんなに通じなかったアーティファクトの謎を解くこと。
 そして、謎はアッサリと解かれたためこれでサヨウナラ……と、いうほど話は簡単ではない。
ラキエル「おい貴様、まさか管轄外だから知らぬ、存ぜぬ、顧みぬ!とか言い出すわけじゃぁ、あるまいな?」
 エスティリオの襟首を掴んでまくし立てるラキエル
エスティリオ・アリーフ・ザンスパイン「はぁ、やれやれ、正直なところ域外神(アウターゴッド)占繰神(グレート・オールド・ワン)以外には気乗りしないのであるが……」
ラキエル「貴様巫山戯(ふざけ)てんのか!あぁ?」
 襟首を掴まれ、ちょっと持ち上げられていてもニヤリと笑みをこぼすエスティリオ
エスティリオ「フッ、ワガハイは天才である」
エルザ「名前はまだない」
エスティリオ「いや、あるから!エスティリオ・アリーフ・ザンスパインという立派な名前があるからッ!どこぞ
の猫じゃないんだから!」
 なんだ、このコント……

エスティリオ「さて、そこの女、ワガハイと手合わせしてもらうぞ!」
 とりあえず着地させてもらったエスティリオはズビシっとかんなを指差してそう叫ぶ
白拍子かんな「……」
 はぁ、とため息を一つついて、かんなは一歩前に出る
梓與鷹(よたか)「お、おい、いいのか?かんな?」
かんな「このまま、すごすごと引き換える様な相手でもなさそうですし……」
 致し方なし。
エスティリオ「フッ、ワガハイの力、思い知るがいいわ!エルザァ!」
エルザ「え?何?」
 ぼけ〜っとしていたところを急に呼ばれてびっくりするエルザであった
エスティリオ「何をボケっとしてるであるか!さっさとアレを出すである!」
エルザ「……はい」
 そうして、エルザはどこからともなく鍔と柄だけの刀を手渡す。
與鷹(よたか)「何だあれ?」
エスティリオ「フフフ、これぞワガハイ究極のアーティファクトの一つ、魔形刀(マナヒョンド)である!!」
 て〜って、てれれ、てててて〜〜ってな感じでまるでキ〇レツ大百科のような効果音と共にそれを握りしめるエ
スティリオ。
 そんな中、実は漫画を読んで影響されたんですよね……とかボソリと告げるエルザ。
※と、いうことはアレか、新暗〇御史(アメ〇オサ)に出てくる殺〇刀(サル〇ョンド)か?!
エスティリオ「行くぞ!ワガハイ必殺の刃、受けてみるがいい!」
 だだだだっ
 両手でがっしりと魔形刀(マナヒョンド)を構えて走りこむエスティリオ。
 ただ、いかんせん戦士ではなく、学者のせいなのか妙に遅い。
 そして、刃がない刀を構えては死す姿は間抜けとしか言い様がなかった。

#6
與鷹(よたか)「何がしたいんだ、あいつは?」
 ギンッ
 與鷹(よたか)がそう思うのは無理がない、だが、しかし、かんなは迫るエスティリオに対し神滅超越者(ラグナロクエクセル)で切り結んで見せる。
エスティリオ「ぬぬ、まさか……貴様、見えているな!」
 魔形刀(マナヒョンド)は見えざる刃の剣……それを受け止めるなどと……と驚愕のエスティリオ
 まぁ、かんなの超運をもってすれば造作もないことだ。
エスティリオ「だが、ワガハイの進化、そして真価はここからなのである!」
 見えざる刃を一旦退くと同時に片手で持ち直して再び斬りかかる
エスティリオ「生ける炎の舞(フランベ・スァパト)!」
 ゴウンッ
 緑色に輝く炎の刃がかんなに迫る
かんな「龍咬舞刃(りゅうこうぶじん)!」
 キィンッ
 対してかんなは応龍(おうりゅう)に変幻する光の龍を解き放つ。
 学者相手にいささか過剰出力なのではないか……なんて思う人もいるかもしれませんが、そこはかんな、絶妙な
手加減ができるんですよ。
エスティリオ「ふふん、巡り巡る氷(アイズ・ローティーレン)!」
 ガガガガガガッ
 いつの間にかもう片方の手にも魔形刀(マナヒョンド)を手にしていたエスティリオは迫る応龍(おうりゅう)に斬撃をくらわす。
 と、同時に無数の氷の破片が応龍(おうりゅう)に襲い掛かる。
ラキエル「なっ、馬鹿な!?」
 そんな死合を見てラキエルは唖然とし、思わず声を荒げる。
 ただ、それはかんなに向けて放った言葉ではない、エスティリオに向けて放った言葉だった!
ラキエル(こいつ、詠唱もせず召喚呪術を……)
 いや、それだけではない、一度に二つも召喚呪術を使うなどと(シレントワイザードの魔術師にとっては)前代
未聞ッ!
※つまり、今後出てくるシレントワイザードの魔術師は召喚呪術を一種類しか使ってこないということだ。
ラキエル(……我らが総帥が直々にその力を認め、召し抱えたというのは伊達ではないということか……)
 今までエスティリオのことを小馬鹿にしてきたラキエルだが、その考えを改めざるを得なかった。
エスティリオ「ぬ、ぬぅう……これが始原五刃の一つ、神滅超越者(ラグナロクエクセル)であるか?!」
 ズドンッ
 炎と氷のコンビネーションで応龍(おうりゅう)に応戦したエスティリオであったが、しかし、足りない。
 威力は削いだものの推し負けて弾き飛ばされる。
かんな「まだ、やりますか?」
 神滅超越者(ラグナロクエクセル)を突きつけてかんなが静かに言い放つ
エスティリオ「フッ、当然ッ!エルザ!」
エルザ「あいあいさ〜〜」
 ズダダダダダダッ
 キランとエルザの目が輝いたかと思うと勢いよく走りだし、エスティリオをむんずとつかむとそのまま一目散に
去っていく
一同「え〜〜〜!?」
ラキエル「うぉい!マテやコラ!」
 おいてけぼりを喰らったラキエルもたまらず撤退を決意
ラキエル「貴様ら、次に会う時は斃す!」
 それが、捨て台詞であった。

#7
 シレントワイザードのアジトにて
エスティリオ「ふぅ、どうにかこうにか逃げ切ることに成功したようであるな」
 やはり、ワガハイ、大天才!
ラキエル「ンなわけあるかいッ!」
 そこへ帰ってきたラキエルが殴り込みをかけてくる
エスティリオ「何をそんなにカリカリしているであるか?Theラキエル」
ラキエル「一人勝手に帰るんじゃねぇよ!」
エスティリオ「まぁ、お前の実力ならば、難なく逃げ切れると信じていたぞ、ワガハイは」
ラキエル「黙れこの野郎!」
 さっきちょっと見直したあの感動を返せ!と言い出すラキエルに何の事やら……というエスティリオであった。
 さておき、シレントワイザードとEighter、それに七罪塔(しちざいとう)……三つ巴の戦いはまだ始まったばかりだ!


END

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